☆ 14:25:34 その9 誰もいないハイウエイ ☆ | ゴールはいつもハッピーエンド♪

ゴールはいつもハッピーエンド♪

めちゃオモロイこと、ちょっときついなぁということ、毎日色々あるけど‥   前に進めば、ゴールはいつもハッピーエンド♪

スタートからすでに7時間。日本は月曜日のお昼。
照りつける太陽が一段と暑い。


「交換日記の配信時間だ。みんな心配してるよな…。」
しばらく歩くと現地の人がいた。

片言の英語で話すと携帯を貸してくれた。


さすがに国際電話はかけられない。

ゴール近くのカメラマン浦田さんに事情を話す。


「たぶん夜になると思う」
「まだ1時ですよ!?」
「なおは、とっくに体力の限界越えてるからね」
「わかりました。何時になっても私は待ってます!」


浦田さん、そして日本で見守るみんなありがとう!
伝えられることは伝えた。後はなおのゴールに集中しよう。


なおをゴールさせるため、僕が選んだのは


20分休んで、40分歩く
そしてまた
20分休んで、40分歩く戦略。


休み休み進んで、確実にゴールする。


ホノルルマラソンには制限時間がない。
自分さえあきらめなければ、今日中にゴールすれば公式タイムに認められる。

まだまだ時間はたっぷりある。

「最後のランナーも悪くないかもな(笑)」
なんて思いながら、なおのペースで歩き続ける。


しばらくして道路封鎖がとかれた。
いかにもアメリカっぽい巨大な清掃車が

道路脇の紙コップの残骸を飲み込むと、ハワイはいつもの街に戻った。


時たま見かける無人の給水所がかろうじて、ホノルルマラソンの面影を残す。

歩行者天国だったハイウエイも、今は3車線いっぱいに車が走る。
その隣、幅1.5メートル足らずの路側帯に、ゼッケンをつけた二人が手をつないで歩く。


すぐ脇をビュンビュン走る車から
「パァッパァッー!」
運転席から手を振りながら、鳴り響くクラクション。
ハワイの人は優しい。


30キロのタイムは9時間7分。

さすがに休む間隔が短くなってきた。


1マイル(1.6キロ)がこんなに長いとは知らなかった。


なおはしばらく歩くと座りこむ。座るとすぐに寝てしまう。
体力の限界とは、まさにこういうことをいうんだろう。


なおに、やめる意思がないのが手の平から伝わってくる。
前に進む、そして、動けなくなったらその場で眠る。


その繰り返し‥


「大人だったらもう限界だろうに‥
 この病み上がりの小さな体で
 どうしてそこまでできるのか‥。」


眠るなおを見ながら
何もしてやれない自分の無力さに涙が流れ
なおのハチマキをぬらした。


みっきー