おばあちゃんのラーメン | Bグルときどき腕まくり

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主に札幌のラーメン他B級グルメの感想。口に合わなかったものは載せないので最低「普通に美味しい」ですが、お気に入りは★~★★★を付けました(☆はおまけ)。
北海道の海や、山や四季とかは別ブログでどうぞ。
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南区でご高齢の奥様が一人でやっているラーメン屋があると聞き、先日
カミさんと行って来ました。
私はご高齢のご婦人も基本「おばあちゃん」では無く「奥様」と呼ぶのですが
ここから先は親しみを込め「おばあちゃん」でご勘弁を…孫でも無いのにね。



入店が13時少し前頃で、先客は1名だけ(ラーメンを食べていました)

念のためメニューを眺めていると、おばあちゃん「≦∇⁂⊿ラーメン…ゴホゴホ…」
よく聞き取れなくて、カミさんが広東麺を頼むと「ごめんねラーメンしか出来ない」
ああ、なるほどさっきそう言いかけたのか。

ならと、醤油一つと味噌一つと注文。

少しの間に何度も醤油二つね?とか繰り返し確認された後、中華鍋にラードを
入れ、モヤシを炒め始め、さて麺茹での段で手が止まり
「あらぁ~ごめん、さっきで麺切れちゃってた。
時間あります?待っていてもらえたら、これからスーパーで買って来るけど…」

いやいや、そこまで必死に食べたい訳じゃ無いし、何より気の毒だから
丁重にお断りし、笑いを噛み殺しながら店を出て、別な店でいただきましたが
ここまで来たらその「幻の」ラーメン食べてみたくて、後日一人で再訪問。



お昼少し前で、私は最初の客かな?まだ戦闘態勢整ってない様子でしたが
先日の注文と同じく、醤油を注文。

さてコンロに火を…1個目のチャッカマン(商品名かな?)をカチャカチャ…NG

2個目も3個目目もNG。5個位連続NGで、諦めて使い捨てライターに手をして
ごめんねといいつつ私の眼の前のティッシュボックスからティッシュを一枚。
これに火を付けてコンロに移します。大丈夫?気をつけてね。

中華鍋にラードを…入れないよ?でもそのうちジューっと言い出してモヤシを投入。
かねて用意のラードなのでしょうか??何かちょっと不安。

モヤシ入り醤油は嫌いなので、「途中ですみませんが、味噌に変更できます?」
「ハイ良いですよ」で再びモヤシを掴み、鍋へ投入して「アラ!入っていた」

麺が茹で上がり、シナチク入れ、て海苔を載せ、それからネギを刻んで…
切りたてフレッシュは嬉しい…のですが(スーパーの袋に入って値札付で)

さらに冷蔵庫をガサガサ…あれぇ?とか言いながら待つことしばし。
「ごめん、チャーシュー探しているから先に食べていて」と出てきたのがこれ



のり、シナチク入の素ラーメン。

おばあちゃん「確か仕込んだんだけど」とか言いながら、探すのを諦めパックの
肉をカットし、フライパンでジュッと焼き、「ごめんねチャーシューの代わりに」と
ラーメンに追加投入してくれましたが、これが中はまだ半生。

気が焦ったのでしょうね。こちらこそごめんなさいね。



そのままともいかないのでその旨話すと「アラ~ごめん、もう少し焼いてあげる」と
差し出す中華鍋。あの~一口齧っているにですが、まあおおらかな方のようで

写真では分かりにくいと思いますが、肉投入でようやく脂っ気が浮いてきました。
やっぱりラードを入れ忘れてモヤシ炒めていたんじゃ無いかな?
味噌汁に麺を入れたみたいなラーメンでしたからね。


でもね、味、どうだって良いんです。
お婆ちゃんのもてなしの心は伝わったしそれで充分。

もうほとんど志村けんのコントの世界、堪能させてもらいました。
うちに母に年齢近いのかしら、お元気でお仕事できた何より。

でもね、火を扱う仕事は…う~ん、くれぐれもお気をつけて
スーパーナチュラルなおばあちゃん、バンザイです。