ブログネタ:酔って口を滑らせたことある?
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「昨日はお酒の失敗談みたいなものを告白しあう番組があったんだけど……」
「あらそう。発酵して酢になってしまったとか、ようやく新しいお酒が完成したから町興しで盛り上げようと思ってちゃんと調べてみたら実は全くアルコールが検出されなかったとか、【酒】と書こうとしたら【洒】になってしまったとか、ノンアルコールじゃなくてただのジュースと言えとクレームがあったとか……」
「ちょ、ちょっと待った。それじゃホントのお酒の失敗談じゃないか。僕が言ってるのはそういう意味じゃないぞ」
「あらそう。だからノンアルコールと名乗って怒られた話でしょう?本当のお酒じゃないのにお酒のフリをして売るんだから、不利な状況や不利益な状況に陥る事だってあるわよ。最初から覚悟して売る必要があると思うわ」
「だからそういう話じゃなくて、酔って失敗した時の話、って意味だぞ!」
「うるさいわね。自分の話題に酔って大失敗しそうな状況になりつつあるから注意してちょうだい。そもそも酔った時点で完全に人間のあるべき状態としては失敗じゃないの。思考能力も身体的な能力も著しく落ちるわ。何か緊急の事態が発生したら一巻の終わりじゃないかしら。要するに酔ったら失敗するのが当たり前で、知らずに飲まされたり無理やり飲まされたならまだしも、自ら飲んだなら同情の余地は一切無いわね」
「またずいぶん厳しいな……まぁ酔う前にコントロールすれば良いわけだからな。勝手に酔って失敗するような人は自業自得ってカンジか」
「ええ、そうね。九杯か十杯のお酒で酔うって漢字に書いてあるから気をつけたら良いんじゃないかしらね。もしそれ以上飲みたい時は、九杯目と十杯目を少なめにしてすぐに十一杯目に突入するのがコツだと思うわ。いつまでも九杯目や十杯目でチビチビ飲んでいるから大変な事になるのよ」
「まぁ確かに【酔】って漢字に九と十が入ってるけど……でも九杯で酔ったなら十一杯目は更に酔うだけだと思うぞ」
「うるさいわね。そこまで言うならあなたの論理を採用しても良いわよ。要するに十という漢字が入っていたらまだ【酔】の範囲内だからダメだと言いたいんでしょう?だったらもう小さなグラスに入ったお酒を大量に並べて、一気に百杯目に向かわなければ……」
「だから酔った状態から更にお酒を足しても意味が無いに決まってるだろ!九杯で酔った人が百杯飲んだら死んじゃうと思うぞ!」
「あらそう。丁度その頃には死んでしまって戒名をもらう、と言いたいのかしら。でも【酩酊】という漢字はまだ死んだ事にはならないんじゃないかしらね。死ぬ時は睡眠をとるように息を引き取って、その日のうちに氏名を失うのよ。要するに【昏睡】というわけね」
「うーん、何だかもうお酒の話じゃなくて漢字の話になってきたな……全くまともに話せてないじゃないか」
「まぁ、私が相手では話したい話も出来ないと言いたいのね。そうやって私の顔に泥を塗って泥酔させようとしてもそうはいかないわよ。顔の泥は涙でほろりと流してほろ酔いにしてしまうわ」
「うーん、流石に言葉遊びをし始めると中々終わらないな。まぁ楽しそうだから良いか……どっちみち僕達は酔ったりしないし、口を滑らせて失敗する事も無いもんな」
「あら、そうでもないわよ。あなたにとって意図しない発言を私は毎日繰り返しているじゃないの。大失敗しかない日々じゃないかしら」
「いや、そう思うなら僕が話したいテーマで会話してくれれば良いと思うんだけど……」
「違うわよ。あなたに酔ってみっともない発言を繰り返し……って、何を言わせるのかしら。早速酔って口が滑ってしまっているじゃないの、腹立たしいわね。あなたは強烈なお酒みたいなものなのよ」
「ううっ、僕への想いが強くてつい口が滑っちゃうって言ってくれてるのか?お前にそこまで想われて僕は誰より幸せだな。そ、そんなに酔ってくれてるならいつまでもお前を酔わせ続けたいな」
「……違うわよ。あなたを強烈に避けてみたい、って言ったの。二度と私に近寄らないでちょうだい」
「全く素直じゃない!」
「クリックしてくれるなら酔った勢いでも構わないわよ」
「ツイッター
とかいうものを始めてみたわ」
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