もう旧聞に属することながら、麻生太郎氏の失言について。
上川外務大臣を
「美しい人じゃない」
「俺たちから見ても『やるねえ』おばさん」
などといった。
早速各所で批判され、
「撤回」したそうである。
撤回とは何らかの、例えば右に進もうとか、そういう提案をした後にそれを取り下げる場合に使う。
自分の認識を撤回したければ内心で認識を改めればいいので、外に向かって宣言することではない。
それに「俺たち」とはだれであろう。
思うに人物鑑定に関しシビアな一団があって、その中に「俺」も入っているのであろう。
この発言について某ジャーナリスト氏が
「言ったのが麻生さんですから、このくらいでは驚きません」といった。
多分、世間も驚いてはいない。
「またやったか」程度。
先日、齢を重ね、パーティー券をたくさん売ったのに、大臣になれなかった、と恨み節を残して引退した議員がいた。
ところが同じ高齢者でも総理経験者となると扱いが違う。
数々の放言などは世間ではともかく党内で問題にもならない。
麻生氏は現職議員だからまだわかるが、疾うに政界を引退したはずの仁が長老として隠然とした力を持っているという図が自分には理解しにくい。
長幼の序というか、ここらあたりが保守政党の性格であろうか。
思うに、故安倍氏もそういう長老になるつもりだったのだろうなと。
長州の先達、山縣有朋のように。