2024.5.24 このブログは2012年に書いたものを再編集しています。今と状況も違いますが、変遷も分かると思いますので、当時の内容を残しつつリライトしています。
【アセトンに危険性はないのでしょうか?】
ジェルネイルをオフするには普通、アセトンという溶剤を原液のまま使います。
アセトンの有害性についてネイルスクール、サロンなどでは教えないようです。私もアセトンについて危険なのか安全なのか何も教えられずにジェルネイルを習っていました。
私がスクールに通ってた頃、自分のネイルで練習を繰り返しながら、ジェルをオフする時はアルミをいちいち巻かずに、ダッペンディッシュという小さいガラス容器にアセトンを注ぎ、そこに指先を浸してジェルを溶かしてネイルオフしていました。講師の方はそれを見ても何も言いませんでした。
爪が激しく痛んだのがアセトンのせいだと思わずに過ごしていました。
そんなある時、マニキュア除光液に「アセトン不使用」と書かれているのを見ました。そこでピンと来て、調べたのが始まりでした。
【アセトンはどういう化学物質なのか?調べてみる】
勝手な思い込みや、根拠がないまま発がん性が疑われている、などと言われても納得できないと思い、ネットをかなり時間かけて端から調べようと思ったのですが、そもそも2010年頃はジェルネイルで使用するアセトンについて調べようと思っても、まったく情報がありませんでした。
アセトンメーカー三協化学さんの SDS (化学物質安全性データシート) を読んでみました。
長いものでした。
http://www.sankyo-chem.com/msds/acetone_msds.pdf
要約し、気になる部分をピックアップしますと
目に対する重篤な損傷、
生殖毒性(子宮、卵巣、精子)、
気道と呼吸器への有害性、
胎児への悪影響、
反復使用で臓器や血液への障害。
素手では使用せず、保護手袋、保護めがね、保護面をすること。
皮膚に付着した場合は多量の水と石鹸で洗うこと。
と書かれていました。
【アセトンを使用し続けるとどうなるか?】
1)使った感じは除光液に似ています。
2)揮発性が大変高く肺から吸い込みます。
3)皮膚に触れると体内に吸収されます。
4)肺や皮膚を通して体内に吸収された化学物質は、トイレで排出されず、体内に溶け込み、少しづつ蓄積します。
特に妊娠の予定がある方は要注意です。ここ10年、女性に子宮のトラブルが急増しています。化学物質などが蓄積しやすい臓器なのだそうです。
子宮内膜症という病気は環境ホルモン*=化学物質が原因である、と言われています。(環境ホルモン:身近な生活のなかにある化学成分で、人間のホルモンバランスを狂わせてしまい、精神や肉体を徐々に冒すもののこと。シャンプーや化粧品や洗剤など)
ネイリストは腰痛になって辞める方もいますが、腰というより内臓を心配すべきなのです。それに、将来、肺も心配すべきです。今の健康というより、将来の健康を考えるべきです。
【晩発性(ばんぱつせい)とは】
化学物質が体内に取り込まれると言っても、1度に取り込まれる量は微量です。化粧品やシャンプーなども皮膚から少し吸収されています。
ですが、1度の量は、微量です。何の問題もないかのように思っていても、繰り返し使用することで蓄積していき、何年も後に、あるいは10年以上経って健康状態に問題がでることを挽発性と言います。
生活習慣病になってしまった場合、食生活などを改善し治していくことが可能ですが、化学物質の影響は取り消せないのです。
食べ物と違って、排出できないからです。
挽発性の場合、何の成分が特に悪かったのか?という特定が非常に難しいと言われています。多くの影響を相互に受け合っているからです。
【ジェルオフにアセトンを使わないと】
そんなことが分かって恐ろしくなり、アセトンを止めました。アセトンを使用せずにオフする方法は、ジェルを手で削るという方法です。
ジェルを全て完璧に削ろうとすると爪も削れてしまいがちです。そこで、ベースジェルを薄く残したまま次の施術を行うようにしてみました。この方法を今は「フィルイン」と言い、ネイリストの間では良く知られています。
当時、この説明をすると、他のネイリストの方達に「止めた方が良い」となぜかお叱りを良く受けていました。ぜったいアセトンに戻れないと思いながら、自分に繰り返して様子を見て行きました。
頻繁にアセトンを使用していた当時
1)伸びた爪部分は、ジェルオフ時に裂けてしまう
2)爪に、見たこともない縦の亀裂が入った
3)爪がふにゃふにゃにコシがなくなっていた
4)3週間持たずにストレスポイントあたりから亀裂が入る
3週間×3サイクルあたりから、爪の状態が違ってきたのが良く分かりました。
上の4つが全部解消していました。
あんなに爪が痛んでいたのはアセトンのせいだったのだと、非常にはっきり理由がわかりました。
ここで付け加えておきたいのですが、私の爪は非常に弱いのです。もともと亀裂が入りやすく、非常に傷もつきやすいのです。中には痛みにくくて丈夫なお爪の方もおられます。ある意味、実験として自分のネイルは分かりやすくて良かったわけです。
【ジェルを削る際の注意事項】
ネイルオフはジェルを削るわけですが、粉がでます。当初はマシンを使用せずファイルで削っていました。慣れると、特別負担に感じる作業でもなく、楽しくネイリスト業務を行っていました。ですが、周りが粉だらけになります。
そこで、早々にダストクリーナーを導入しました。
2012年当時は、ダストクリーナーに選択できる種類などなく、入手できるタイプのものは決まっていました。今思うと、そんなに高品質な物ではありませんでしたが、それでも、あるだけで随分違いました。
何も知らないということは不思議です。
当時、手で削り、あまり吸い込まないダストクリーナーを使用していましたが、それでも、とても快適に感じていました。
また、ほどなくネイルマシンを使用するようになりました。
マシンの場合は粉が手で削るよりも舞い上がりますので、マスク必須だと思います。
当時から10年以上経って、現在はダストクリーナーの世界も大きく変わりました。選択肢が豊富すぎて困るくらいです。随分いろいろな物を買ってみましたが、吸引力が強いということは騒音級にうるさいという特徴があります。安い物も音がかなりうるさいです。
これもそのうち改善されると良いのですが。
【施術環境が改善された】
結果的に、
1)爪の痛みは劇的に軽減
2)揮発する化学物質を扱わなくなり挽発性の心配がなくなった
3)自分の爪を伸ばせるようになり、必須であったスカルプも不要となった
【施術環境をもっと見直してみたい】
アセトン不使用を含め、ネイル商材でもっと見直せることがあると思い始めました。
ちなみに、アセトンフリーのオフ剤というのがありますが、アセトンを使用しなければ良いということではないのです。
1)揮発性の化学物質を使用したくない
2)溶剤は使用したくない。ジェルを溶かすような成分が体に無害なわけがありません。
オフでは“薬品”を不使用としました。また、アクリルリキッドも不使用とし、アクリルスカルプや3Dも行いません。
それが、爪と健康に優しい私達ワンズオーガニックネイルスタジオのスクールのこだわりの始まりでした。
ジェルネイルでの病気とトラブル
ジェルネイルで心配される一連の記事は上記からもっとお読み頂けます。
【使わないもの】
1)アセトン
2)化学抽出したエタノール(植物性で、かつ蒸留タイプのみ使用。飲める品質)
3)酸性度の高いジェル(爪を溶かしながら中に浸潤し、持ちが良い)
4)爪のたんぱく質を壊しながらネイルを定着させるプライマーやボンド
5)合成香料や保存料の入ったキューティクルオイル
6)化粧品に許可されてないタール系色素を使ったカラージェル
7)アクリルリキッド
8)グルーとアクティベーター
9)キューティクルリムーバー(タンパク質を溶かす成分のため)
【使うもの】
1と2は全ジェルに共通
1)弱酸性(ノンアシッドジェル)
2)オーガニック精油とアルガンオイル入りジェル(爪を保湿し続けるジェル)
3)タール系色素不使用で美しいカラージェルのシリーズ
4)日本の法律で化粧品に配合が許されているタール色素のみ使用したシリーズ
5)エタノールはオーガニック植物性で蒸留タイプ。飲める品質のもの。
6)ネイルケア及びキューティクルオイルとしてオーガニックアロマオイル
ネイルで使用する揮発性の溶剤は、窓を開けて換気したくても全部は換気しきれず、本人だけでなく、ご家族へも害を及ばせてしまうのです。
でもオーガニックメソッドの施術なら大丈夫です。揮発性の成分は一切不使用です。
化学物質に最大限に配慮しつつも美しく、しかも持ちの良いジェルネイルがオーガニックメソッドで、そのノウハウをお教えするのがマックスオーガニックネイルスクールです。
たった3日間というで短期で、ジェルネイルの基礎技術をしっかりお教えし、サロン並に施術できるようご指導いたします。
オーガニックメソッドでご指導するため短期なので安くできるのです。でも、内容は充実しています。
3日を卒業されると、1日単位のネイルアートクラスもご自由に参加でき、全工程の復習にもなります。一通り出られますと、ホットペッパーにあるようなデザインができるようになります。
爪と健康に優しいマックスオーガニックネイルスクール、東京の新宿駅A1出口から徒歩5分
03-6300-0717
東京都渋谷区代々木2-30-2 ヴィラ廣瀬301
担当 石井
お気軽にお問合せ下さいませ。ご見学も随時受付中です。
http://www.jelnail.jp
詳しくは上記をご覧下さい
オーガニックメソッド専門のネイルサロン
マックスオーガニックネイルサロン