3月24日に定期検査でした。前回の検査で、WBC 8万、血小板 8、ヘモグロビン9と、治療開始の国際基準を下回り、生活にもそろそろ支障がでるため、イブルチニブ治療を開始することを決めていました。診断後およそ8年、リンパ球が増え始めてから10年です。
「治療を始めようと思います」と言うと、先生は「ついに!」と。ところで、新薬の臨床試験に参加してくれる人を探しているのですが(おそらく教授から頼まれたと推察。どうも、僕は臨床試験の候補として目をつけられていたようです)。第3のブルトンチロシンキナーゼ阻害薬の〇〇(名前忘れましたがおそらくAS-1763)の治験で、半分の人はベンダムスチン/リツキサン群(ランダム抽選、半分は貧乏くじ)。「治験はやりません。治験では頻繁にCTやらないといけないので」と即答しました。「CLL細胞は、がん抑制遺伝子が欠失しているので、変異を修復できないし、悪性化した細胞を排除することもできにくいので」と言うと、先生は「あ〜、それで7年間1回もCTやってないのですね」と納得した様子で、「ところで先生は、放射線がご専門ですか?」と。「いいえ、僕の専門は分子生物学関連です。」というと、納得した様子でした。
イブルチニブが効かなくなる原因の1つは、イブルチニブ耐性のクローンが出現しこれに置き換わるためと思われます。AS-1763(docirbrutinib)は、イブルチニブより効果が大きい上に、イブルチニブ耐性クローンにもよく効く可能性が高いです(ブルトンチロシンキナーゼの立体構造を認識する阻害剤でイブルチニブによるしくみとは少し異なる)(https://www.carnabio.com/output/irnews/1376_ja.pdf)。
まだ、商品名はおろか、薬の一般名すらつけてもらってない新薬ですが、やっと期待できる薬ができました。この薬を開発した会社は、日本の会社のようですが---。
CTのリスクはあるものの、誰かが臨床試験やらないと新薬が認可されないという現実を考えると、複雑な思いです。