たらいまわし | 進撃の理学療法士

進撃の理学療法士

藤田晋さんに憧れています。
介護分野で会社を立ち上げ、小さな通所介護施設を運営しています。
『全ての人が生きがいを持って生活できる社会を作る』
これを私の会社のミッションステートメントとし、バリバリ働きます!!

昨日、利用者さん(Kさん)が自宅で転倒してしまったという電話がありました。

そして本日、再びKさん本人から電話があり、詳細を聞くことができました。

 

 

昼頃に植木屋さんが来て、その対応をしていた際、勝手口段差の二段目で後方へ転倒。下はアスファルトであり、手、顔を中心として左側を強く打ち付けてしまった。

 

 

駆け付けた植木屋さんに起こしてもらい、ご家族を呼んでからA病院へ移動。しかし、A病院では対応できないとのことでB病院へ。しかしB病院でも診察時間を過ぎている(ごご3時を過ぎていた)とのことで対応不可といわれた。それでも交渉しているとC病院を紹介され、C病院に行くと予約でいっぱいなため午後5時からと言われたため、いったん自宅に帰り待機してからC病院にて診察。

 

 

左手首の骨折とのことでギブス固定。あとは6週間の自宅療養だそうです。

 

 

 

まず、初期対応としてアスファルトで転倒し頭部をぶつけている時点で無理に起こさず救急車を呼ぶべきかと思いますが、その受傷機転を聞いても受診対応をしてくれないA病院とB病院にはびっくりです。

 

 

伝え方や実際の状況をしっかりと説明できなかった可能性もありますが、(おそらく車で受診している時点で軽傷と判断されての対応だと思います。こういう状況だからみんな救急車を使ってしまうんだと思います。)

 

 

しかし、80歳過ぎた方を骨折状態で数時間放置するというのは非常に危険で、(脂肪塞栓などのリスクもある。まぁ今回の場合はおそらく歩行ができていたのでそのリスクは低いと判断した可能性もありますが)比較的高所(40cmくらい?)からアスファルトへ後方に転倒し頭部(左側面)をぶつけている時点で急変のリスクもあるはずです。

 

 

これはどういうことなのでしょうか?

 

 

転倒が昨日の昼頃ですから、セオリーで考えるとまだリスクのある時間帯です。(私は48時間と理解しています)

 

 

しかも治療がギブス固定のみでリハビリテーション無し。自宅療養のみで外出も避けろとのことでした。

 

 

確かに転倒のリスクは軽減できますが、Kさんの予後、歩行能力などは全く考えていないと思います。

 

 

このような医療的レベルでは(統計的には安静を取らない方が予後は良い。ただし80歳以上では不明)今のように医療、介護保険料が莫大に膨れ上がるのも理解できます。

 

 

単に先送りしているだけです。

 

 

まぁ、それは百歩譲るとしてもたらいまわしだけは許せません。

 

 

おわり