今日は、2月14日の水曜日。

私は仕事は休みでしたので、午前中は、10日ぶりにスポーツクラブで体の調子を探りながら運動をし、そのまま、家に戻らず銀座に直行しました。

 

目的は、銀座の画廊 SASAI FINE ARTSで今日から始まる「菅澤薫展 つむぎて、ひかり」(会期2月14日(水)~24日(土)日・月休廊)をとにかく行けるときに拝見しようと思い、伺いました。

菅澤さんは、現在、静岡県の短期大学で教鞭をとりながら、子育てをし、制作活動をされており、私のブログでもこれまで数多く取り上げさせていただいています。

 

まずは、今日拝見した作品を1点紹介します。

「紡ぐ #2」3S(27.3×27.3㎝)石膏地にアクリル、テンペラ、油彩

菅澤さんのトレードマークでもある色とりどりの洗濯物の中で、洗濯物をつまみ、その感触を感じながら穏やかな表情の少女が描かれています。

この作品から感じるのは、穏やかな表情のなかにある不安、でも、それは不安としては主張していない。そう不安を強く感じないのは全体的な明るさ、安定さを感じる構図と女性の表情のせいでしょうか。

不安よりも未来を見ている意思さえも感じます。

 

画廊のHPにも、似た構図の作品が掲載されていて、その作品「紡ぐ#4」でこちらは少女が俯いた作品でしたが、この作品とは趣が異なっており、様々な思いを「紡ぐ」と題した作品で表現しているのを感じます。

 

他にも「紡ぐ」のこんな作品が展示されています。

「紡ぐ#5」6F(41.0×31.8㎝)石膏地にアクリル、テンペラ、油彩

 

菅澤薫さんの作品との出会いは、6年前の2月の菅澤薫さんの初個展でした。

 

このとき、菅澤さんにお目にかかり、菅澤さんの作品にある物語性を強く感じました。

その1年後の個展では、それまでの菅澤さんの作品の総決算という個展でした。

 

 

この個展では、日常生活に潜んだ不穏な空気、それはテーマである「歪な巣」にもあるとおり、少女の感ずる不安を真正面から取り組んだ作品群が展示されていたと今になって思います。

それから5年、大学院を卒業し、短大に就職され、多くの学生との交流をし、そして子育てをした彼女の経験が、おそらくは今回の個展に大きく影響しているように感じます。

 

今回の作品の中で最も大きな作品です。

「優しい過去を手繰り寄せて」

これまでの過去の感触を一つ一つの布の中に封じ込め、それをまとめて手繰り寄せて、様々な思いを肌で感じている‥‥そんな作品ではないでしょうか。

 

「いつか雨は上がるから#3」10F 石膏地にアクリル、テンペラ、油彩

この作品は、今回の個展のDMの作品です。

単純に、青系の洗濯物の色合いが美しく、心地よい作品に思いました。

 

ここで3年前の個展を振りかえってみました。

この時は、まだ、大学・大学院時代の延長線上で、試行錯誤を感ずる作品展ではなかったかと今になって思います。

 

でも、次の作品にも見られる通り、突き抜けた優しさと明るさが、今回の個展では強く感じます。

「守るべきもの」6F(41.0×31.8㎝)石膏地にアクリル、テンペラ、油彩

「守るべきもの」ができた菅澤さんの心の在り方を描いた作品にも思います。

画廊の佐々井さんのお話では、明るさを感じる理由の一つ、背景の白を描くのに菅澤さんは色々研究や工夫をされたとのお話を伺いました。

 

「白」と言えば、最近印象に残った作品は、フランスの野獣派と言われたモーリス・ド・ヴラマンクの白、佐伯裕三の白、そしてレオナ―ル藤田の白‥‥、菅澤さんも今後白を極めたら、より素晴らしい作品を生み出すのではないかと想像が膨らみます。

 

最後に、初めて拝見する花の作品を紹介します。

「みちたりて」SM(22.7×15.8㎝)石膏地にアクリル、油彩

この作品に加え、エリンジウムとミモザの3点が展示されていました。

 

以上、気持ちの赴くまま、作品を紹介させていただきました。

今回の個展も、いつも新しい発見がある菅澤薫さんらしい大変楽しめた個展であったと思います。

 

最後に、画廊のHPを紹介しておきます。

SASAI FINE ARTS