アメリカ医師国家試験 (USMLE)のSTEP2について書きたいと思います。
前のブログ記事でUSMLE STEP1について書いた時にも記したように、USMLEはSTEP1, 2, そして3があります。
受験時期としては
・STEP1 = 2年生終了時
・STEP2 = STEP1取得後(一般的には4年生前期中
・STEP3 = 研修医1-2年中
が一般的です。
その中でもSTEP1が研修医のマッチ先、つまりその後の医者人生を決める為に最も重要です。
しかし、今日お話しするSTEP2もまた重要な国家試験であります。
STEP1が生理科学的/医学的知識を求められるテストだとしたら、STEP2は医学的知識に加えて医者のセンスを問われる国家試験だ、と言ったら少しわかりやすいかもしれません。
さてこのSTEP2には2段階あります。
・STEP2 CK (clinical knowledge)
・STEP2 CS (clinical skills)
わかりやすく言うならば、CKはコンピュータで8時間ひたすら問題を解くテストで、CSはOSCEのおばけ(実技)です。
今日はSTEP2 CKをみていきましょう。
STEP2 CK:
Clinical knowledgeと言う名がついている通り、このテストは医学的知識と判断力、つまり「何が一番ベストなマネジメントか」を理解しているかどうかを問われます。
解答の選択肢はどれも正解な場合が多く、その中でも与えられた状況(症状、年齢等)に応じて最善の答えを選ばなくてはいけません。
なんでもかんでもひたすら覚えることを要求された医学部1年生2年生の時と違い、洗練された医学的知識を要求されるので、その変化に苦しむ学生も多いです。
1時間1ブロック x 8
合計8時間のテストで、約320問を解きます。
テストされる内容は
・内科
・外科
・小児科
・産婦人科
・神経内科
・精神科
・予防医学
・統計学
多くの学生は、この試験の為に2-4週間集中的に勉強します。
学生の間では、内科を制するものはSTEP2を制すと言われているので、勉強の中心は内科系になってきます。
よく使われる教材としては
・uworld (クエスションバンク)
・Mastering the board
・step up to medicine
この3つが流行りではないでしょうか。
Uworld:
Uworldは言わずと知れたクエスションバンクで、これを使わない学生を自分は知りません。それほど良く出来ている教材であります。
特に内科系の問題数は1300以上と申し分ない量と質を誇っています。
このuworldのみを使って試験に挑む学生も多いです。
Mastering the Board (MTB):
この本は、教科書調にテスト内容が事細かに、しかし端的に記されています。
テスト内容は全てこの一冊でカバーされていて、まずはこれを一通りして基礎知識をつけてからuworldで実力試しをする学生も多いです。
MTBの問題点としては、あまりにも端的に書かれているので、これに頼りすぎてしまうと応用力を養う事が出来なくなってしまう恐れがあります。
そういった意味でも、MTBは勉強の初期段階に使うことを勧められます。
Step up to medicine (SUM):
この本は、内科系の内容を全国模試/国試向けに網羅している本です。
この本の最大の強さでありまた弱点は、非常に細かい事かも知れません。
時間の関係上、ほとんどの学生は一度内科の実習中に目を通しているので、この本は使わない傾向にあります。
超高得点を目指す学生、または内科系に自信のない学生が使う印象があります。
このように、STEP2 CKには中々これをすれば大丈夫という教材がありません。やはり何よりも重要なものは、3年生の実習を通して磨き上げた医者的センスではないかと思います。