正午まで余裕を持って大通に着いたので、テレビ塔地下の大番でもり蕎麦。
ここは平日の正午を回るといつも長蛇の列、しかもオヤジ比率ほぼ100%で
女性はまず見かけません。(向かいの同じ店の手打ち店には女性もちらほら)
人気の秘密は何と言ってもその価格と量でしょうね。
もりそばの食券400円、中もり券100円で、併せてワンコインでこのボリューム。
そばは白っぽい更科系、返しは入口に合った一斗缶を見る限り外注品の様ですが
価格を考えたら当然でしょうね。味も万人向けな上、バラつきもないでしょうし。
久し振りに食べましたが、八割位食べ進んだ所で、汁に味変用に一味唐辛子を
追加して無事完食しました。食が細くなったものです…
唐辛子を追加しながら、落語「疝気の虫」を思い出していました。
疝気とは、漢方用語で男性の下腹部の痛みを指すのだそうで、これは疝気虫と
いう虫が起こし、普段は男の下腹部の別荘=「袋」に住んでいて、筋を引っ張った
りして悪さをするのが原因だそうで。
この虫が大好きなのが蕎麦で、蕎麦の匂いがすると口元まで上がり、おこぼれを
いただく、逆に大嫌いなのは唐辛子で、体に着くと体が腐ってとけてしまうそうで…
ある男が夢の中でこの疝気の虫を捕まえ、以上の様な苦手なものをを聞き出した
疝気虫がたまらず這い出し口元まで来たが何もない。これは異なことと外を見ると
隣の口が蕎麦をズルズル、これはたまらん大好物と虫は女房の口へと飛び入る。
頃合いを見計らって男は、かねて用意してあった唐辛子を溶いた水を女房の口へ
驚いた疝気虫は急いで逃げ込もうと下腹部に下がるが、いつもの別荘はそこには
…無なかった…という寛政年間に作られた笑話本が土台の古典落語ですが。
蕎麦とは関係ないですが、先日、柳家権太楼の独演会に行ってきました。
興味おありの方はそちらのブログもどうぞご覧なってみて下さい。