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1人でできるのどれ?カラオケ、遊園地、ご飯? ブログネタ:1人でできるのどれ?カラオケ、遊園地、ご飯? 参加中


「一人で色々するのを【お一人様】って言ったりするけど、どれくらい一人で出来るもんだろうな」

「何よ、突然。気持ち悪いわね。その気になれば何でも出来るんじゃないかしら。一人結婚式がしたいなら今すぐ挑戦してくれば良いじゃないの、失礼な」

「結婚の意味から大きく逸脱してるじゃないか!やっぱり一人で何でも出来るとは言い切れないかもしれないぞ」

「あらそう。相手がいるふりをして、親類縁者も集まっているふりをして式をすれば良いじゃないの。司会者や牧師や友人代表の挨拶や酔っ払って泣きじゃくる父親も全部やろうと思えば一人で体験出来て良いんじゃないかしら。一人で婚姻届を提出する事だって出来るわよ。役所が受け取るかどうかはまた別の話だけれど、役所の人も自分でやってしまえば良いかもしれないわね」

「何か僕が言ってるお一人様とは全く【一人】の意味が違うような気がするけど……まぁでもそんな風に非公式で良いなら色々可能かもしれないな……最近は女性でも一人で外食したりカラオケへ行ったりするのが当たり前だしな」

「そうね。一人旅なんて昔からあるし、一人文通や一人会話だって可能だと思うわ。え、そんなのどうやってやるんだ。簡単よ私の真似をするのは難しいでしょうけれど、あなたの真似をするのなんて誰にでも出来るもの。一桁の足し算みたいなものね。おい、そこまで酷くないぞ。せめて三桁くらいはあるはずだ、って、言ってて虚しくなってきた。そうね。あまり自分を過大評価し過ぎると現実とのギャップで虚しくなってしまうと思うわ。身の丈に合った考え方や概念を持ち合わせる方が幸せじゃないかしら。69桁の無量大数同士の足し算のような、数字の限界のような私が考える事には及びもつかないから黙っていた方が良いわよ。でも黙ってたら会話にならないぞ。うるさいわね。私の揚げ足を取る事に関してだけはマイナス69桁くらいの動きを見せる事があるのはどういう義務教育を受けた賜物なのかしら、失礼な」

「ううっ、そんな完璧に真似されるとホントに僕が必要ないみたいじゃないか!」

「うるさいわね。その台詞だって私が言おうと思っていたのに、邪魔しないでちょうだい。今後のためにもっと練習しておかなければならないのよ。え、どういう事だ?うるさいわね。あなたがこんな話題を持ち出すからには、もうお前なんかとは恋人でも何でもないから何もかも一人でやってくれ、と遠回しに言おうとしているからに決まってるじゃないの、失礼な。え、どういう事だ?うるさいわね。何を言ってももう手遅れなのよ。そもそもあなたから言い出した事じゃないの。え、どういう事だ?あら、ついに記憶の中のあなたが壊れ始めてしまったわ。こうして人というのは時と共に何もかもを忘却していく生き物なのかしら。永遠とか絶対なんて言葉は陳腐な幻想だったのかもしれないわね。え、どういうう事だ?うるさいわね。そんな事しか言えないならもう記憶の中からも完全にいなくなって欲しいわ。こんな状態では私にやれるはずがないもの」

「おい!誰よりも記憶力が良いクセに、僕に対する記憶が少な過ぎるぞ!それに僕がお前と別れようとするわけないだろ!」

「……違うわよ。忘れられるはずがないもの、って言ったの。きっと他の全ての記憶を失ってもあなたの事は忘れられないかもしれないわね、それなのに一人がどうこういう話題を持ち出したりして、腹立たしい」

「ううっ、別にそんな意図じゃなかったんだぞ。でも僕の事だけは忘れないんだな、ありがとう」

「ええ、そうね。いつも隣に平凡で面白味の無い人がいた、という腹立たしい記憶はきっと永遠に残ると思うわ」

「全く素直じゃない!」


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