![夏でもお風呂つかる?シャワーだけ?](https://stat.ameba.jp/common_style/img/home_common/home/ameba/allskin/ico_kuchikomi2.gif)
「夏はささっとシャワーで済ませたい日が多いな」
「あらそう。それはどうしてなのかしら」
「いや、だってこの暑いのに湯船に入ったら相当熱いと思うぞ」
「あら、そうかしら。湯船なんてプールみたいなものだと思うけれど。あなたの家の湯船だけ作りが違うのかもしれないわね。他の家や私の家とほとんど同じだと思っていたけれど、今まで全く気付かなかったわ」
「……お前がどうして僕の家の湯船の様子を知ってるのか気になるけど……プールみたいって……もしかして湯船にお湯じゃなくて水を張るって言いたいのか?」
「ええ、そうね。それ以外に何があるのかしら。あら、分かったわ。あなたの家は便利を追求してお湯しか出ないようになってしまっているのね。便利だと思ったものがふとした時に不便になってしまうという事は結構ありえると思うわ。きっと自動で追い炊きをする機能などが出回った時に、ブームに乗ろうとして飛び付くように浴槽をリフォームしたんでしょうけれど、木を見て森を見ずというか、安物買いの銭失いというか、ひょっとすると高い物買いの銭失いという最悪のパターンもありえるわね。思慮と配慮と熟慮に欠けた恥ずかしい両親かもしれないけれど、どうか恨んだりせずに今まで通り接してあげてちょうだい」
「湯船一つで僕の家族が酷い認識になってるのはどういう事なんだ!?水くらい出そうと思えば出るに決まってるだろ!」
「うるさいわね。決まってるかどうかなんて私には分からないじゃないの。流石にあの両親の血を引いているだけあって、恋人に対する思慮と配慮と熟慮に欠けた言葉だったんじゃないかしら。三人で雁首揃えて私に土下座してちょうだい」
「どうしてそこまでしなきゃならないんだ!さっきから僕の家族の扱いが酷過ぎるぞ!」
「うるさいわね。あなたの家族に遠慮したって仕方が無いじゃないの。いつかは私だって家族に……って、何を言わせるのかしら、みっともない。とにかく湯船に冷水でも溜めてプカプカ浮かんで過ごせば良いじゃないの」
「全く、人を浮き草みたいに……まぁ確かにそうすれば涼しいだろうけど、どうも湯船にはお湯を張るって固定観念があるからなぁ」
「あらそう。既存の概念に捉われていると、人生から可能性がどんどん消えていってしまうわよ。身体の芯まで冷え切ってしまうくらい水風呂に浸かっていれば、真夏の暑さがとてもありがたく感じるかもしれないじゃないの」
「なるほど。クーラーが効き過ぎてる部屋で布団に入ると心地良いみたいなカンジか。今は節電で誰もやらないだろうけど。じゃぁお前も水を張った湯船に入って暑さを凌いだりするのか?」
「まぁ、一人でそんな事をして心筋梗塞で私が倒れたらどうやって助けるつもりなのかしら。どれくらい早く発見するかで命の助かる確率が全く違うのよ、腹立たしいわね。あなたは振られるわよ」
「ちょっと待った!お前が勧めた入浴法じゃないか!どうしてそれで僕が振られるんだ!」
「違うわよ。あなたは二人なのよ、って言ったの。あなたは入浴中にもしもの事態が発生してもすぐに対処出来るじゃないの」
「……もしかしてと思ったけど、やっぱり僕が入浴してるところを覗いてるのか……?」
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「ちゃんとクリックするか観察させてもらうわ」
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