株式の併合と分割は、株主に対する株主構造の変更手段ですが、その影響や方法において異なる。
株式の併合(Consolidation)
概要
併合とは、複数の株式を1つにまとめることを意味する。例えば、10株の株式を1株に併合すると、株主はそれまでの10株の株式をもっているはずだったのに、1株になってしまうということ。
影響
併合により、株主が保有する株式数は減少するけれども、その一株あたりの価値は増加する。ただし、総資産価値は変化なし。
目的
株式の併合は、株式の価格を高めたり、株主数を減らしたりすることが目的とされる。
株式の分割(Split)
概要
分割とは、1株の株式を複数の株式に分けること。例えば、1株の株式を2株に分割すると、株主はそれまでの1株の株式が2株になる。
影響
分割により、株主が保有する株式数は増加するけれども、その一株あたりの価値は下がる。併合同様、総資産価値は変化なし。
目的
株式の分割は、株価を下げ、株主の取引しやすさや流動性を高めることが目的とされる。
まとめ
株式の併合は株主が持つ株式数を減らして価値を高め、株式の分割は株主が持つ株式数を増やして価値を下げるもの。
株式の併合や分割は、会社の株式構造を変更する重要な手続き。これらを行う際には、株主や株式質権者に対して事前に情報を提供することが求められる。
例えば、株式の併合をする場合は、併合の内容や日程などを株主に通知するか、公告する必要がある。これによって、株主は併合に関する重要な情報を事前に知ることができるのだ。
同様に、株式の分割を行う場合も、分割の基準日や分割後の株主の権利について株主に公告しなければならない。これによって、株主は分割に関する情報を事前に把握し、適切な判断をすることができる。
株主や株式質権者に対して事前に情報を提供することで、株式の併合や分割に関する手続きが透明かつ公正に行われることが確保され、転売するか、なら会社さん買い取ってよ、とか、株主等に選択肢が与えられるのだ。