先日、「ITケイパビリティ」という本を読みました。
これまで、ITケイパビリティという言葉自体を知りませんでしたが、「ITを使いこなす組織的能力。IT戦略・計画にのっとって、必要なIT資源を見定めて調達し、その限られた資源を効果的に活用する能力、あるいは人間系を含めてITシステムを確実に運用管理するオペレーション能力」と、「@IT」の用語集では定義されています。
平成15年の調査では、アメリカではおよそ7割程度の企業がITの投資効果を実感しているのに対し、日本では5割程度でしかないらしい、さらに、「充分な効果があった」と回答した企業は、アメリカの20%以上という数値に比べ、日本では5%未満だったそうです。
原因は、投資効果を計る尺度が整備されていないことです。簡単に想像できる尺度としては、システム導入により削減できた人件費、だとか、納品までのリードタイム、在庫率、等が挙げられますが、経営的な視点から見ればそれだけでは足りなくて、例えば顧客満足度のアップ率や、市場占有率等も挙げられます。
私も今、コスト削減が最重要テーマのシステムに携わっていますが、どうも最近、そのコンセプトがピンボケになってきています。お客様からすれば、SI-erをできるだけたたいて、安く開発させる、ということに目が向けられていて、BPRは全然実現できていなかったりします。
こういう時、やはり、その評価尺度をシステム開発前にきちんと定義しておく必要がある、ということだと考えています。それによって、開発中や開発後のSI-erとお客様のトラブルについてもある部分は改善できるのかもしれません。
特に、開発途中の仕様決定については、威力を発揮するかもしれませんね。
常にシステム導入の目的を共有して、それを最優先にして判断基準を作る、それがシステム開発成功のカギかもしれません。