ブログネタ:似ていると言われたことのある物
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「僕って何かに似てるかな」
「あら、何かしら、突然、気持ち悪いわね。似ているとか何とか言う前に、あなたの場合はまずそこにいるのかどうかもよく分からないわよ」
「僕はそこまで存在感が無いのか!?いくらなんでも酷いぞ!」
「うるさいわね。正直に答えただけなのにどうして怒鳴られなければならないのかしら。怒れば相手が自分好みの言葉を言ってくれると思ったら大間違いよ。例えば相手に自分が何歳に見えるか訊いてみたところ、年齢どころか年齢そのものみたいな存在だ、などとわけの分からない事を言われてしまって、その後誕生日が来るたびにトラウマで体調を崩してしまうようになったようなものよ」
「例えと言いたい事が微妙に違うような気がするけど……と、とにかく僕って何かに似てたりするのかな、って思って訊いただけなんだけど……まさかそこまで酷い事を言われるとは思わなかったからつい……」
「何をごにょごにょ歯医者が【ちゃんと麻酔もするし、痛かったら右手を挙げてくれれば治療を止める】と言っていたので治療をお願いすると、【麻酔の注射をするから目をつぶって】と言われた次の瞬間、何故か右腕に麻酔をされてそのまま治療が始まってしまって、口の中が気絶しそうなほどの激痛にも関わらず右手が痺れて挙げられなくなってしまった男のようにつぶやいているのかしら、気持ち悪いわね」
「……そんな歯医者がいたら恐ろしいな……って、そうじゃなくて、じゃぁお前は何かに似てるって言われた事はあるのか?」
「引っぱたくわよ」
「何でだよ!変な事は言ってないぞ!」
「うるさいわね。皆が真っ白で綺麗に並んでいるのに、一人だけ真っ黒で列に入れずに排除されてしまった虫歯みたいな存在で悪かったわね。孤独とか疎まれるとか嫌われるとか、虫歯と違って治療しても治らない病気があるのよ」
「以前はどうだったか知らないけど、今は僕が傍にいるし、全く邪魔だなんて思った事も無いし、お前の事は何もかも大好きだぞ!もう完全に治ってるじゃないか!」
「……うるさいわね。どれだけ頑張って見た目だけ白くしても皆の列からズレずに並ぶのは不可能よ。歯と違って矯正しようとすればするほど外へ飛び出してしまうわ。残念だったわね」
「……そんなに周囲の人を避けなくても良いのに……で、でも黒かった気持ちが白くなっただけでも良かったと思うぞ。もしお前がズレてるって言うなら、僕はお前じゃなくて他の皆がズレてるだけだと信じてるしな」
「……しつこいわね。いつまで歯の浮くような話を続けているのかしら。浮き上がったまま抜け落ちてしまいそうだからもう辞めてちょうだい」
「そ、そっか。えーと、さっきも言ったけど、僕としては何に似てるかを訊こうとしてただけなんだけどな」
「あら、それも先程話したじゃないの。あなたはそこにいるのかどうかも分からないわよ。空気とか水みたいなものじゃないかしら。意外と死んでいるのかもしれないわね」
「こら!存在感どころか生命力も感じないって言いたいのか!?酷過ぎるぞ!」
「違うわよ。いないと死んでしまう、って言ったの。って、何を言わせるのかしら、みっともないわね」
「うううっ、僕がいないと死んじゃうなんて……僕で良ければずっとお前の傍にいるぞ」
「ちょっと、水も空気も虫歯に染みるからあまり近寄らないでちょうだい」
「全く素直じゃない!」
「あなたのクリックが身に染みるわ」
「ツイッター
とかいうものを始めてみたわ」
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