23日と24日に、以前の職場の仲間と安曇野の旅行をすることになった。
参加者は女性2人(東京と栃木から)と僕も含めて男性3人(福島と茨城から)だった。そのうち男性1人は夜だけ参加するということだったので、普段は4人で行動することになった。
男の仲間とはよく会っているけれど、女性とはなかなか会う機会がない。考えてみたら、栃木から参加した女性とはパリで会って以来だし、東京から参加した女性とも、ここ数年は全く会っていないのだった。
穂高駅で待ち合わせをした。天気が心配だったが、よく晴れていた。
昼にはそばを、ということだったが、そば屋がいっぱいで、先に「大王わさび農場」に行くことにした。
黒澤明のオムニバス映画「夢」の最後の話に出てくる水車を見た後(映画自体はつまらない)、わさび田のまわりを散策した。水は相変わらずきれいだった。
僕は何度もここに来ている。夏に、カリフォルニアに住んでいるクリスともここに来た。クリスはわさび田を歩きながら「僕は長野にも彼女がいたから、ここも来たことがある」と言い、僕はがっかりした。
何度も来ている場所だが、わさびソフトクリームは初めて食べた。後味が、わさびっぽい感じだった。
わさび農場を出て、安曇野ちひろ美術館に行った。食事のことは、もうすっかり忘れていた。
安曇野ちひろ美術館は広大な庭を持っている。
そこにはチェコの絵本作家パツォウスカーがデザインした大きな池と石のオブジェがあり、それが北アルプスと安曇野の風景にとても合っている。
ちひろ美術館自体もとてもセンスがいい建物だ。平屋建てなのだが、背景の北アルプスと合うように屋根も山並みのようにつながっているのだ。
内装も、デザインもとてもシンプルで美しい。
僕は、美術館内にある絵本の図書館で、人から薦められて読みたかったチェコの絵本「もぐらのじどうしゃ」(文 エドアルド・ベシチカ、絵 ズデネック・ミレル)を読んだ。他にも2冊ほど読んだ。
美術館の隣には約3万株の大花壇があり、美術館から自由に出入りできるようになっている。
花畑いっぱいに咲く色とりどりの花を見て、女性達は「プロヴァンスみたい」と喜んでいた。
絵本を読むスペース、昼寝スペース、カフェと、ちひろ美術館は1日中いられるように設計がされている。また、入館証は金属のクリップでできていて、それを持っている限りは出入り自由なのも嬉しい。
この美術館は本当にセンスがいい。
ちひろ美術館を出て、すぐ隣にある「すずむし荘」の温泉に入る。ちひろ美術館のパンフを持っていくと割引もしてくれる。
ゆったりとした気分になったところで、穂高のアートヒルズに立ち寄る。
僕はここで、8000円もする細野朝士という人が作った万華鏡を買った。
周りの風景を切り取って、きれいな模様に変えてくれるのだが、とても精巧に作られている。
僕は画面が11分割されるものを買った。
夜は梓水苑という公共の宿に泊まった。ここで、もう1人の仲間とも出会った。茨城から10時間近く運転してきたらしい。
宴会をして、それからモノポリー大会をした。
2回やって、終わったときにはもう2時を過ぎていた。
福島から運転をして参加した友達はよっぽど疲れていたのだろう。
布団に入るとすぐに寝入ってしまった。
僕も布団に入って眠ろうとした。
梓水苑の周りには何もないのだが、秋の虫たちが鳴く音が、うるさいほどよく聞こえた。

