「それでも、生きていく」最終回 感想 | Coffee break

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「光の方に向かって・・・」
文哉を殴って、拳から血を流す双葉。
文哉は自首をして逮捕された。
警察署の医務室で手当てを受けた双葉は「自殺を止めなければ良かった」と洋貴に言う。洋貴は2人の今後について話そうと言った。
釣り船屋「ふかみ」に戻った洋貴は、五月(倉科カナ)に今回の出来事を報告する。五月は文哉に面会をして、反省を促すように洋貴に勧めるが、「終わったことだ」と言う。
洋貴は双葉との未来を夢見ていたのでしょう。

お父さんの駿輔(時任三郎)は刑務所の文哉に会いに行って泣きながら、文哉がこうなってしまったのは、全部自分のせいだと謝り、文哉をもう見捨てたりしない、出所を待って一緒に暮らすと言います。
しかし、無表情で聞いていた文哉は、お父さんに「お母さんの顔が思い出せない。お父さん、助けて!」と訴えます。
洋貴のお母さん・響子(大竹しのぶ)は、アキちゃんのお墓参りに来てもいいと、遠山家の人達に言いました。
響子・洋貴・耕平が墓参りに行くと、双葉、睦美、灯里の3人が墓参りに来ました。
加害者家族も苦しんでいると知り、もう謝罪をしなくていいと言います。
響子が15年間、苦しませていたのに、文哉がまた犯行をして、双葉たちに会って、前に進めるようになったんだね。
墓参りで久しぶりに会った洋貴と双葉。車で双葉を送る途中で、洋貴は双葉に「ずっと一緒にいたい」と告白、2人で生きていけたらと言います。
双葉は草間家の果樹園で働き、意識が戻らず入院中のユリちゃんの母親代わりをすると決意していました。10年でも20年でも意識が戻るまで、兄の罪を償うために。
そこまでする必要はあるのかな。ユリちゃんが、大きくなって、双葉が加害者の妹だと知ったら、ショックは大きいはず、グレるぞ。意識が戻ると良いけどね。
急に母親を亡くした寂しい文哉や自分たちと同じ、加害者家族は洋貴たちと同じだから、ユリちゃんのそばにいてあげたいと思ったのでしょう。「まじめに生きたい」という双葉。
地味に目立たないように、化粧もせず、オシャレにも興味がない双葉は、世間から白い目で見られていじめを受け絶望した生き方だったけど、もっとちゃんと生きなきゃと、思ったのかな。

名前を変えて引っ越しても、加害者家族だと近所に言いふらすのは、アキちゃんの家族だと思って、止めてもらうために、洋貴の釣り船屋「ふかみ」に行って、枠を越えて惹かれあっていく2人。
どんなに思い合っていても、加害者家族と被害者家族の壁は、越えられなかったようです。
別々の道を行く2人の最後のデート。
楽しそうにすればするほど、切なかった。
すごく怖そうと言っていた富士急ハイランドの「高飛車」にも乗った。2人で写った写真は買いませんでした。最後の2人の思い出のツーショットだったのに。
洋貴は来週も遊園地に行こうと誘い、双葉が行くのを引き止めようとしますが、アキちゃんを忘れることが出来ない2人が、幸せになれるわけがありません。
文哉が遠山家に帰ってくるから、家族に許されるわけはないので、遠くに行って諦め、他の人と幸せになった方がいいかもしれない。

明日果樹園に行くと言う双葉は、手をふって去って行こうとします。
でも、納得がいかず、手を振らない洋貴に抗議する双葉。洋貴は双葉を抱き締めた。
「ずっと、こうして欲しかった」と言う双葉は、泣き顔を無理に笑って「行ってきます。」と手を振って去って行ってしまいました。洋貴は、仕方なく手を振り、見送りました。
両思いなのに、別れなければならないって、かわいそうでしたね。ロミオとジュリエットか。

洋貴は文哉に面会し、双葉が果樹園で母親の代わりをすると言うと、「俺のせいじゃない」と言う文哉。
最後に駿輔から預かった、赤ちゃんの文哉を抱く母親の写真を見せると、文哉は泣き出した。「お母さん、いた」。

別々に暮らす2人が手紙を書きます。
神社のおみくじを結んだ木が、子供の頃に手紙だと思っていたという双葉の話の元に、送ることのない手紙を木におみくじのように結びつける。2人とも同じ事を思ってしていた。
届かない手紙を書き続け、だんだん増えていく。心の中に住む恋人への、たわいのない会話。
文通やメールくらいしたっていいじゃん。果樹園の場所を知っているから、会おうと思えばいつでも会えるはず、2人とも仲良く未練たらしい。
お互いの幸せのためには、新しい恋をしたほうがいいのだろうけどね。
失恋で傷心、倉科カナはチャンスだと思ったのに、あれから出てこなかったな。
洋貴は15年前に借りたビデオをレンタル店に返しに行った。
清算して、止まっていた時間が動き出すというラスト。
アキちゃんの面倒を見るようにお母さんに頼まれていたのに、あの日に友達とビデオを見ていたんだった。

文哉はお父さんが泣いても、洋貴が話しても無表情だったのに、お母さんの写真を見て泣き出した。
お母さんの顔をどうしても思い出せなかった文哉は、やっとお母さんに会えたみたい。小さな子供みたいでしたね。
ずっとお母さんの写真を探していた文哉。アラサーのマザコンって嫌ね。
お父さんは、新しいお母さんのために、実の母親の写真を捨てていたのですね。
双葉が赤ちゃんの時の再婚。早すぎたんだな。父親だけで、5歳の男の子と赤ちゃんの面倒を見るのは大変だったのでしょう。いつまでも、いない母親のことを引きずってはいけない、前に進むには正しいことかも知れませんが、子供には冷たい父親ですね。
父親や後妻を怨むことはせず、いい子になろうとしすぎたんだ。
お母さんは自分のせいで、自殺をしてしまったと思い込んでいるマザコン文哉を怪物にしてしまったのは、父親かもしれません。前妻のように、手に負えない怪物になった息子を他人にまかせて、捨ててしまったのですから。15年もほったらかしにしといて、今更父親ヅラしても、信じられるわけがない。何事も、遅いということは無いか。
お母さんの顔を知りたかったのは、天国でお母さんに会うためですね。
でもね、文哉は勘違いをしています。文哉が行くのは地獄なので、お母さんに会えません。
宗教や神様を信じているなら、再犯はしませんけどね。お母さんが自殺をしたなら、地縛霊になっているか、地獄に行っているかもしれないけど、5歳の子供の記憶で、目撃者がいて事故だと言っていたので、記憶を改ざんしたのかもしれません。

お母さんは、いつもハワイに行った時の話をします。
「海も空もとてもキレイで、天国みたいな所よ。いつか皆で行きましょうね。ハワイに行きたいなあ。でも、お父さんはお前たちが生まれてから一度も連れていってくれないわ。お前たちがいなければ、ハワイにいけるのに!」。
そんな楽しいハワイの話を文哉にしているうちに、だんだんハワイにも行けないストレスが溜まってきたのかもしれません。子育てノイローゼですね。誰にでも、有りそうなことです。
子供の記憶なので、文哉が成長するにつれて、母親が黒く変化したのかもしれない。仮面ライダーオーズの真木のように。
お母さんは物干し台から文哉に笑いながら落ちて、自分達を置いて、一人で天国へ行ってしまった。それも、文哉の妄想の産物かもしれません。

アキちゃんを殺したことを覚えていないという文哉は、アキちゃんの母親になぜアキちゃんを殺したのかと聞かれて、会ったからで、誰でも良かったと言います。
犯人は嘘をつきます。自分のためだったり、他人のためだったり、嘘を本当だと思い込むこともあります。
死のうと思っていたのは文哉。アキちゃんが、「ネロは生まれて来ない方が良かったんじゃないか」と言いました。子供がいなければと言ったのは、文哉のお母さんです。
優しく大人しい子供が、頭に血が上ってエキサイティングになるキーワードを、アキちゃんが言ったのでしょう。
水槽の中で、苦しくてあっぷあっぷしている金魚は、文哉のほうです。
家族を取り戻した文哉は、母親の呪縛から解かれ、更正するかが希望ということですね。
ハッピーエンドではないけれど、希望の光に向かって歩き出す、清々しいラストで良かったと思います。