【アニメ感想】『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』第9話 | 雪花の風、月日の独奏

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「勇者とは勇気ある者!」

「そして真の勇気は打算なきもの!」

「相手の強さによって出したり引っ込めたりするのは、本当の勇気じゃない!!」

「早くゆけ。胸に勇気の欠片が一粒でも残っているうちにな」

 

名言キタコレ。

小悪党の台詞なのになんでこんなに熱いんだよぉ…。

 

 

 

 

ポップ…。

ポップ…。

ポップ…。

 

9話は、唐澤和也監督の絵コンテによる渾身のボス戦。

臆病者で口だけは達者で意地っ張りで情けなくていざという時には逃げてしまうけれども、それでも仲間を見捨てることのできない勇気を持った、強くてカッコいいアバンの使徒・ポップの、初めの一歩。

本作は、勇者の資質を持つ「選ばれし者」ダイと、平凡だけど勇気ある「普通の人間」ポップの成長劇なんだよなぁ…。

子供が夢中になるのはダイの方なんだけど、大人になると感情移入してしまうのはポップ。

どっちも好き。二人の対比が良いのですよ。

 

ちなみに、我輩が子供の頃一番夢中になったのはダイでもポップでもなく、レオナ姫でした。

 

……幼少期からおなごキャラが好きなのは変わってない。

30年経っても成長しねーなー。

 

 

そんな我輩の趣味嗜好はさておき、

己が掲げる武士道と軍団長としての使命の狭間で葛藤するクロコダインさんも良い。

彼にもののふとしての良心が残っていなければ、ポップは当の昔に真っ二つにされていた。

武士の鑑・クロコダインさーん、再登場をお待ちしておりますよー。

 

 

シーンごとのタメが短いのは相変わらずで余韻に浸る暇を与えてくれないのは残念だけど、

この9話は、演出もカメラワークもいつも以上に気合が入ってて、感動もの。

とりわけ、クロコダインの戦闘時の作画が動くこと。

原画スタッフ見たら大塚健氏の名前があったけど、『シャーマンキング』『金色のガッシュベル!!』の大塚健氏かな。だとしたら、作画のキレにも納得がいく。

アバンストラッシュ発動時の劇伴も戦いを盛り上げてくれて、サントラが欲しくなってしまったほど。

 

そして、クロコダインを見事に演じて下さった前野さん、

今回の主役と言っても過言ではないポップ役の我らがとっしー、

俺たちの「アバン・ストラッシュ!」を見事に決めて下さった種崎さん。

演者さんたちの熱演もいつも以上で、大・満・足の話数でした。

 

旧作の役者さんに寄せて演じているのかなと感じるところもあるけど、

よくよく耳を澄まして聞いていると、旧作とは違った一面が垣間見える。

旧作のダイは無邪気さの中にほんのちょっと生意気が見え隠れするが、新作のダイは純真で一本気な少年として描かれている。

旧作のポップは斜に構えた雰囲気を漂わせてるけど、新作のポップは臆病ながらも愚直な青年。

種﨑さんは種﨑さんのダイ、とっしーはとっしーのポップを確立して演じていらっしゃっていて、

旧作の良いところを汲みつつ、新たな解釈で再構築された2020年版の『ダイの大冒険』は、

今週も我輩の心を燃え上がらせるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

9話だけでももう3回見返した。見返してはボロボロに泣いてる。

基本、リメイクもの視聴しない我輩だけど、『ダイの大冒険』だけはリメイクに感謝。