本棚をお見せするのは、人となりが見えてしまうことですが、
2004年4月11日に35歳で逝ってしまった、鷺沢萠さんのことを今日は記そうと。
何度も書いているので、お読みになった方もいるかもですが、
レコードやCDでいう、ジャケ買いと同じように、
表紙が綺麗で手にとったのが出会いでした。
私が21歳か22歳の頃。場所は、名古屋の栄にあった、丸栄という百貨店の地下辺りにあった書店。
何気なく手にして買った1冊で始まり、新刊が出るたびに必ず購入し読み、
上京してからは、サイン会にも必ず行き、2ショット写真も撮ってもらい(しかし、今所在が不明)、
この時点でかなりストーカーです。
写っている本は、ほぼ初版かと。あまりちゃんとみていないのですが。
鷺沢さんが、利重剛さんと結婚されたのには、驚きましたが、
もともと利重さんも好きだったので、『街の声を聴きに』も買ってしまいました。
訃報は、めざましテレビの大塚さんの声。
大阪出張中のホテルの部屋で。
言葉を失くし……。
それから、なかなか読みたい作家さんに出合えません。
16年。
鷺澤さんは、今の状況をどう表現するのだろう?
と思ってしまいます。
彼女は、スマフォも知らないまま逝ってしまいました。
小説のなかで、スマフォをどう使いこなしたのかも知りたかった。
確実に彼女が私の生き方の何かを変えたと思います。
強迫性障害を患っていた彼女(一度だけネット上のエッセイに書かれていました)。
同じ病気なんだ、と思ってより近くに感じていました。
彼女は35歳のまま、私だけが歳を重ねました。
彼女が見なかった世界をまだまだ見ていくつもりです。
鷺沢萠オフィシャルサイト