ドクターから
「脱水症状じゃないですか?心配しています。」
そう聞かれて、僕は
「娘は寝ています。
さっきから20分寝て休んで、40分歩くを繰り返しています。」
「ドクターの治療を受けたいですか?」
「治療は受けたいけれど、それで失格になるのなら受けません。
何度か『やめる?』と聞いたら、彼女は泣いて反対しました。
彼女がやめると言わない限り
どんなに時間がかかっても、いっしょにゴールを目指します。」
ドクターは腕組をしてしばらく考えると
決心したようにいいました。
「僕がいっしょにゴールまで歩きましょう!!」
(えっ、このドクターがいっしょに歩いてくれる!!本当に??)
「サンキュー!!」
目の前がいっきに明るくなった。
決心したドクターが赤十字の車のドライバーと話しているのが聞こえる。
「She can do it!」(彼女ならできるよ!)
ドクターの力強いこの言葉だけは、僕にも理解できた。
肩の荷が少し降りたその時
「みきお!!なおちゃん!!」と呼ぶ声が聞こえた。
声の方を見るとそこにお袋がいた。
ゴールから逆走してきたらしい。
「もう来る頃かな~と思ってきたら全然いないから
1万4000歩も歩いちゃった。」
プレゼントした万歩計は、今じゃおふくろのモチベーションだ(笑)
再スタートが決まって、トラックと赤十字の車が立ち去ると
僕は自分の目を疑った。
目の前に見えたのは、
あの一の倉そっくりの山だった。
「神さま、奇跡をありがとう」
みっきー
