アトピー性皮膚炎について

⇨ 【アトピー性皮膚炎】どんな病気?診断方法は??

⇨ 【アトピー性皮膚炎】治療内容と治療の目標

⇨ 【アトピー性皮膚炎】正しいスキンケアの秘訣は入浴と保湿にあり!

⇨ 【アトピー性皮膚炎】塗り薬治療のメリット

の続きです。

 

 

今回はアトピー性皮膚炎のステロイド治療についてお話しします。

 

アトピー性皮膚炎の治療は3本柱で行います。

  1. スキンケア
  2. お薬による治療
  3. 悪くさせる要因への対策

 

 

アトピー性皮膚炎は体質に基づいたものですので、完全に〝治す〟ことは難しいのですが、〝症状をコントロールして生活に支障がない状態〟にもっていくことは可能ですニコニコ

 

 

アトピー性皮膚炎の治療目標

日本皮膚科学会公式HPにも書いてあることですが、
 

1.症状はないか、あっても軽く、日常生活に支障がなく、お薬による治療もあまり必要としない

 

2.軽い症状は続くが、急激に悪化することはまれで、悪化しても続かない

 

と、なりますビックリマーク

 

 

 

アトピー性皮膚炎の治療で最も重要なのは「塗り薬」

アトピー性皮膚炎の塗り薬というと、一番活躍するのがステロイドの塗り薬です。

 

こんなにも沢山種類があり、私はいつも、いろいろ考えて使い分けています。

 

 

 

ステロイドが「怖い」患者さま達

最近はずいぶん少なくなりましたが、

 

“ステロイドはコワい、塗りたくない”

 

という方もおられるのでは?

 

そういう方になぜコワくて塗りたくないかをお尋ねすると、

 

・よくわからないけど、ネットとかで見た

(私の経験上最も多いお答えですあせる

 

・やめられなくなる

 

・副作用がコワい

(どんな副作用かはあまり理解されていないことが多いように思います)

(皮膚が黒くなるといわれることが最も多いような…)

 

中には、

飲み薬のステロイド薬の副作用と、塗り薬のステロイド薬の副作用がごちゃ混ぜになってコワいと思われている方

もおられるようです。

 

 

 

飲み薬のステロイド薬の副作用

易感染:ばい菌やウイルスなどに感染しやすくなる

消化管潰瘍::胃潰瘍や十二指腸潰瘍

高血糖:糖尿になる

高血圧

高脂血症

精神症状(うつ)

骨粗鬆症

副腎機能低下

中心性肥満 

筋力低下

白内障

緑内障

大腿骨頭壊死

などなど

 

確かに、コワいですよねガーン

 

ただしこれは、基本的にステロイドの飲み薬を長く飲んだ時のこと。

 

しかも、ステロイドの飲み薬を長く飲む必要がある病気というのは、病気自体が重くて、ステロイドの飲み薬がなくては命が保てなかったり、生活ができなかったりする場合がほとんどなのです。

 

最近ではステロイドの飲み薬をずっと飲み続けないといけない病気にも、さまざまなほかのお薬(免疫抑制剤や生物学的製剤など)が開発され、ステロイドの飲み薬をなるべく減量する方向になっています。

 

一方、塗り薬のステロイド薬の副作用はどんなものでしょうか?

 

 

 
 
 

ステロイド塗り薬の副作用

ステロイドの塗り薬の副作用が、飲み薬の副作用と混同されてコワいと思われていることがあります。

 

ステロイドの塗り薬の副作用とは、

 

•皮膚萎縮:皮膚が薄くなる
•血管拡張
•ざ瘡、毛嚢炎:ニキビができる
•多毛
•細菌、真菌感染症
•ステロイド潮紅:赤くなる
•皮膚線条
•紫斑:内出血
•色素脱出:色が抜ける
 
など
基本的には塗ったところの副作用です。
 
 

ステロイド塗り薬は、きちんと使えば決して「怖く」ない!!

ステロイドの塗り薬には種類がたくさんあり、それぞれ強さや剤型(軟膏、クリーム、ローションなど)がさまざまです。
 
これを患者さんの皮膚の状態をみながら、効果が出ているか、副作用が出ていないか、などをしっかりとみながら治療をさせて頂いています!!
 
ステロイドの塗り薬は、古くからあり、価格も安価で、皮膚科医が使い慣れていて作用や副作用も良く分かっているお薬です。
いたずらに怖がることなく、標準的な治療を受けましょう!
 
 
 
 


 

皮膚のトラブルはお早めに身原皮ふ科・形成外科クリニックにご相談ください!!

不明な点はお電話、メールででもお気軽に問い合わせてくださいおねがい

 

 

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