ブログネタ:時間、愛情、お金、ほしいのはどれ?
参加中
「なぁ、お前は将来どんな仕事をしたいんだ?」
「んー?そうやって訊くという事は、私が今やっている仕事は確実に将来性が無い、長くは続かないと暗に突き付けられてしまった気がするんだよ!そうなのかも。違うかも」
「別にそういう意味で言ったんじゃないぞ。っていうか今何かやってるのか?お前がバイトしてるなんて知らなかったぞ」
「むっ?そんな事は一言も言っていないですわだよかも?そうでありんす。違うでありんす」
「何か口調が全然違ってるけど……別にバイトは校則違反じゃないし、やってたとしても隠さなくて良いと思うけどな」
「そ、そんな事言われても困りますですわ。私に話し掛けるのはおよしになって下さいましかも」
「おい。さっきから口調が全然普段と違っちゃってるぞ。一体どんなバイトしてるんだ?ハイジがどんなバイトをするのかかなり興味があるぞ」
「何度も何度もしつこいんだよこの!壊れた携帯音楽プレーヤーみたく何度も同じ質問をされても困るってんだ!」
「昔のレコードプレーヤーじゃあるまいし、同じところを再生し続けるタイプの故障は滅多にしないと思うぞ!って、さっきからどうしたんだ?頼むから普通に話してくれないかな。もしかして訊かれたら困るようなバイトをしてるのか?まさか法律とかに引っ掛かってるんじゃないだろうな?」
「んー?そんな事無いんだよ。でもミッキーが真っ先にそれを疑ったという事は、私は普段法律を犯すようなマネばかりしていると認識されているからかも。むむっ?でも言われてみればミッキーとミニーが未成年なのにいかがわしい事をしている事実を私は学校にも警察にも隠しているし、二人が白い粉を舐めて妙なテンションで騒いでいた事実を私は学校にも警察にも二人の両親にも隠しているし、二人が……」
「ちょ、ちょっと待て!お前じゃなくて僕とミニーが完全に犯罪者みたいになってるじゃないか!いかがわしい事なんて何もしてないぞ!……僕はさておき、ミニーがそんな態度になったりするわけがないし…………そ、それは良いとして、白い粉ってのは何だ?完全に身に覚えが無いぞ!」
「むむむっ!そんな事無いんだよ!今日の調理実習の時に二人でキャッキャ言いながら白い粉を交互に舐めて遊んでいたんだよ。あれは確実に正気の人間とは思えない状態だったかも。そうなのかも?違うかも」
「うーん、やっぱり身に覚えが無いな……でも確かに調理実習の時にミニーが珍しく一瞬【キャッ】って言った記憶はあるんだよ。小麦粉を床に落とした時だったかな。確か」
「そうかもそうかも。そうに違いないのかも。ミッキーが慌てて小麦粉を掃除しようとしてしゃがんだら机にぶつかって、更に砂糖と塩が倒れて混ざったんだよ。ミニーはもう一度【キャッ】って言ったかも。そしてその後はどっちが塩だとかどっちが砂糖だとか、交互に舐めあって騒いでいたんだよ。とても授業中にまともな意識の生徒が見せる態度とは違っていたかも!」
「妙な表現をするな!紛らわしい!結局は砂糖と塩と小麦粉が混ざっただけじゃないか!」
「ぴー!私は紛らわしい事じゃなくて粉らしい事を言っただけなんだよ!そして多少表現に粉飾があったかも!そうなのかも?違うかも」
「そんな言葉遊びで犯罪者扱いされたらたまらないぞ。全く」
「むっ、でも授業中にあんなに楽しそうなのは普通ではありえないんだよ!特にミニーがちょっと楽しそうなのはもう何か不思議な薬物や劇物や毒物の力を借りるしかないかも。そうなのかも。そうに違いないのかも」
「そんなに楽しそうには見えなかったけど……でもそこはまぁ僕といるのが楽しいとか……そういう理由に行き着いてくれても良いんじゃないのか?っていうかクラスが違うお前がどうしてそこまで詳しく知ってるのかが気になるんだけどな……まぁ良いか。結局それでお前はどんなバイトをしてるんだよ」
「んー?報酬があるのがバイトだとしたら、私はバイトなんてしてないんだよ。お金もいらず、時間も厭わず、ただ協力をしているだけかも?そしてもうそれは済んだんだよ!ぴゅぴゅぴゅっ!」
「あ、おい!……うーん、僕と会話してただけじゃないか。それのどこが何の協力になってるんだろう……」
続く
「バイト感覚でクリックしちゃえば良いんだよ」
公認会話士の小説連載中
小説版会話ブログ第一弾
【はじまりの日】
小説版会話ブログ第二弾
【拝啓、わが路】
小説版会話ブログ第三弾
【そして欠片は花弁のように】
会話ブログRPG
第1章
第2章