前回の続きから少し間が空きましたが、続いてハナの風水を看ていきましよう。
翌日は、ホテルから海辺に向かいました。
そこで見たのは、なんと巨大な亀と長い蛇……⁉︎
それは本物の亀や蛇でなく、風水では砂(さ)と呼ばれる独特の山の形です。
亀と蛇の砂があれば、その奥に最高の龍穴(りゅうけつ)がある、と私はかつての師匠から伝授されました。
かつて、私は師匠について山を登ったり、草むらをかき分けて風水の良地を探しに行ったりしたものです。今の時代のように、電話やメールで質問する…、というようなことはあり得ません。師匠の後ろからひたすらついて歩き、師匠が足を止めたら同じように止まり、師匠が右を見たら同じように右を見て、何を見ているのかを自分で確かめるようにして、地理風水を学んで来たものです。そういう時代でした。
ある時、香港の百花嶺という山の中に連れていかれました。ここは、亀と蛇の砂が百花嶺の龍穴を守っていることで有名です。確かにその地からは、遠くの入り江の形が、亀と蛇の形になっていました。その時、初めて亀と蛇の形の山の意味が分かったのです。
亀と蛇の山は、砂の中でも特に水口山(すいこうさん)と言います。どちらも水と関係し、亀も蛇(蛇が化身すると竜になる)も吉祥の動物ですから、それらが守っている龍穴の力は、相当に凄いということなのです。香港の百花嶺には、中国の革命を指揮した孫文の母親のお墓があります。この地を選んで埋葬してから、孫文の革命は成功したとも言われています。
ブラジルのコルコバードからの景色で有名な、アナバラ湾の中央に見える山、ポン・ジ・アスーカルをご存知ですか?
このポン・ジ・アスーカルも地理風水でいえば「神亀」を表します。
この神の使いともいえる亀の山は、ブラジルの経済を守り、後ろのコルコバードの丘の上には、巨大なキリスト像が平和を守っています。
これが砂(さ)の意味であり、良い場所を探し出すポイントでもあるのです。
さて、話をハナの風水に戻しましょう。
続けて360号線を走っていきます。
ハナの町から山裾の斜面を走っていますと、草むらや木々の間から、海が見えます。とっても綺麗な景色です。
感覚的には、北海道を走っているようですが、北海道の何もないところを走っているのではなく、所々に建つ別荘が長野の蓼科や軽井沢の別荘にも似た落ちつきと高級感があります。


