他人の立場に自分を置くことができ、
他人の心の動きを理解できる人は、
将来を心配する必要などはない
オウエン・ヤング
この言葉を残したオウエン・ヤングという人は、
アメリカの財政家であり法律家、外交官であった人である。
この人の人の動かし方をカーネギーは次のように紹介している。
彼はいつも自主的に仕事をやらせる機会を与えたのだ。決して命令はせず、自主的にやらせる。そして、失敗によって学ばせた。
こういうやり方をすると、相手は自分のあやまちが直しやすくなる。また、相手の自尊心を傷つけず、重要感を与えてやることにもなり、反感のかわりに協力の気持を起こさせる。
このやり方が、すべて正しいとは限らないだろう。
待ったなしの決断を要するときに、質問で返されては部下はどうしていいかわからない。
また、経営というのは結果がすべてであり、
そのプロセスの段階ではどちらが正解かはわからないことが多分にある。
しかし、私の法人では、経営者の私より幹部のほうが
経験も知識も現在上である。
もちろん年齢もだ。
そうなった場合、
この「命令をしない」というヤングの方法は大いに参考になるのではないか。
彼らの自尊心を傷つけず、重要感を与え、協力の気持ちを起こさせるということは、
大変重要であるし、
なにより、彼らが自主的に仕事をするほうが、私の指示のもと仕事をするよりきっと創造的な仕事ができるとも思う。
私は、経営者であるが、現状、専制君主制をひき職員を引っ張っていくような剛腕はないし、
職員が惚れこむようなカリスマ性をもちあわせていない。
だから、職員と同じ方向を向き、職員の自主性を引き出し、そのかじ取り役に徹したい。
昨日、ロンドンオリンピックの女子サッカーのメンバーが発表されたが、
まさに佐々木則夫監督のような経営者になりたい。