『DAIROKU:AYAKASHIMORI』悪虂王ルート感想(ネタバレあり) | 雪花の風、月日の独奏

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ダイロク、公式ブログ「特殊庁職務案内」が「号外」として8月に限定復活するらしいですねー。

スタッフだけでなく、「キャラクター」にも質問できるとか。

何て嬉しい企画。

七夕のSSといい、オトモバのインタビューといい、ダイロクスタッフはサービス精神旺盛。

でもオトモバ、日本国内でしか会員登録できないのはどうにかしてほしい。

海外在住者に対するいぢめなんだろうか。おのれ、ぐぬぬ。

 

では、気を取り直して、今日の攻略感想いってみましょー。

 

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★悪虂王(あくろおう)

 

鬼の妖で、鬼を中心とした区画・マカツヒの統補佐。

補佐役…のはずなのだが、統の玻閏(織田信長)ことノッブがプラモ製作と●ケモンGOと『信長の野●』にご執心のため、

マカツヒの統治は彼が行っていると言っても過言ではない。ノッブ…。

 

 

 

 

ちなみに、ノッブが来るまでは彼が統の地位についてたらしい。

ノッブがこの体たらくなら、政権交代する必要なか…コホン、失礼、噛みました。

 

 

愛称は「悪虂」。名前負けしてるのが悩みなので、本人も愛称で呼んでもらいたがっている。

本作の天然担当。にゃんこ好きの天然タラシ。

見た目と中身にギャップで多くのプレイヤーを撃沈。

CV鈴木達央なのに、オラオラ要素皆無で、声音が甘め&態度も柔和というまさかの不意打ちでワタクシめも悶死。

口調も立ち居振る舞いも優雅だが、態度は常に男らしい。季継よ、見習え。

 

 

更には、「おかあさん」気質という嬉しい属性もついてくる。

タイプとしては田舎のおかん。無用の長物はポイ捨て。小言がめっさが長い。

悪虂さんに説教されたい人は自己紹介ボイスの「嫌いな事」をぜひ聞いてみよう。

 

あと、悪虂さんのスチルでは、主人公・しのちゃんの可愛さが5割増し。

 

 

片手で担ぎ上げられて慌てふためいてるの可愛いなあ。

 

あと、転移陣が緊急用で、私用に使ったら始末書ものという細かい設定が

ダイロクを「お仕事もの」たらしめてて、すごく好きなのですよ。

ラノベじゃ出てこないよ、こんな緻密な設定。

 

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★悪虂ルート

 

主人公がこのルートで「公務員」として立ち向かうべきは、「冤罪」と「証拠捏造」。

「冤罪」の方は、悪虂さんの過去が大きく関わってくる。

 

 

 

名前を見て分かる通り、悪虂さんはモデルとなった人物は、「悪路王」。

今は鬼だが、元人間である。死んですぐは悪鬼となって、現世で暴れていた模様。

 

悪虂さんは、攻略対象のうち、唯一史書に記述が残されているキャラクターなので、

昔語りの情報量が他の攻略対象よりも膨大。

それを念頭に置きつつ、当時の歴史背景なども鑑みながらプレイすると、

ルート自体の内容はすごく重くて深いことに気づく。

「史実や伝承が為政者側に都合良い情報だけを残したものである」という指摘は、

勝者が築き上げた現体制に対する風刺にも聞こえるし、

「巷間で取りざたされている話が本当に正しいとは限らない」という

ダイロクの裏テーマにも通じるものがある。

 

酒呑童子が酒好きだけど酒には弱かったり、

妖狐の妖が油揚げ嫌いだったり、とかね。

 

 

 

他の個別ルートでは「妖の為に妖力を発散させるためのイベントを実施しよう」

というのが話の筋なのだが、鬼たちには妖力発散の必要はないとのことで、

悪虂ルートでは、現世で起きた怨霊による殺人事件が話の肝になる。

あと、このルートではノッブも珍しく頭領らしいところを見せる。

やればできるじゃないか、ノッブ(上から目線

 

殺人事件で初動捜査に失敗して、そのミスを隠蔽したいがために

悪虂さんの過去を利用しようとする特殊庁の職員。

それを鼻で笑って正面から対峙する季継のカッコよさたるや。

自分のルートでさえもそれほど熱くならない季継が

友だちである悪虂の為に本気モードになる展開は少年漫画のようで熱い。

悪虂さんをまっすぐに信じてるしのちゃんと八雲くんも良いね。

このあたりの展開が、ダイロクが「少年漫画」と評される由縁なのだ。

 

あと、妖VS妖守のバトルに巻き込まれたモブ職員の

「僕はただ公務員になりたかっただけなのに!」って叫びがまたダイロクらしい。

 

 

 

 

恋愛面では、しのちゃんも悪虂さんもグイグイ攻めていくタイプではないので、

そんなに甘ったるい展開にはならない。

あくまで自然に、日々の交流を通してゆったりと絆を深めていってる。

 

人として生きていた時も、妖としてサクラタニに来てからも、

常に「守る」側であった悪虂さんをしのちゃんが「守れる」ような存在になれる否か、

これが、悪虂ルートの恋愛成就の鍵。

 

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エンディングのお気に入り度:悲恋・恋愛>>友情

 

どのルートも甲乙つけがたし。ロマンスあり、友情あり、バトルあり。

白月ルートみたいに恋愛描写が唐突だとか、ボリューム不足だとか不満の類がない、

プレイしごたえ抜群のバランスのいいルート。

 

しいておススメを挙げるとすると、悲恋エンドかな。

ラスト、暗転後のSEが想像を掻き立てる。

封印の氷が破裂したのは、「時を経て封印が解かれた」のか、それとも………。

 

 

 

加えて、悪虂さんが健在だった頃は、アプリゲームにのめり込んだり、

上の画像のように『信長の野●』に夢中(茨木さん、酒呑の扱いひでぇ)になったりと、

悪虂さんの悩みの種だったお騒がせコンビが

彼に代わってマカツヒの治安維持に励んでるシーンが泣ける。

 

「よろしく伝えておいてくれ。今日もマカツヒは平和だと」

 

悪ガキ連中が、兄貴の帰りを信じて、兄貴の代わりを務めようとする様に

却って悪虂さんの不在を痛感させられる。

 

大団円の恋愛エンドも良いし、友情エンドについても、

お互いにお互いを意識してるけど、どうこうなりたいって想いが募ってる状態じゃなくて、

「相手の幸せが第一」「今はまだこの関係を大事にしたい」

という段階で止まってる終わり方が心地よくて好み。

全方位隙がないのが悪虂ルートなのであった。