ずいぶんと間が空いてしまいましたが。保護猫アッちゃんの話を。
保護猫のボランティアさんに連絡して、会うことができたアッちゃんですが。いよいよ…と言う前日の夜になって、連絡が入りました。
すみません、ネコヤマさん。連れて行かれると察知したようで、アッちゃんが逃げ回り、捕まりません。
アッちゃんは、一応〝保護猫〟として登録されていましたが。それは、とあるお宅で他の猫たちと共に生活する環境でした。地域猫の類になります。つまり、アッちゃんにとっては、世話してくれたボランティアのおばあちゃんと他の猫たちが『家族』だったのです。
最初にみっくの家に来た日、アッちゃんは一旦おばあちゃんの家に帰りました。保護猫を迎える場合は、どんなお宅なのか、受け入れる家族・飼育環境などを確認し、ボランティアさんが〝よし、大丈夫〟と確認してから誓約の取り交わしをし、ようやく譲渡に進みます。
アッちゃんを受け入れるのは〝お見合い〟と呼ぶこの日から1週間後の週末と取り決めて、じゃあ来週末ね、待ってるね、とボランティアの方々と帰っていくアッちゃんを見送りました。
でも。アッちゃんにとって、譲渡先が決まるということは。家族と引き離されることになったのです。賢いアッちゃんは、自分が連れて行かれることを察知したようで、家中を逃げ回り。週末に来る予定がズレこんで、アッちゃんがネコヤマ家に来たのは、先週の月曜の夜のことでした。
そうして、やっと迎えたアッちゃん。でも、落ち込んでしまい、キャットケージの中でうずくまり、顔を伏せてこちらを見ようともしません。お水も飲まず、ごはんも食べず。おトイレにも行きません。
様子を見ようとケージを開けた瞬間に脱兎の如く飛び出して。大きな声で鳴きました。大きな大きな声でした。
ニャオーン!ニャオーン!
何度も繰り返しながら、悲しげな咆哮を繰り返すアッちゃん。身体に触れたみっくに驚き、パニックになりました。
その夜から。アッちゃんの悲しげな咆哮は続きました。一晩中叫び続けているアッちゃん。おばあちゃんや他の同居猫たちを呼ぶように鳴く声に、私たちは何も出来ませんでした。
ただ、毎日朝晩、アッちゃんのうずくまるソファの近くにお水とごはんを出すこと。それだけで。
アッちゃんがようやく食事をしたのは、3日目の昼間でした。帰宅すると、フード皿のごはんが全部食べてあり。お水もほとんど無くなっています。
お利口さんだね、アッちゃん。
そう話しかけると、ソファの下からジーッとみっくを見つめていました。
私たちは、待つことにしました。アッちゃんが慣れてくれるまで。
ネコヤマ家の、新しい家族として。ネコヤマアユムくんという、新しい人生ならぬニャン生を受け入れてくれるまで。
ソファの下で警戒姿勢で叫び続けていたアッちゃん。不眠のまま頑張っていたみっくが、初めてアッちゃんの姿を見たのは、6日目の夜中でした。
アッちゃんは毎夜毎晩絶叫していました。私たちに怒っていたと思います。
どうしてココなの!?家に帰して!!
そう言っているようで。
そんな6日目の夜中、徹夜続きでヘトヘトなみっくは、その日も寝るのを諦めて。アッちゃんのうずくまるソファの上でウトウトしていました。
疲れたみっくも気が抜けていたけど。アッちゃんは、多分もっと気を抜いていた?みっくに気づかず、うっかりとソファ下から出てきてしまったのです。
おはよう、アッちゃん。
目が合いました。そう声をかけると、アッちゃんは、それはそれは驚いて…腰を抜かしました。
ウ、ウニャアー…。
途端に気弱な声。さっきまで怒りまくっていたのに(笑)
明かりの下で見るアッちゃんは。
ノンちゃんとは、違う顔。
ノンちゃんとは、違う声。
身体の色も。ノンちゃんよりずーっと明るいグレー。
あぁ、違うなぁ、って。
このコは、〝アッちゃんなのだ〟と。
このビックリ体験から後、アッちゃんは。
みっくが一人でいるときは、ソファ下から出てくることが多くなりました。度胸ついたかな(笑)
台所に立っていると、部屋に出てきて、ニャオーンと話しかけてきます。
洗面所にいれば、追いかけてきて。
なかなか寂しがり屋なんだなぁと感じました。
本当の姿を見せてくれるのは、もう少し先かな。
でも、もう少しかな。
アッちゃんが遊べるように、キャットタワーを作りました。
アッちゃん、新しいおもちゃだよー。
そう声を掛けて、少し離れたら。タタタッと駆け寄りました。興味津々だね♩
保護猫譲渡会は、皆さんは子猫を望むかたが多いそうですが。大人の猫だって可愛いですよ。
保護猫アッちゃん。ただ今、新しいニャン生を奮闘中です。