2024年3月23日(土)に、ジルさんと狭衣さんとおさかなさんと私で、映画『オリエント急行殺人事件』(ケネス・ブラナー版)をアマプラのウォチパで見ました!
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07B2PPY3Q/ref=atv_dp_share_cu_r
(アマプラのリンク)
原作者のアガサ・クリスティは、『そして誰もいなくなった』が好きだし好きな作家さんなのですが、この『オリエント急行殺人事件』も含めてほとんど氏の作品には触れていません。
つまりこの有名作品を名前しか知らないまっさらな状態での鑑賞となりました。
更に、クリスティがお好きで『オリエント急行殺人事件』も勿論読んだことのある(ケネス・ブラナー版のこの映画は未視聴)狭衣さんのオーディオ・コメンタリー付き!
早速ここからネタバレ感想になりますのでご注意下さい。
登場人物
登場人物が多いことは知っていたので事前にネタバレを踏まないようネットからの情報を引っ張ってきてメモしておきましたが、作品中は見る余裕がなかったです。
ここにはそれプラス登場人物に対する感想を書いています。
演技は皆さん素晴らしかったのでそのことは省略します。
エルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー/監督)
ベルギー人の名探偵。エルサレムでの事件を解決後、休暇を取ろうとしていたが、要請を受けてロンドンへ向かうためにオリエント急行に乗車する。トレードマークは口ひげ。
感想:割と嫌味な人、口ひげにカバーをするのが面白いというか初めて見た、『相棒』の右京さんっぽいなと思った。ダイナミック鍵開けがカッコよかった。
エドワード・ラチェット(アメリカ人の富豪美術商/ジョニー・デップ)
アメリカ人の富豪美術商。過去に秘密を抱えており、何者かの脅迫を受けている。深夜のオリエント急行にて殺害される。
感想:死亡フラグを出してたけれど、ジョニー・デップをこんな序盤に退場させるなんて流石はクリスティ作品か。
キャロライン・ハバード夫人(ミシェル・ファイファー)
アメリカ人。ラチェットの隣室に宿泊しており、深夜の部屋に犯人らしき男が現れたと証言する。
感想:正直あまり記憶に残ってないです。顔写真を見て「カツラを取った人か?」などと。
ドラゴミロフ公爵夫人(ロシアの貴族/ジュディ・デンチ)
ロシアの貴族。夫の財力によって大富豪となった。愛犬を連れてオリエント急行に乗車する。
感想:存在感あった。吐き捨てるようにつばを吐くとはまさにこうするのかというお手本をしてくれた。ワンコかわいい。
ピラール・エストラバドス(ヒスパニック系の宣教師/ペネロペ・クルス)
ヒスパニック系の宣教師だが、以前は乳母の仕事をしていた。家庭教師のメアリ・デブナムと同室に宿泊している。原作のグレタ・オルソンにあたる人物で、映画化にあたり設定が変更されている。
感想:宗教的な人だなーということで印象深かった人。過去に暗い影があるのを一番強く感じた人。雰囲気がイメージと違っていてペネロペ・クルスだって気づかなかった。
メアリ・デブナム(イギリス人。家庭教師/デイジー・リドリー)
イギリス人。バグダッドで家庭教師をしていた。ドクター・アーバスノットと親しく、宣教師のピラール・エストラバドスと同室。
感想:医師と恋仲なのかなーと思って見ていた(1ペア)。カッコいい人。ロゼワインの人。
ゲアハルト・ハードマン(オーストリア人の教授/ウィレム・デフォー)
オーストリア人の教授だが、差別的発言が多い。原作小説におけるサイラス・ハードマンのポジション。
感想:「僕は差別発言はしない、それが白人ならば(要約)」といったこの時代ならではの差別的発言が強く印象に残った人。ゲーム『Civilization』シリーズ中に登場する名言「T型フォードを買う人はどの色でも好きに選べるーーそれが黒色である限りは ― ヘンリー・フォード」を思い出した(意味は違うんだけれど)。
ヘクター・マックイーン(アメリカ人。ラチェットの秘書/ジョシュ・ギャッド)
アメリカ人。被害者であるラチェットの秘書で、帳簿の管理役。アルコール依存症を患っている。
感想:体格や行動で記憶に残った人。怪しいだろうと見せかけてやっぱり怪しかった人。
エドワード・ヘンリー・マスターマン(ラチェットの執事/デレク・ジャコビ)
被害者であるラチェットの執事で、ガンのため余命宣告を受けている。ビニアミノ・マルケスと同室に宿泊。
感想:執事なのに言動に棘があるとポワロから指摘されるシーンが印象的だった人。顔が演劇・歴史物作品に似合うなと思った(実際にハムレットやグラディエイターなどそういった作品に多数出演)。余命宣告を受けていたからかちょっと同情する感情を持っていました。
ドクター・アーバスノット(従軍経験をもつ医師/レスリー・オドム・Jr.)
従軍経験をもつ医師であり、被害者・ラチェットの検死を行う。死亡推定時刻を深夜0時~2時と推測した人物。原作小説では大佐の設定であり、もう一人の乗客・コンスタンチン博士の設定とひとつになっている。
感想:肌の色からこの時代では苦労した人なんだろうなあと思いながら見ていて、実際そうだった人。それとスナイパーならあの距離でポワロを打ち損じることはないよね、とも。この人は同情を引きやすい役柄だなーと客観的に見ていました。
ピエール・ミシェル(オリエント急行の車掌/マーワン・ケンザリ)
オリエント急行の車掌。被害者・ラチェットのうめき声を深夜に聞いている。
感想:顔は制服もあって覚えやすかったけど、劇中では陰の薄い人だった。
ヒルデガルデ・シュミット(ドラゴミロフ公爵夫人のメイド/オリヴィア・コールマン)
ドラゴミロフ公爵夫人のメイド。ミシェルとは別の車掌がいたと証言する。
感想:ポワロとドイツ語で話すシーンが印象的だった人。クライマックスでは罪の意識に苛まれる原因となる可哀想な回想シーンがありそれに同情を禁じえなかったのだけど、いかんせん尺の関係であっさりと流されてしまったのが残念だなと思いました。
エレナ・アンドレニ伯爵夫人(ルドルフ伯爵の妻/ルーシー・ボイントン)
うら若き女性であり、ルドルフ伯爵の妻。体調を崩しており、薬を常用している。
感想:美人で可愛くてかつ病的で何かに怯えている様子を分かりやすく表現されていたなと思いました。薬から絶対怪しまれるだろと思わせといて違うんだろうなと思わせといてやっぱり犯人だった(なんてこったい)。
ビニアミノ・マルケス(キューバ人。自動車のセールスマン/マヌエル・ガルシア=ルルフォ)
キューバ人。自動車のセールスマン。かつて服役していたが、脱獄したのちアメリカに渡ってビジネスを成功させる。原作のアントニオ・フォスカレリ(イタリア人)にあたる人物。
感想:見ていた時は記憶に残っていたけれど書いている今はなんの人だったか思い出せない人。確か途中で逃げようとした人? ま、この人も結局犯人だったからヨシ!
ルドルフ・アンドレニ伯爵(ハンガリーの貴族であり、優れたダンサー/セルゲイ・ポルーニン)
ハンガリーの貴族であり、優れたダンサーでもある。妻エレナとともに乗車している。
感想:急に踊るよ! 急にキレるよ!
オリエント急行に乗る前の序盤で一番インパクトを残し笑わせてくれた人。カメラマンのカメラ時代的に相当高額だっただろうな。列車に乗ってからは正直出番殆どなかったよね?
ブーク(オリエント急行を運営する鉄道会社の重役/トム・ベイトマン)
オリエント急行を運営する鉄道会社の重役。ラチェットが殺害されたことから、ポアロに捜査を依頼する。
感想:コネって素晴らしい!!!
感想
これがどこかで見た「犯人は全員だ!!!」オチの元ネタかぁ!
これに尽きますね。
「すべての道はローマに通ず」ならぬ、「すべてのミステリーはアガサ・クリスティに通ず」ですね。
以下は映画を見ての純粋な感想です。
原作未読なので原作との比較はありません。
ひとつは、アームストロングを中心とした悲しい事件を中心にして、とても綺麗にまとまったお話なのが良かったです。
オチを知った時、オリジナルに対して「全員犯人オチは〇〇のパクリ」と言いたくもなるんじゃないかと思ったのですが、この綺麗な話のまとまりと伏線の回収等々に、満足感がありました。
原作の素晴らしさ&映画の素晴らしさがあったと思います。
それと映像が美しかったこと。
イスタンブールに行きたい。(行きたい)
大自然も美しかった。
衣装小道具も。
そしてなによりオリエント急行の豪華さ!
豪華客船のごとく。
そしてオリエント急行についてですが、実はもっと列車を使ったトリックあるいはオリエント急行ならではのトリックでもあるのかと思っていました(別に時刻表トリックをしろと言っているわけじゃないです)。
それが無かったのが残念ではありました。
あのメンバーが集まるのはオリエント急行だからこそだな、というのは理解できるのですけどね。
だけどオリエント急行が舞台ということで、とても見栄えが良くキャッチーですから、映画映えする作品だと思います。
言語ネタ
Hをロシア語では~や、様々な言語で話すとか方言で見抜くとか。
知識があると楽しいやつだなーと思いながら見ていました。
宗教的(キリスト教的)
「最後の晩餐」構図などあり、宗教知識は最低条件として持っておかないといけないなあ、もっと勉強しないとなあと思いました。
人間関係
正直追えていなかったです。
じっくり繰り返し見ないと自分にはついていけません。
そうなることは初めから分かっていたので、今回はビジュアルや小ネタを追っていました。
嘘つき
言うなれば運命共同体。
互いに頼り、互いに庇い合い、互いに助け合う。
一人が五人の為に、五人が一人の為に。
だからこそ戦場で生きられる。分隊は兄弟、分隊は家族。
嘘を言うなっ!
猜疑に歪んだ暗い瞳がせせら嗤う。
無能、怯懦、虚偽、杜撰、
どれ一つ取っても戦場では命取りとなる。
それらを纏めて無謀で括る。
誰が仕組んだ地獄やら。
兄弟家族が嗤わせる。
お前もっ!
お前もっ!
お前もっ!
だからこそ、
俺の為に死ねっ!
俺達は、何のために集められたのか。
を思い出す結末でした。
『オリエント急行殺人事件』は『装甲騎兵ボトムズ』だったのか……
ほんとお前ら嘘つきすぎ!!
ケネス・ブラナー版『オリエント急行殺人事件』は、美しくて見応えがあり満足感のある映画でした。
いつか原作を読んだり他の版の映画も見てみたいですね。
おまけ
↓作中に書いたメモ。画面を見れないので途中で止めた↓
ラチェット ちょび髭 薬を飲む
未亡人
ドラゴミロフ公爵夫人
ロゼのメアリー家庭教師
ラチェット あくどい稼ぎをし、銃口を向ける
12回刺される 0じから2じころ
1じ15分で時計が止まる
睡眠薬を盛られた、女性用のHのハンカチ
クリーナー
灰皿 焼けた紙切れ
アームストロング誘拐事件 を殺した男 脅迫状
マクイーン 死んだラチェットのふとっちょ秘書
10時 ミラノの取引の件 数字を知りたい
契約書がフランス語
午前二時に部屋に
マルケス、ラテン系への偏見
女 目が覚めたら部屋に男がいた 証拠オリエント空港の車掌の服のボタン
マスターマン執事 がん末期 歯が痛い男 アメリカ嫌い ラチェットを見た斧は9時
コーヒーは厨房から運んだ
宣教師の女 眠りが浅い 薬をもらった
ハバード夫人 11:20
間違って死亡者を見たのが彼女が最後?
ある出来事で神への不信感が?
ハードマン教授
陽気なちょび髭男
ドラゴミロフ公爵夫人
デイジーの名付け親 100年に一度の女優デイジー・アームストロングを殺した男
被害者
なりすましの車掌、小柄
バーボン マックイーン
粉飾 金を盗んだ
黒人と飲んでいた
パイプを使うのは黒人だけ 医者
ミス デブナム ロゼの女
文字を書かせる ハーマイオニー
秘書はとっても高名な方
ダンサーの妻はアームストロングの妹
オーストラリア人は嘘人種差別
↑ここまで↑