こんにちは、志緒村亜希子です。


子供を持つことに前向きになれなかった頃
言われると心が閉じた言葉が

「産めば変わるよ」

「案ずるより産むが易し」

そんな風な言葉を随分もらった。



子ラッコさん(息子)が出てくるまで
基本、子供に対してドライでした。

妊娠中は命をお腹に宿すという感覚を楽しんだし
心穏やかに過ごせたのだけど

やはりどこかで
お腹の中の子は自分のものというよりは
自分とは明らかに切り離された存在で
私を通ってこちらの世界に来ようと決めた人
という認識でした。


子育ても基本無表情で(-_-)
毎日を過ごすんだろうなと
想像してた。


産院で夜を初めて同室で過ごしたとき

「ほー こんなんが出てきたもんだ」

と、相変わらず他人行儀で
でも興味深く
腕の中のちっこい人の顔を
しげしげと眺めていたら

普段閉じたままの瞼が
少し開いたんだよね。

ふいに、まっくろに澄んだ瞳に
わたしの顔が映った・・・

それを見た瞬間
うわっと涙が出た。

わたしが、この子の目に
確かに 映ってる。


そしてこの子が守られますように

って魔法をかけたんだ。


今思えば、私の枯渇していると思えた母性は
あのときにドバっと出た。


以来、かわいくてかわいくて
仕方なくなっちゃって

そんな自分に私が一番びっくりした。


もうすぐ5か月になる今、
いつまで抱っこさせてくれるだろうと思う。

わたしの腕の中で
無防備に身を預けるこの子が
愛しくてたまらないという気持ちになる。


自分の気持ちの変化が、面白かった。

あんな自分がこんな風に、思うんだ?って
おもしろかった。


そういう些細な心の動きを
自分で受け止められることが嬉しかった。


****


「産めば変わるよ」

「案ずるより産むが易し」


結果的にそのとおりだった。





でも、言われたくなかったのは


「自分がその過程を経験したかったから」

「モヤモヤでも自分の中で受け止めて前に進みたかった」


だから先に言われたくなかった。

なんちゅーガンコ者。めんどくさ~ですが


躊躇する気持ちも

少しずつ前向きになっていく気持ちも

それでも怖くて後ずさりする感覚も

その先の喜びも


ぜんぶぜんぶ

自分が身をもって経験したかったから

私が知っていくであろう気持ちを

先に決めつけたように言わないで!

って、思ってたらしい。

わたしは。




だからこそ、この場を作りたいと思った。

特に妊娠出産については

後ろ向きな気持ちはなかなか言葉に出しづらい。


negativeでも

他人にはめんどくさいと思われるようなことも

それを言える場があると

自然に足が前に出た。




仲間友人のチカラも借りて

ただただジャッジせず

結論を決めず

ありのままの自分を表現したことで

やっと次へ進む気になれた。

ごみを捨てて空っぽになったら

やっと違うものが入った、みたいな感じかな。





いつもポジティブじゃなくていいよー

いつも人に共感される自分じゃなくていいよー



自分の心が感じることに

いつも素直で、正直で、いたい。


その瞬間 瞬間にくるくる変わる感覚を
自分の心で捉えて

ゆるく受け止めながら

自分自身のさまざまな心の動きを
ただただ見守っていきたい。

喜怒哀楽は生きるエネルギー。

いままでも これからも。


何が正しいんだろう?と迷う時こそ

ただ今の自分の心を感じること。



そんな場を、作っています。



今回は子ラッコさん、居るけれども。



たくさんお申込みありがとうございます。
まだお席ある?そうです、たぶん。

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ある日の不思議な夕焼け。

空気が澄んでると自宅から群馬の山々が遠くに見えるのだ。