【ゲーム感想】『9-nine-新章』春風ルート(1) | 雪花の風、月日の独奏

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ただいま春風ルートクリアしました~。

いきなりですが、

 

 

感想その1から大いにネタバレします!

オマケにいつもよりちょっと辛口です!!

 

 

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普段はプレイと同時進行で興奮と感動を垂れ流していてますが、今回の春風ルートはクリアしてから所感をまとめております。つまり、比較的冷静です。

 

え?原因?

 

あー…ヒロイン…でせうか。

 

本ルートのヒロインである春風先輩。

前髪ぱっつん、寒色系の髪色、リボン、ニーハイ、そして作中きってのダイナマイトボディと、スペックがとても高く、前回の天ルート終盤での活躍により、本作のイチオシキャラになるかと大変期待をしておりました。

 

が。

 

オタクでコミュニケーション障害持ちの彼女は、つまるところ、プレイヤーたる自分の行動にも通じるものがあり、要所要所で痛い発言とウッカリを繰り返す彼女の姿を目に、

 

「ぎゃーーーー!ワシ、第三者視点で見たらこんな痛いことをしとったんかーーー!」

 

という自分の過去の過ちを突き付けられる結果となりました。チーンorz

え?いえいえ、決して、知り合ったばかりの下級生の家に行って裸Yシャツを楽しむなんて奇行はやらかしておりません(どこにあんだよそんな機会)。

 

 

が、春風先輩は言動があまりにも痛々しく、異性から見れば可愛いな、で済む挙動も、同性目線だと胃痛が起きてもおかしくない部分もちらほら。

いじめられていた過去があるせいで自己肯定感も低く、常に怯えがち、言いたいこともうまく言葉として形にできない。

普段の自分ならこの手のキャラに庇護欲湧くんですが…

 

 

「二度とこんな機会ないかもしれないので、このままでもいいですか?」(with 裸Yシャツ状態)

「司令官との対話を録音しておいたんですけど、それよりも新海さんのイケボが良かったので家に帰ったらリピートします!」

「二人だけの秘密だったのに、三人の秘密になっちゃった…」

 

 

という、「そんなん胸のうちに留めておいてくれ」と突っ込みたくなる頭お花畑な発言と、ぼっちゆえの反動で起こすがっつき具合で胸やけを起こしてしまい、庇護欲湧かなかった……。

オタクの負の部分見せられるの辛い…。

 

 

感想サイト巡って見て、いくつか拝見しましたが、男性プレイヤーは春風先輩のこの辺りのギャップと包容力たっぷりの春風先輩(裏)との差別化が良かったみたいですね。

おー、これが性差による評価の違いか…。

無邪気さを体現した「少女性」と包容力の「母性」。

男性が最も焦がれるものを詰め込んだのが、春風先輩だったわけですねー。なるほどなるほど。

でも少女性と母性って両立しないと思うし女って母になった途端これまでと違う別の生き物へとアーマー進化するのでこわ

いえ、なんでもありません。くわばらくわばら。

 

 

 

あと、春風先輩といえば胸。

 

作中でも何度も言及されてるけど、巨乳。

他のサイトでも、この点を賛美してる管理人さんたちが多かった。

なんで春風先輩だけ言及されるんだよー、バストー!

身長とバストサイズから算出すると、みゃーこ先輩だってでかいんだぞー!

 

 

 

と思ったら、翔が熱く語っていた。

 

やはり、君とは将来良い酒が飲めそうだ。

 

 

それはさておき、精神科医の斎藤環先生の論説を読んだことがあるのですが、男性おたくは二次元キャラをフェティッシュに愛でる、女性おたくは二次元キャラの関係性を夢想するという性差があるそうです。(村田沙耶香『消滅世界』解説より)

 

春風先輩は、作中でも「胸がでかい」と言われ続けたり、やたら裸ワイシャツになりたがったり、翔にちらちら胸を盗み見されたり。

裏モードになった時には、制服の胸元をはだけたり、翔と腕を組んだ時に胸を押し付けたり。

とにかく、フェティシズムの象徴たる「胸」を強調する表現が非常に顕著。

従来の購入層にとっては問題ないんですが、女性プレイヤーとしては翔との関係性や精神的な成長において心惹かれる描写がなかったのが残念。

 

ルート終盤で、人に頼ってばかりの自分をやめよう!と踏み出したので、「ようやく成長するのか!?デスカレーを改良してデリシャスカレーを作り上げるのか!?」と期待していたら、最終的に翔が白馬の王子様役を買って出て、彼女の「理想」に付き合ってあげる話運びになってしまったので、正直ずっこけた。

 

 

 

ゴーストも言っていたけれど、この世界のみんな、彼女に甘い。

まあ、私の言いたいことは、ゴーストと天が代弁してくれたので、だいぶ溜飲は下がった。

かずき先生がもし女性プレイヤーの心理を計算して、ゴーストによる叱咤シーンを入れたとしたら、それはとてつもなくすごい。天才。

 

 

 

結局、彼女を表す言葉はこれにつきる。

みゃーこ先輩と天は、フェティッシュなビジュアルも内面の美も申し分ない上に、翔との関係性も堪能できたのに、春風先輩は、フェティッシュな面ばかりが強調されて、同性視点では内面の美を感じ取ることができなかった。

肝心の翔との関係性にも感じ入るものがなかったです。くすん。

 

唯一春風先輩を可愛いと思えたのは、目の前に広がる猫パラダイスを前にして

「はー猫撫でてるすごい可愛いグフッ可愛いですねー!」

などと女子として終わってる欲望の声丸出しのシーン。

山岡さん渾身の「グフッ」「グフフ」がもう酷いのなんのって(褒め言葉

 

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…と、いつもより辛口な感想を投下してしまいましたが、シナリオはとても面白かったです。

前2作までと印象がガラッと評価が変わるキャラクターもあり、ついにラスボス登場で物語も最終局面。

感想その2からは良かった点について、書いていきますぞー!