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入ってみたい食べ物 ブログネタ:入ってみたい食べ物 参加中


「食べものの中に入ったり包まれたりしたら面白そうだな」

「あら、何かしら、突然、気持ち悪いわね。フライドポテトをジャガイモに刺して揚げれば良いのかしら?火が通るまで時間が掛かって大変なんじゃないかしら」

「いや、それじゃフライドポテトの味なんて感じないんじゃないのか……?」

「ええ、そうでしょうね。あなたから始めた話題のクセにどうして私が温度管理を失敗して油の中でコロッケをバラバラにしてしまったお母さんのように呆れられる展開になっているのかしら。話題の中に包まれた途端に全く美味しくなくなる出来そこないのアンコみたいな女で悪かったわね。でもただ黒いだけで甘いアンコだと勘違いしたあなたにも責任があるんじゃないかしら。私なんてただ黒くて苦いだけで、合わさると黒苦(コック)泣かせの食材だもの」

「僕は何も言ってないぞ!呆れたっていうか、例えが極端だから返答に困っただけじゃないか」

「うるさいわね。正論や常識や既存の概念という名の【社会】で包めば私が美味しく扱いやすい【一般市民】になると思ったら大間違いよ。閉じ込められてうま味だけを搾取されているうちに更に攻撃力が増して、いつか中から皮を突き破ってしまうに違いないわ。コロッケをバラバラにしてしまって悪かったわね」

「話がシュールでよく分からないな……コロッケって社会に不満があってバラバラになるのか……?うーん、何でこんな展開に……」

「あら、やはり私のせいだと言いたいのかしら。誰かを毒殺しようとしたものの、毒を包んだ皮まで猛毒だったせいで食べさせようとした相手に簡単に危険だと見破られてしまうような女で悪かったわね」

「だから僕は何も言ってないってのに。食べものを包むと熱々のままだったり、美味しさを閉じ込めたりするから、人間も食べものに包まれたり中に入れたら良いのにな、って思っただけだぞ」

「ええ、分かっているわよそれくらい。既に人間は皮膚に包まれているけれど、更に包まれて餃子や肉まんや春巻きの具みたいになりたいとでも言い出すつもりでしょう?」

「うん、まぁそれ以外でも、中に入れたら入ってみたい食べものってどんなのがあるかな、と思ってさ」

「さぁ、どうかしらね。例に出したものの、餃子や肉まんや春巻きはありえないわね。とんでもない熱さの中にずっと閉じ込められるだけだもの。そういう点ではアイスクリームやカキ氷もダメでしょうね。美味しいかどうかを感じる前に死んでしまうと思うわ」

「確かに想像するだけでも悲惨な事になりそうだな……じゃぁ今回は流石に油で揚げるフライドポテトの中も入れそうにないな」

「あら、どうしてそうなるのかしら。中には入れないかもしれないけれど、私だってフライドポテトの気持ちになって一緒に油に包まれれば何とかなると思うわ。それに最高の状態での揚げたてというのは油の中にいる時に訪れるんじゃないかしら。油から出した途端に急激な温度変化が起こって味が劣化してしまいそうだものね。だからフライドポテトと一緒に油の中にいて、ちょうど揚がった瞬間のフライドポテトを片っ端から食べていくのが理想よ」

「200℃近い油の中に一緒にいるのは不可能だと思うぞ!それに一度は油から出さないと相当油っぽいだろうし、フライドポテトの気持ちになってるのにフライドポテトを食べちゃってるじゃないか」

「うるさいわね。フライドポテトだって実はたくさんの本数に紛れて共食いをしているかもしれないじゃないの。社会の中に包まれた人間と同じよ。少しでも多くの人間を食いものにした人間が力を得ていくのよ」

「……何かいつの間にかスゴイ話になってるな……もっと明るい話題になるんじゃないかと思ったんだけど……」

「あら、そんな冷静にツッコんだりして、腹立たしいわね。フライドポテトの話で熱くなっている時にそんな温度をされたら私の想いも劣化してしまうんじゃないかしら。私に二度と近寄らないでちょうだい」

「ちょ、ちょっと待った!行かないでくれ!」

「……あら、突然私の手を手で包んだりして、どういう事かしら。もしかしてあなたの手は食べものだったんじゃないでしょうね。それならこうするしかないわ」

「痛ててててて!いきなり抓らないでくれ!」

「あら、だって私の【手】と【爪】を包んできたじゃないの。だからあなたの手の中で合わさって【抓(つね)る】という漢字になったのよ。残念だったわね」

「食べもので包まれると中で合わさるって話をしてたわけじゃないぞ!」

「うるさいわね。私の手は【手】と【爪】であると同時に、【女】としての身体の一部を【兼ねて】いるのよ。どういう事か分かるかしら?」

「うっ、出来たら僕を嫌わないで欲しいな……」

「あらそう。私は【女】の【子】だから大丈夫じゃないかしら」


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