【会話ブログ】熱い想いが恋しいのかしら | 【会話ブログ】

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はやく夏になってほしい? ブログネタ:はやく夏になってほしい? 参加中


「こう寒いと夏が恋しくなったりするな」

「引っぱたくわよ」

「何でだよ!そんな目に遭うような事は言ってないぞ!」

「うるさいわね。どうせ【こう寒い女が隣にいるとただでさえ寒かった去年までの冬が秋に感じるくらい、もう一段階とんでもない寒さに突入してしまってるじゃないか。きっとこの女を追い払うだけで、凍った川で水泳が出来るくらい暑く感じるに違いない。この冷凍マグロが凍えて逃げ出すような冷酷な女め】と言おうと思ったんでしょう?雪に触れても全く溶かせないような、冷たくて黒い不気味な弾丸のような女で悪かったわね」

「誰もそんな事言ってないだろ!手を握れば温かいし、近くにいれば心だって温かくなるぞ!」

「……うるさいわね。そんな言葉で私が真っ黒に日焼けするまではしゃぎ回ると思ったら大間違いよ。こんな陽射しの弱い季節にどれだけ外に放置するつもりなのかしら、失礼な」

「いや、誰もお前を外に置いておこうなんて思ってないぞ。っていうかそんなにはしゃいでる状態のお前を一度見てみたい気はするけど……」

「何をごにょごにょ子供は風の子などと言われているのに両親が全く外に出してくれなくて、不気味なほどの過保護状態で育てられた結果、気温が20℃以下になるとすぐに風邪を引くようになってしまった男のようにつぶやいているのかしら、気持ち悪いわね。とにかく現代は風の子ではなくて枷の子になっているような、両親のペットみたいになっている子供ばかりという状況についてどう考えているのかしら。寒いとか暑いとか言えば両親が温かさと快適をプレゼントしてくれると思ったら大間違いよ」

「どうして僕が甘やかされて育った贅沢な子供の代表みたいに言われてるのか分からないけど、やっぱりここまで寒いとどうしたって夏が恋しくなるじゃないか。まぁ夏になると冬が恋しくなるんだけどさ」

「引っぱたくわよ」

「だから何でだよ!僕みたいに思ってる人だって結構たくさんいると思うぞ!」

「うるさいわね。寒かったり暑かったりする時は常に叩かれる事にすれば、身体が寒さや暑さを感じる事を拒絶し始めるかもしれないわ。感覚なんて全て脳が司っているだけだものね」

「おい、それじゃ寒さと暑さが痛みに変わっちゃうんじゃないのか?かえって悲惨な状況になる気がするぞ」

「知らないわよそんなの。やってみなければ分からないじゃないの。痛みに変えるなんて生易しい事をせずに、温度に関する感覚を司る脳細胞を全て死滅させてしまえば大丈夫じゃないかしら」

「こら!脳に深刻なダメージを与えられそうなカンジじゃないか!死んじゃうかもしれないぞ!」

「うるさいわね。死ねば寒さも暑さも感じないわよ。ちょっとだけ熱い思いをするかもしれないけれど、それはもう精神世界の問題だから心頭滅却すれば大丈夫よ」

「……火葬場の事を言ってるんじゃないだろうな……全く。それはそうと、今度の夏に何かしたい事ってあるか?」

「あら、どういう事かしら?」

「いや、待ってれば必ず夏はやってくるし、その時に何かしたい事があれば夏を待つのが楽しくなりそうじゃないか」

「あらそう。全く存在を無視された春が黙っていないんじゃないかしらね。更に黙っていれば勝手に向こうから人間に擦り寄ってくるなどと言われた夏も怒ってどこかへ行ってしまうかもしれないわ。興奮した春の熱がどんどん高まって夏のようになってしまうけれど、厳密に言うとそれは夏ではなくて春だから勘違いしないでちょうだい」

「春も夏もずいぶん怒りっぽいんだな……っていうか気温さえ暑くなればそれが春か夏かなんて人間は気付かないと思うぞ」

「あら、そうかしら。叩くまでもなく人間の感覚は鈍いから大丈夫だと言いたいみたいだけれど、そうはいかないわよ。早く頬を出してちょうだい」

「ちょっと待った!結局叩かれる展開になってるじゃないか!僕は叩かれたくないぞ!」

「うるさいわね。恋しいとか言われたら叩くしかないじゃないの」

「いや、僕が恋しいって言ったのは引っぱたく事じゃなくて……って、もしかして夏に嫉妬したんじゃないだろうな……?」

「………………」

「そんなのはただ待ち遠しいってだけで、お前に対する想いを他の何かに抱いたりするわけないじゃないか。僕が好きなお前だけだし、ホントの意味で恋しく思うのなんてお前だけに決まってるぞ」

「………………」

「あ、あれ?どうかしたのか?もしかして恥ずかしがってるとか……」

「……妙な考察はもう終わったのかしら?やはり私が引っぱたくのが恋しいみたいだから早く頬を出してちょうだい」

「そういう意味じゃないぞ!全く素直じゃない!」


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