【アニメ感想】『アイドリッシュセブン Second BEAT!』第8話 | 雪花の風、月日の独奏

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アバンの三月の空元気が痛々しい。

 

7話に引き続き、陸が落ち込み、一織が沈み、三月が気に病む。

それにつられて、ナギにも笑顔がなくなり、ヤマさんはお手上げ状態、

壮五も何と声をかけていいか分からず、あの環まで何も言えなくなる始末。

こういう時に空気読めない発言をするのが環の仕事(?)だったはずなのに、

おお、どうした環よ…君はそんなキャラじゃないだろ…。

 

そんな感じで、Aパートは完全にお通夜状態。

見事な夫婦漫才を見せてくれたRe:valeさえも収録中にトラブル遭遇と、

アイナナのアイドル業界には暗雲が立ち込めている。

 

そういう時、彼らの窮地を救ってくれるのは、

我らがヒロイン・紡ちゃん(と社長)。

紡ちゃんは彼らのマネージャーである前に、アイドリッシュセブンの一番身近にいるファン。

そんな彼女にエールを送られて、立ち上がらない男がいようものか!

紡ちゃんの真摯な声援にアイドリッシュセブンも笑顔を取り戻し、

再び初心に帰っていく流れは王道といえども感動。

紡ちゃんとのやり取りの後で、メンバー同士が絆を確認し合うくだりも良かった。

特に、環&壮五の不協和音コンビ。

 

 

「なんて言えばいいか分かんねえけど、見てくれてる気がした。俺のこと。普通に見るだけじゃなくて、ああ、なんて言ったらいいのかな。ずっと、ってか、繋がってるって」

「ああ、そうか」

「僕はずっと人に見られていたから、怒ったり泣いたりがうまくできなくなったけど、君は反対だったんだね」

「反対?」

「キミは見守る人がいなかったから、いないと思っていたから、自分で大声をあげて起こるしかなかったんだ」

「キミを見てるよ。キミが辛い時、悔しい時に、一人ぼっちで怒らなくていいんだ」

 

 

このMEZZO”の会話。

正反対なデュオなのは明白だったけど、どうして正反対だったのか。

それにMEZZO”の二人自身が気づくくだりが感慨深い。

そして、とどめの一言。

 

「約束するよ。キミの声がピアニッシモより小さくても必ず気づけるように努力していく」

 

この相方の台詞を受けて、環がまたひと回り成長するんですよ。

マネージャーをねぎらったり、テレビ局の人に挨拶ができるようになったり、

嫌味を言われても我慢できるようになったり。

そして、自分が成長して優しさを繋いでいけば、それを受け止めて助けてくれる人もいる。

壮五も、マネージャーも、社長も、今回窮地を救ってくれた下岡さんもちゃんと環を見守ってくれている。

 

体格に反して精神年齢が幼かった環。

両親の不和と暴力で、守ってくれる人がいなかった彼。

そんな彼が見せてくれた「成長」は、我々視聴者の心までも温かくしてくれる。

環の独白のシーンなんか、本気で泣いてしまったよ。

本当にいい顔をするようになったなあ。

 

 

 

 

 

……と感動していたところをですよ。

 

美しいBGMが唐突に歪み、画面に登場したのはあの九条氏!!!

あ、上げて落とすのがアイナナの定石とはいえ、

さんざん感動させておいて、また不穏な種をまいていきますか。

さらに、地面に落とされた兄の写真に見向きもしない、妹の理。

彼女の心のうちや如何に…。