楽しい・おいしい・フシギな台湾〜風水の原点の4 | 御堂龍児の楽しい・おいしい・フシギ台湾ガイド

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プロ風水師の御堂です。


前回は、武夷山で知り合った道士の話をしましたね。

今回も、この先生のお話となるので、お名前を出さないと失礼となります。

しかし…何と、永い間お世話になった先生なのに、私はお名前を聞いていなかったのです。ですから非常に失礼ですが、これからも道士先生ということで、ご登場を頂きます。


この道士先生は全ての事に通じているんだけど、特にお茶に詳しかったですね。

道士の先生曰く、

「中国茶は大まかに言うと黒茶、青茶、緑茶、白茶と分けられるんだ」

道士先生は、私の方を見ないで、急に話しかけられますから、とっさの返事に困ることがあります。

「黒茶はプアール茶に代表されて、その煎じて出たお茶の色が黒いものだ。青茶は濃い緑色のもので、みんなが良く知っている烏龍茶や東方美人茶がある。緑茶は日本人がよく飲む煎茶に近いもので龍井(ロンジン)茶や毛尖(モウセン)茶がある。それで白茶はその色が薄くて淡く、ほとんどお茶の色がないかのような特殊なもので、これは白毫銀針(ハクゴウギンシン)茶や白牡丹(シロボタン)茶があろう。これらは、その煎じた色から分かるように青茶に属しているのだけど、君は知っていたかね」

「しかし、先生、東方美人茶も武夷茶も全然青くないですよ。」と私は聞き返します。

「だから、さっきも言ったように、昔の人はそのように名づけて色分けをしただけで、ちょうど、真っ青な空を碧空のと言いながら、それが緑でないのと同じことだよ。まぁ、絵の具の緑に青を入れたら茶色っぽい色になるだろう。そういうことだな」


そんなものですか?」と私が聞き返すと、道士先生は私の顔をじっと見ます。

「ところで、武夷山で有名なのは大紅包(ターホンパオ)だけど、このお茶の木は三本しかなく、今、皆が旅行かなんかで行って買えるのはこの本当の木から接いでできた2世と3世の茶葉なんだ。だから、あんなもの(2世3世のお茶)を買うのはバカだ。

どうしてかと言うと、本当の大紅包(ターホンパオ)の木が植えている場所は地理風水で言うところの龍穴(リュウケツ)になっていて、特殊な気の生じる場所、天と地の生気の入る所なんだ」


私はすかさず質問します。

「その生気というのは?

そう、それはこの地球自体の持つエネルギーはとても強く、山とか大地のところどころで吹き出しているのだけど、その大地から吹き出している生命のエネルギーのことを生気と呼ぶんだ」

と、道士先生は非常に分かりやすい概念で、大地のエネルギーの事を説明してくれます。


このエネルギーを吸った葉が大事で、こういう木からの茶葉が、昔から薬として珍重されていて、時には皇帝に奉上されて、また非常に高い値段で取引されていると話してくれました。


ふーん」

「それでね、いいお茶は健康に良いと言われるけどね、やっぱりそれは本当で、この大地の力が入っているからなんだ」と道士先生は続けられます。

 私も、水金亀(スイキンクイ)というお茶を買う時は何十グラムかで二万円とか三万円と言われたので、ぼったくりと思っていました。

しかしだんだんと、その茶独特の味というか“気”が分かるようになってくると、なるほどと思わず納得したことがあります。

この水金亀は、大紅袍ほどではないけれども大地の生気が少し入っていて、なかなかマイルドな味がした良いお茶でした。

それで、そういう気の入ったいいお茶はどうやって見分けるか 口笛


私はこの道士先生に連れられて、生気の溢れる山に登ったり、龍穴を巡って、少しずつそんな生気の色が、観えてきたのです……

この時代が、私の風水の原点なのです  おねがい おねがい


だいたいが、当時、道士先生の家は、この写真のような洞窟なのです。

…そこに、私も一ヵ月近く住まわせて貰いました。今迄に泊まった中では、最高のホテルです。

こんな感じで、日本から何回か行きました。

遠いし、費用はかかるし、汚いしでしたが、当時は楽しかった山籠りですね。


・・・・・夜は怖いですよ。


丸い円の中に入って、朝夕と瞑想します。

右手にあるのが、いわゆる神さまをお祀りする壇です。こちらでは、大自然そのものをお祀りしていました。

この時から、私も特定の神様に手を合わせるのではなく、大自然そのものに手を合わせています。


この時代の何回かの お籠り が、私の風水の原点ですねー!

大自然に敬意を払っていると、自ずとその力が伝わって来ますね。



さてさて、お茶の話です。

茶葉の香りが鼻に入った時の感じ、これは香りをかぐというよりも、その雰囲気をかぐといった方が分かりやすいと思います。

その感じが、フゥワーと身体に沁み入るお茶はとても良いのです。あるいは、それでも分からないときは、そのお茶を飲んでみる。

その飲んだときの感じが、喉の奥でフゥワーと広がる感じがあれば、良いお茶ですね。

本当のお茶は、その気を頂くのです!!


ところで、武夷山で思い出しました。

私の兄弟子と二人で、初めてこの山に行ったときに、武夷宮という道教のお寺を参観したことがあります。

その帰りにホテルのほうへ向かって歩いていると、向こうから5、6歳の女の子が一人で歩いて来たのです。

あれ、と思っていると「お茶を買って」といいます。僕はなーんだと思ったんだけど、僕の兄弟子は「いくら」と聞いて、買ってあげたのです。普段は全然無駄遣いをしない兄弟子なのに。

それは中国元で10元、日本円の160円ぐらいだったから、兄弟子は買ってあげたようです。 


が・・・。

それが、ホテルに戻ってから、彼はその茶葉を見ようともせず、その袋ごとゴミ箱に捨てちゃったのです。

「もったいない、何をするの。」と少し怒って聞いたら、

「こんなお茶なんか、使い終わった茶葉を干したやつか、色をつけたお茶だよ。飲めるわけないよ。」と一言。

なんと!私の兄弟子は、お茶の「気」を見る前に、それが武夷茶の名を語った偽物だと見破ったのですね。

さすが、兄弟子には脱帽です。


………


こんな感じですから、私のところの風水は、難しい、とよく言われます。


しかし、中国の奥深くから持って帰って来た本当の風水を伝えている、と自負しているのです ウインク