CLLに関する限りでは、欧米と日本では、医師と患者の関係が大きく違っているようです。日本の場合、多くの場合、医師が治療法も治療時期もすべて決めて患者に一方的に通達します。欧米では、いくつか選択肢を挙げて説明し、患者が選択するという傾向が強いように感じます。欧米では、CLL患者の情報交換サイト(https://healthunlocked.com/cllsupport/posts 登録しないとアクセスできない)があり、ここでは、CLLに関しては一般の血液内科医よりはるかに詳しい患者が何人もいて、質問に答えたり議論したりしています。担当医の治療方針に疑問をもつCLL患者は、このサイトに投稿します。もし、治療方針が間違っていたり、時代遅れの治療方針であれば、すぐにたくさんの人が、「その先生ではだめだ、病院をかわったほうがいい」、「○○病院の○○先生がCLL専門」と教えてくれます。僕も8年前には、毎日のようにアクセスして情報を得たり、議論しました。
さて、血液疾患は多岐にわたり、リンパ腫だけでも何十種類もあるようで、血液内科医がそれらすべてに精通するなど不可能です。当然のことながら、CLLの専門医でない限り、多忙な血液内科医が、ここ10年で一気に進歩したCLL治療に関する何十報という論文を読む時間があるはずもありません。だから、CLLに関して医者より詳しい患者がいるのは当たり前です。
学会が出している古い治療指針マニュアルもさっさと改定しないといけない状況です。このような状況で、現場の医師が最新の論文を読んでいなければ、あるいは、学会やSNSで新しい情報を得ていなければ、不適切あるいは時代遅れの治療法を選択してしまうことは想定しておかないといけないでしょう。医師のミスを回避するためには、CLL患者が、治療方針について医師と多少なりとも話し合いができるよう情報収集、勉強するしかないのではないでしょうか。