エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸 -28ページ目

レインボウ・ロビー

 10月のブログで一度紹介した中南海逸酒店(Southern China Harbour Laguna Hotel)のエントランス・ロビーをもう一度紹介します。


 上海の漁港の街づくりコンペの仕事で、9月から11月までにこのホテルに合計3回泊りました。今回の仕事のクライアントのオフィスがこのホテルが入っているビルの中にあり、クライアントとの打ち合わせが非常に便利だったためです。


 ホテルのエントランス・ロビーは6階にあります。小さくてコンパクトなロビーです。前回のブログでも紹介したように、ロビーのインテリアの色が照明の効果でブルー、ベージュ、パープル、オレンジと変化しますが、中間色を数に入れると七色に変化すると言っていいでしょう。

 

 照明の色の切り替わるサイクルが適度に長く、徐々に色が変化するため、ロビーにいてもその変化に気づきません。知らないうちに照明に映し出されるインテリアの色が変わっている感じです。ライトアップによる発色効果と色の変化を際立たせるため、ロビーのインテリアは純白色でまとめられています。インテリアの基調が白色でまとめられているため、清潔感あふれるロビーです。


 この照明の色を際立たせるため背景を白一色に仕上げる手法は、ちょうど老街の商店街の建物の外装が商品や看板を際立たせるため、白一色に塗られていたのと同じ手法をとっています。

 

 前回10月のブログで紹介した画像では、このホテルのエントランスロビーの光の変化が判りにくかったのではないかと思い、同じ視点で何枚か少しづつ時間をずらして撮影してみました。その画像を見てください。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-ブルー

■ペール・ブルー



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-ピンク

■ピンク



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-ベージュ

■ベージュ



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-パープル

■パープル


上の四枚の画像はホテル・エントランス・ロビー入口に立って、ホテルの受付カウンター方向を定点撮影したものです。これらの画像の中に、携帯電話をかけている黒髪のショートヘアの女性が写っていますが、その女性が今回の仕事で通訳してくれた人です。中国人です。彼女が夢中で掛けている一通話が終わらないうちに照明の色が画像が示すように変化しています。

彼女の後ろに、受付カウンター前でチェックイン手続きをしている二人の男性が写っていますが、彼らもインテリアの色の変化に気をとられることなく、手続きを行っています。それ程インテリアの色の変化はゆったりとしていて、とても気持ちの良い変化です。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-ベージュ2
■ベージュ



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-パープル2

■ピンク



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-オレンジ

■オレンジ



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-ブルー

■ペールブルー


上の四枚の画像は、夜の10時頃、エレベーターホールから受付カウンター方向を定点撮影しましたものです。画像左端に少し傾斜した灰緑色の板が写っていますが、これは硝子板です。この硝子板の上を天井から下に向かってちょろちょろと薄幕を張るように水が流れています。硝子板を流れる水の音がせせらぎの音がします。画像でその音をお伝えできないのが残念です。

老街(Lao Jie)-5

 無限に続く迷路のようなショッピング・ストリートを紹介します。


 老街の商店街の建物の多くが2階建てです。各建物が1階、2階とも専門店街になっています。また、建物同志が2階でブリッジでつながっています。ブリッジを介して自由に隣の建物の専門店街に行くことができます。街全体が、ストリート、建物内の専門店街内通路を自由に散策できるショッピング・ストリートになっています。


 今回は、そのうち各建物2階に広がる専門店街を紹介します。


 下の写真に写るストリートの奥左側に、ストリートから直接2階の専門店街に上る階段が写っています。老街の商店街を構成する各建物には、こういった階段が至るところ設けられています。階段を上ったところには外部と内部を仕切るものがありません。ストリートから階段を上って自由に2階の専門店街の共用通路に入ることができます。2階の専門店街内の共用通路が外部のストリートの延長のようになっています。外部のストリートと各建物の1階と2階の専門店街内の通路が遮るものがなくつながっているため、ストリート、建物内の共用通路を自由に散策でき、ぐるぐる買い回りができます。ショッピングが好きな人にとっては、この上なく楽しい空間だと思います。


 下の写真の階段を上ると直ぐに迷路のような専門店街内の共用通路に迷い込みます。専門店街の共用通路は幅が狭く、大人二人がやっとすれちがうことができるほどの幅しかありません。そういった幅の共用通路が専門店街を縦横に走り、全体が迷路のようになっています。


 また、老街の各建物が建物同志ブリッジでつながっていて、ブリッジを介して隣の建物の専門店街にも行くことができます。街の中のどの建物の専門店街にも、いったん1階に下りたり外に出たりすることなしに、行くことができます。老街の街全体が巨大なショッピングセンターのようです。それも一人の人の頭の中で企画されてできあがったショッピングセンターではなく、自然発生的に多くの個人店舗主の協力でできあがったショッピングセンターです。


 専門店街を構成する各お店の区画は非常に小さく、どのお店も幅1間半、奥行2間、広さが3坪(6畳)ほどの広さしかありません。各お店の通路に面した部分は、共用通路とを空間的に仕切る建具がありません。共用通路に面する辺以外の後の3辺は他のお店との区画は壁になっています。その壁が、床から天井まで商品で埋め尽くされています。


 各建物をつなぐブリッジの部分にもお店が張り付いています。ブリッジを歩いていても、ブリッジの上の共用通路を歩いているのか、ブリッジの上でない共用通路を歩いているのか区別ができません。外から直接入る階段やエントランスのところ以外、屋外がまったく見えません。幅の狭い専門店街の共用通路に商品がはみ出し、商品が通路に覆いかぶさるように陳列されています。同じような商品が通路に溢れ、同じ装いのお店が延々と続きます。2階の専門店街は老街の街全体に広がり、同じような光景が何処までも続くため、無限の迷路空間が続いているのではないかと錯覚します。


 外が全く見えない共用通路を歩き回るうちに、だんだん方向感覚を失い、気がついた時には自分がどこにいるかわからくなります。知らず知らずに異次元に入りこんだ感覚に陥ります。この自分の位置が判らなくなくなる空間が探索心を掻き立て、若者を引き付けるのかも知れません。迷路のような老街の専門店街に恐ろしいほどの数の若者が集まってきます。




エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街412

■老街5-1 <目ぬき通り>


 いつかのブログでお話ししたように、中国人は赤色と黄色が大好きです。

商店街の看板は、ほとんどが赤地に黄色文字のものです。それ以外は緑か青の原色です。看板の見付面積が建物の外壁面のそれより多く、建物の容貌はほとんど見えなくなっています。ここでは建物は、看板を取り付ける下地の役割しかしていないようです。

 通りの突き当りに見えているのが、建物同士を2階でつなぐブリッジです。このブリッジで各建物2階の専門店街がつながっています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街413

■老街5-2 <北門横丁>

 

 目ぬき通りから横に入った「北門横丁」です。通りの突き当りに見えているのが、建物同士を2階でつなぐブリッジです。このブリッジで各建物2階の専門店街がつながっています。



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■老街5-3 <2階専門店街の婦人服エリア1>


 建物内の2階専門店街の婦人服エリアの共用通路の光景です。専門店街はどの通路もあまりに人が多く、写真を撮ることができません。これでも人通りの少ないところでやっと撮ることができたカットです。

 専門店街の共用通路の幅は1.6mほどありますが、どのお店の前も通路にマネキンや洋服をはみ出すように陳列しているため、通路と店舗の区別がつかないほどの状態になっていて、通路を歩くのが結構たいへんです。人を押し分け、商品を押し分けながら先へ進まなければなりません。日本の専門店街でこんな商品の陳列の仕方をしていたら、消防の指導が入りそうです。

 写真左に低い姿勢で写っているのが、通路左側のお店の店員です。樹脂製のスツールに座ったままお客さんと話をしています。これも店内ではなく通路上で話をしています。こういった障害を押し分けて進まなければなりません。



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■老街5-4 <2階専門店街の婦人服エリア2>

 

 2階の専門店街は婦人服やアクセサリーのお店が圧倒的に多く、どのお店も男の眼にはその違いがよくわからない商品が売られていました。女の人は、このお店の違いがよく判らない同じような装いのお店が延々と続き、同じような商品を扱うお店の中から、いったいどういう目安で自分のための商品を探し出すのだろうかと、素朴な疑問が頭をもたげました。

 上の写真の左上に商品の服に交じって消火器が吊るされています。消火器を置くところがないほどお店内は商品で溢れていました。

 この写真左側の吊るしの服に隠れるように、スツールに座った若い男の店員が写っています。この店員も通路内に座っています。お店の中は商品で溢れ店員の居場所がないのでしょう。


エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街55

■老街5-5 <2階専門店街の共用通路3>


 共用通路から各お店を撮ったカットが獲れなかったのが残念です。各お店の大きさは間口1間半(2.7m)、奥行2間(3.6m)の6畳間ほどで、各お店は足の踏み場のないほど商品が溢れていました。わずかな隙間をねらってお店にはたいてい一人店員が椅子に座ってお客を待っていました。
 このカットの通路右側の床に、青色の樹脂製の銭湯の椅子のようなスツールが写っています。これが店員が座る椅子であり、高いところに吊るした商品の上げ下ろしに使う脚立の役目もします。お店の中に椅子を置くスペースもないのか、通路に放置されています。


エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街56

■老街5-6 <2階専門店街の共用通路の交差点>


 共用通路の交差点の光景です。2方がオープンのコーナー区画のお店が見えています。このカット左側の共用通路の床に赤い樹脂製スツールが写っています。その横に共用通路に置かれた事務机で店員が何か事務をしているのが写っています。婦人服の吊るしも共用通路に置かれています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街57

■老街5-7 <2階専門店街のスリッパ屋>


 このお店はスリッパとサンダルを扱うお店でしょう。共用通路に面して幅2間(3.6メートル)×奥行1尺(約30センチメートル)のお店で商売しています。こんな小さなお店で売り上げが一体いくらで、生計が立っているのでしょうか。サンダル1足5元(60円)の値札が見えます。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街58

■老街5-8 <専門店街へのメインエントランス1>


 2階、半地上階、半地下階のスリーフロアの専門店街のメインエントランスの光景です。深圳は年間を通して気候が温暖なためか、空調のために設ける外部と内部を区切る建具等がまったくありません。通りから専門店街に入るところに、お客が入ることの障害となるこういった仕切りがないため、外部の通りと建物内の専門店街の共用通路とが一体感があり、自由に買い回りができます。


エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街59

■ 老街5-9 <専門店街へのメインエントランス2>


 エントランス廻りの装飾や看板は中国人が大好きな赤色と黄色が使われています。そしてそれ以上に好きな光ものが使用されています。この写真にもゴールドとシルバーの装飾が多用されているのが見えます。

老街(Lao Jie)-4

 老街は商品が溢れる街です。豊富な商品に吸い寄せられるように若者が集まってきます。老街という街の名前とは逆に、若者で溢れかえり、元気が横溢する街です。


 今回上海の漁港の街づくりの仕事で3回中国を往き帰りし、合計16日間中国に滞在しました。その滞在で日本が中国に既に負けているなと思ったことは、何処行っても道路が立派なことと個人店舗の元気なことです。


 今回漁港巡りで上海から陸路で南へ下る形で沿岸部を走りましたが、夜間1時間走っても車のテールランプを一度も見ない片田舎の道路でも、広幅員の立派な道路が整備されていました。そして、どんな片田舎の街でも個人のお店が頑張っていることです。かつて日本にもあり、既に失ってしまったった個人のお店の元気さが、中国にはありました。中国人には、大阪のおばちゃんのような独特の押しの強さが押し並べてありますが、その分だけ、個々人の商売意欲やチャレンジ精神が見える感じがします。


 日本人の金科玉条は、「寄らば大樹の陰」ですが、生活の安定を求めて、役人になりたがり、大企業に就職したがり、お店もほとんどチェーンストア化し、個人のお店は細々としたものになり、個人の力が小さなものになりました。この金科玉条が、ひとりひとりの個性と意欲を失わせ、日本の衰退を呼びこんでいる気がします。


 老街は、日本の商店街の現状の対極が見えます。




エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-1

■ 老街4-1 <1階専門店街共用通路>


 路地から入る専門店街の共用通路を撮りました。共用通路左側が履物屋、右側が婦人用のパジャマ屋です。どのお店も一人店員がいます。お店の看板が中国人が大好きな色黄色地に赤文字で書かれています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-2

■老街4-2 <外壁を商品展示スペースに利用した最小限店舗>


 上の写真は建物間の路地です。こんな細い路地まで売り場になっていて商品が溢れています。上の写真左側は見ての通りスリッパ屋です。壁にパイプを流してそのパイプからフック吊でスリッパを展示しています。建物の外壁が商品の展示スペースなっています。水色の樹脂製のスツールに座っているのがこのお店の店員です。


 日本のお店でも内壁は商品の展示スペースになりますが、この写真のお店のように雨天の時雨がかりになる外壁まで商品の展示スペースになることはないと思います。この写真では雨対策として折り畳み式又はロール式のテント庇が設置されていますが、屋根や固定庇が設けられてない部分の外壁まで、商品の展示スペースにしてしまう中国人の商魂のたくましさには驚きます。商売の種があれば何でも利用し、小さな元手があれば商売が始めようとする中国人の心意気が伝わってきます。私が知っている戦後から高度成長期までの日本の商人もそうでした。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-3

■老街4-3 <通りに面した標準規模のお店>


 このお店は、見ての通り女性下着専門店です。中国女性はこんな色ものの下着を身につけるのでしょうか。左に写っているのがこの店の店員です。店員の右に商品のシャツを載せた樹脂製の青色のスツールが見えますが、そのスツールが店員がくたびれた時に座る椅子でしょう。高いところの商品の上げ下ろしに使う脚立にもなります。

 

  このお店は、老街の繁華街の目抜き通りに面したお店です。この写真にお店の看板を除くこのお店の全容が写っています。このお店は間口1間半(2.7m)×奥行き2間(3.6m)の6畳間程の大きさです。この大きさがこの商店街の店舗の標準的な大きさです。4-2で紹介した外壁を商品展示スペースに利用したお店に比べれば充分立派な構えのお店になっています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-4

■老街4-4 <建物間路地>


 この写真の路地の右側にも、建物の妻面外壁を商品の展示スペースに利用したお店が写っています。一軒はサンダル屋、もう一軒はシャツ屋です。建物の外壁が商品で埋め尽くされ見えなくなっています。建物の存在そのものが希薄になっています。建築をデザインする人間としては商売あがったりの状況です。


 老街の商店街の建物は多くが2階建てになっています。その建物の1階2階とも4-3の写真のお店と同程度の規模の店舗が立ち並び、専門店街になっています。


 この写真は建物の妻面と建物の妻面の間の通路を撮っています。その通路の上に建物下の軒天井が見えますが、その軒天井部分が建物同志をつなぐブリッジ部分です。このブリッジの中にも専門店が張り付いています。専門店の商品でブリッジの内壁が埋め尽くされているため外部が全く見えません。そのため、ブリッジ上の専門店街の共用通路を歩いていても、そこがブリッジの上かどうか判りません。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-5

■老街4-5 <珍しく建物の外観が見えた建物>


 老街の商店街は、建物外部が商品と看板で埋め尽くされ、ほとんど建物の素の外観が見えません。写真左側の建物がその典型です。2階外壁は看板に覆われ、1階もお店になっていて、建物の外観がどうなっているのかわかりません。それに比して、上の写真の右側の建物は珍しく建物の外観が現れていましたのでカメラに納めました。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-6

■老街4-6 <2階専門店街への昇降階段1階上り口>


 4-5の写真の右側の建物1階のアップ写真です。階段は2階専門店街に上がる階段です。階段上り口の小さな軒下空きスペースまで利用してお店開きをしています。防災上問題ありますが、火災時に避難経路となるこんなところまでお店をつくることを許しています。この写真に店員が樹脂製の椅子を脚立代わりに使っているのが写っています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-7

■老街4-7 <北門横丁入口>


 目ぬき通りから横丁へ入るアーケード状のエントランスが見えます。アーケード入口の上に「北門横丁」のエントランスサインが付いていますが、お店のロール式テント庇に隠れて見えなくなっています。入口左側に、入口脇の空き地を利用して、ロール式テント庇の下でお店開きをしているお店が見えます。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-8

■老街4-8 <ブティック>


 目ぬき通りに面した比較的大きなブティックです。マネキンだけでなく、商品までシルバー・メタリックに統一されています。このお店はこの商店街の専門店の中でも最大級の大きさです。他のお店がいかに小さいかわかると思います。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-9

■老街4-9 <ファーストフード店1>


 鉄板焼きとジュースフロートのお店でしょうか、店頭がメニューや看板サインで埋め尽くされています。ここでも中国人が大好きな色、赤色と黄色でいっぱいです。


エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街4-10

■老街4-10 <ファーストフード店2>




エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街411

■老街4-11 <ファーストフード店3>



 串焼きのファーストフード店でしょうか、店頭がメニューや看板のサインで埋め尽くされています。ここでも中国人が大好きな色、赤色と黄色でいっぱいです。



 北京ダックのファーストフード店でしょうか、店頭がメニューや看板のサインで埋め尽くされています。ここでも中国人が大好きな色、赤色と黄色でいっぱいです。店員のユニフォームや商品の包装まで、その色で埋め尽くされています。店頭に吊るされているおめでたい時に使用される赤いぼんぼりと同じ色の組み合わせです。



老街(Lao Jie)-3

老街(Lao Jie)の第3回です。


老街の商店街の雑踏を楽しんでください。




エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-1

■老街3-1 <目ぬき通り沿いのピロティ1>


 老街の商店街の目ぬき通りに面する各建物は、2階外壁面より1階の外壁面が揃って後退しピロティ状になっています。これは各建物に、1階店舗入口の雨天時の庇機能をもたせるためです。一階の各店舗の入口がどこに設けられるかは、各お店の使用勝手によるため、どこに入口が設けられても大丈夫のように揃ってそうしています。

 日本の商店街の雨対策は、通り全体に屋根をかけアーケードにしている場合が多いのですが。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-2

■老街3-2 <目ぬき通り沿いのピロティ2>です。


 ピロティ空間の光景です。ピロティ部分の通路幅は約1.6mです。この状態なら、各店舗が通りに面した幅全体をオープンにして使用することができます。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-3

■老街3-3 <目ぬき通り沿いのピロティ3>


 老街の目ぬき通りに面した各建物のピロティ部分の各独立柱は、看板パネルで囲われ、宣伝媒体として使われています。この写真の左側は見ての通り、各独立柱はコカ・コーラのコマーシャルに使われています。その他軒の外壁に同じコマーシャルの連続看板設けられています。看板のため建物の元々の独立柱の外装は足元と上部しか見えません。目ぬき通りは、建物の素の外観が見えるところが少なく、看板ばかりが目立つ通りになっています。ヨーロッパの旧市街の街並みと真逆の状態になっています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-4

■老街3-4 <建物同士をつなぐブリッジ外観>


 写真左側に見えるのが建物同士をつなぐブリッジです。2階に各建物に専門店街があります。各建物を2階でブリッジでつなぐことによって、老街の街全体に専門店街が広がっています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-5

■老街3-5 <北門横丁の飲食店>


 店頭に食べ物の陳列ケースが並べられ、その奥が客席になっています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-6

■老街3-6 <北門横丁の肉屋>


 肉屋も店頭に食品ケースがが並べられ、奥が調理場になっていました。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-7

■ 老街3-7 <北門横丁から2階連絡ブリッジを見る>


 この写真は北門横丁から目ぬき通り方向を撮ったものです。真ん中に建物同士をつなぐ連絡ブリッジが写っています。連絡ブリッジの屋内は専門店街になっていますが、見ての通りブリッジ外壁には窓が付いていません。外壁の屋内側は商品展示壁として利用されています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-8

■老街3-8 <北門横丁から貫通通路を見る>


 写真真ん中に見えている通路は、建物間の連絡ブリッジ下の通路というより、建物の貫通通路と言った方がいいのかもしれません。この写真に写る2階屋内にも専門店街が広がっています。写真右側



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-9

■老街3-9 <1階専門店街1>


 1階の専門店街の共用通路です。写真右側はタオル屋、左側はぬいぐるみ屋です。ぬいぐるみ屋は、内部の壁にぬいぐるみを陳列するだけの奥行が幅2m奥行1mほどの小さな店舗です。写真左下に老街の各専門店の必須アイテム樹脂製のスツールが写っています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街3-10

■老街3-10 <1階専門店街2>


 建物の間のブリッジ下の路地から目ぬき通りを見ています。左手に建物の妻壁を商品展示スペースに利用してお店にしているサンダル屋が見えてます。折り畳み式のテント庇がついていますが、雨が降れば濡れる所にまでお店をつくっています。

 サンダル屋の店員が背中を見せて、水色の樹脂製のスツールに座っています。ここにも老街の専門店の必須アイテムがあります。

老街(Lao Jie)-2

深圳の旧市街、老街(Lao Jie)の第2回です。


老街は若者に人気の街です。日本の渋谷、竹下通りの雰囲気です。すっかり現代的都市の景観に様変わりした深圳の街並みの中で、唯一古い中国の匂いを残した街です。その古い中国に吸い寄せられるように、若者が集まってきます。その若者が集う雑踏の熱気が中国の現在の元気を表象しています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-1

■老街2-1


 これ以降の写真に見るように、老街の商店街の建物は、外観の大部分が看板や商品に覆われています。その建物の素のデザインがどうなっている判らないほど、建物の存在そのものが希薄なものになっています。建物の素が現れているところも、白色一色に塗られ、建物が看板や商品を目立たせるためのキャンバスの役割しかしていません。機能的には商品を入れる箱の役目しかしていません。

 

 建築の設計を商売とする私にとっては、活躍する所が少ない街並み景観になっています。しかし、看板で張りぼてになった街並み景観でも、深圳の若者が何か魅力を感じてやってきています。ヨーロッパの旧市街のように建物の立派さが魅力になっている商店街ならわかりますが、それとは真逆の景観でも若者を引き付けています。その理由は、商品の潤沢さと買い回りがしやすい空間ができあがっているからではないとか思っています。



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-2

■老街2-2



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-3

■老街2-3



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-4

■老街2-4



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-5

■老街2-5



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-6

■老街2-6



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-7

■老街2-7



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-8

■老街2-8



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-9

■老街2-9



エンドウ・アソシエイツ加藤峯男の無陸-老街2-10

■老街2-10


 老街の商店街の建物は、外観の大部分が看板に覆われ、その素のデザインがどうなっている判らないほど、建物の存在そのものが希薄なものになっています。

 素が現れているところも、外壁の塗装色白色に塗られ、看板を目立たせるキャンバスの役割しかしていません。