![料理好き?](https://stat.ameba.jp/common_style/img/home_common/home/ameba/allskin/ico_kuchikomi2.gif)
「なぁ、お前はフライドポテト以外の料理は何が出来るんだ?」
「何よ、突然、気持ち悪いわね。作ろうと思えば何でも作れるわよ。ひょっとしてあなたは全く知らないのかもしれないけれど、本屋へ行けば料理の本が処理出来ないほどたくさん出版されているのよ」
「いや、料理本が出てるのは知ってるけど……」
「あらそう。あなたは全く知らないのかもしれないけれど、料理の本はどれもこれも日本語で説明されているわ。分量だってグラムやリットルで表示されているし、一体どうやったら間違えられるのかしら」
「まぁ確かに本に詳しく出てるけど、僕が言いたいのは……」
「うるさいわね。あなたは全く知らないのかもしれないけれど、料理の本と私達が使う参考書や問題集は違うのよ。穴埋め問題にもなっていないし、手順がバラバラになっているのを並び替える問題も無いわ。穴埋めや並び替えだって私は間違えたりしないのに、そのまま書かれているものをどうやって間違えるのかしら」
「でも本の通りに作ってもあんまり美味しくないケースもあるらしいじゃないか」
「うるさいわね。それくらい分かっているわよ。本の内容の信憑性まで問われてしまうともうただの水掛け論になってしまうわね。今からこの会話を上手に料理するのはもう不可能よ。そもそもあなたが何を言いたいのかさっぱり分からないわ。私はあなたを料理する事に失敗してしまっているようね。もう諦めて捨ててしまうべきかしら」
「ちょ、ちょっと待て!会話なんていくらでも修正出来るじゃないか!そんな簡単に僕を廃棄処分にしないでくれ!」
「あらそう。これでも数え切れないくらい既に作り直しているのだけれど。どうにもこうにもあなたは思ったような料理にならないわね。でもついに私は気付きつつあるのよ。悪いのは私の腕ではなくて素材だったのよ」
「こら!何か酷い話になってるぞ!また料理の話から逸れてるし!」
「うるさいわね。いちいち私のする事に過剰に反応しすぎなのよ。塩一粒で激辛になってしまう料理みたいだわ。ちょっと火に掛けただけで大爆発してしまう料理とも言えるわね。それで結局何の話がしたいのかしら?」
「そこまで細かく反応して怒ったりはしてないと思うけどな……と、とにかく僕が訊きたいのは、本とかに頼らずに作れる料理がどれくらいあるのかな、って事だよ。要するにいつ作っても美味しく出来る得意料理とも言えるな」
「さぁ、どうかしらね。美味しさの基準なんて人それぞれ違うもの。ただいくつか何も見ずに作れる料理はあるわよ。自分の家で作るのとはお勝手の勝手が違って少し難しいけれど」
「お前の家とは別の場所で作るのか?親戚の家とかか?もしかして実は料理教室に通ってたりして……」
「あら、料理教室があなたがまだ眠っているような早朝に開かれるわけがないじゃないの。何を考えているのかしら。まだ寝惚けているんじゃないでしょうね」
「早朝に料理をしてるなんて一言も言ってなかったじゃないか!って、家族の朝食を作ってるのか?あれ、でも自分の家のキッチンじゃないとか言ってたな……いまいち話が見えてこないな。一体どこで料理をしてるんだ?」
「うるさいわね。別にどこでも良いじゃないの。もう私はこの話題を食べ終えてしまったわ。終わりにしましょう」
「ちょ、ちょっと待った!場所は言わなくて良いから最近何を作ったのかだけでも教えてくれ!
「しつこいわね。今朝は一口カツにポテトサラダに焼き鮭よ。ご飯はいわゆるのり弁と呼ばれるスタイルにして料理したわ」
「え、今朝……しかも僕が食べてるこの弁当と全く同じメニューなわけか……」
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