2020年7月の読書 | ゆきんこのブログ

ゆきんこのブログ

我が家の犬猫、保護犬、そしてゆきんこのブログです。

7月の読書メーター
読んだ本の数:5

珍しく5冊も読めました。Good job.
読んだページ数:1047
ナイス数:30

冥土めぐり (河出文庫)冥土めぐり (河出文庫)感想
第147回芥川賞受賞作、「冥土めぐり」と「99の接吻」二作が入っていた。 受賞作「冥土めぐり」は裕福だった家族が転落してその家族と離れるために結婚したが、夫が不治の病に冒される。 そのことにより家族から離れられて却ってよかった。それほど引き込まれる作品でなかった。 「99の接吻」は4人姉妹のエロチックな話。こちらもおもしろくなかった。
読了日:07月25日 著者:鹿島田 真希
ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言感想
1929年愛知県生まれの認知症の専門医の著者が2017年10月、88歳の時認知症であると自覚して公表。 認知症になった専門医からの視点で認知症が書かれている。 認知症になったからといって人間は変わっていない。「なにもわからなくなってしまう」のではない。 「暮らしの障害」が本質で周囲の助けでずいぶん軽減できる。 長生きすればだれでもなりうる認知症。他人ごとではないと真に思ったのと認知症の人に対する態度も考えなければならないこともわかった。
読了日:07月23日 著者:長谷川 和夫,猪熊 律子
気がつけば、終着駅 (単行本)気がつけば、終着駅 (単行本)感想
佐藤愛子さんの50年前から今日まで『婦人公論』に書かれたものであって新刊ではない。 古いものもそれなりに新鮮でもあった。でも30代、40代に書かれたものより、80代、90代に書かれた最近のものの方が世の中や死について達観されており、興味深かった。 長生きしてよかったことは死ぬことがイヤでなくなったこと。歳をとって社会生活から離れた後は、なるべく欲望は ないほうがいい。95歳になり耳が遠くなった対処の仕方もおもしろかった。死ぬときに苦しいのは当たり前と思われているのもそう覚悟していれば怖くないかも。
読了日:07月19日 著者:佐藤 愛子
「空気」を読んでも従わない: 生き苦しさからラクになる (岩波ジュニア新書)「空気」を読んでも従わない: 生き苦しさからラクになる (岩波ジュニア新書)感想
日本は「世間」と「社会」という二つの世界から成り立っていて、日本人は基本的に「世間」で生きているからいろいろ面倒なことに悩まされている。 「世間」の人と言うのは現在または将来定期的に関係ある人で、「社会」の人というのはこれがただ一度だけであなたの世界とは関係ない人のこと。西洋には「世間」がない。だからアメリカで暮らすのは楽だった。 「世間」の5つのルールも説得力があった。 自身はあまり「世間」に束縛されることはないが、「世間」の人たちがいかにそれに束縛され悩まされている人が多そうなことがよくわかった。
読了日:07月11日 著者:鴻上 尚史
パパは女子高生だった――女の子だったパパが最高裁で逆転勝訴してつかんだ家族のカタチパパは女子高生だった――女の子だったパパが最高裁で逆転勝訴してつかんだ家族のカタチ感想
性同一性障害で女から男へ体も戸籍も変えた著者が結婚し、子供を設けた時に性転換した父親は父親ではないと父親になることを却下されたが最高裁で「性別変更した夫を父親として認める」と逆転勝訴。認めないのは性同一性障害者に対する差別であると担当弁護士が解説で語っている。 この本には著者自身の視点だけではなく、妻、次男視点から書かれたものもあり、そちらの方が著者がどのような立場 状況に置かれているか、また客観的に見てどうかということがよくわかった。
読了日:07月03日 著者:前田 良

読書メーター