マイペースで歩こう☆ -16ページ目

マイペースで歩こう☆

ノスケから⇒全ての発達障害児とその家族へ。
『チャンスは常に目の前にある。自主性を持つことが一番大切。自分らしく在りつづけることです( ̄∀ ̄*)』




呆然としていても、時は無常にも過ぎていくものだ。

そんな殺伐とした日々の中、上司に呼ばれたのだが。




部長:ネコヤマ。おまえ今回、昇格やからな。




みっく:え゛。




私は余程、イヤな顔をしたらしい。




部長:あ、いや!チガウぞ!仕事増やすとかじゃない!今まで通りやってくれたらええねん!




みっく:いえ、そんな。恐れ入ります。




正直なところ。〝困ったなぁ〟って思った。
せっかく評価をいただいたが、ちゃんと期待に応えられるだろうか。
もしも…だったら。私は何の御返しも出来ないのだ。ぐるぐる考えてしまう。


連日病院を探していた。


足の悪性腫瘍を手術してくれた病院は、今回コロナウィルスの患者を一早く受け入れていた。
そんな現場には行けないや。それに、引っ越した今は遠すぎる。通えない。

ニッセキ病院は…ダメだ。第一も第二もコロナだらけだ。

じゃあ、西の…あぁ、ここもコロナと書いてある。

いつもなら、ここを頼ろうと思うような規模の大病院ほど、院内感染が出て閉鎖されてしまっていた。



こんな時期、どの病院もコロナウィルスでパニックになっていた。
それも仕方ない。人類は未知との遭遇をしてしまった。対処も治療も手探りの、この最悪な病気は、連日絶望感が増すような情報ばかり量産していた。


悪かったよ。ガンより、いっそコロナなんて言って。私なんかよりも、最前線で恐怖と戦っている患者や医療従事者。


あぁ、これも運命なのかも知れないな。
これもまた、私の寿命なのだろう。そう、思わないと。





会社には、部長にだけ話した。

せっかく昇格させてくれたのに。ごめんなさい。


『身体を大切に、病気は治せ。きっと大丈夫やから。』


そう、力強く励まされる。




シテンチョーは、こっそり話しかけてくれた。


『大きい病院、行け?ちゃんと調べて、早く治すんや。』




後輩たちは、みんな涙目で言ってくれた。


『ネコヤマさん、病院行ってください。身体治してください。』



私は、温かい人たちに囲まれていたんだなぁ。

回復を願ってくれて。励ましてくれて。
あきらめるな、と。


ちゃんと、考えよう。




そうだ。
以前、ブロ友さんの1人が、ご親戚に医療関係者がいるって言ってたっけ。
こんな時期だけど、ちゃんと診てもらえそうな病院は、まだあるだろうか。聞いてみよう。


メールで連絡をすると、即座に返信をくださった。今の私の状況と、医師から聞いた情報を伝える。


『それは心配ですね、聞いてみますね。』


すぐにご親戚に連絡を取ってくださるとのこと。

ありがたくて…。

ありがたくて…。



涙が出た。




















気を取り直して。
翌日は、言われたとおりに甲状腺外来に行った。

検査だとばかり思って、診察室に入ったのだが。


…おっと。若い女医さんだ。




女医さん:おはようございまーす♪




みっく:おはようございます。はじめまして。どうぞよろしくお願いします。




女医さん:はい♪こちらこそー♪




、、、。
互いに、沈黙。




女医さん:…え、えーっとぉ…。ネコヤマさん、今日はナゼ甲状腺外来に来たか、わかってますか?




みっく:え?昨日内科の先生から、明日は甲状腺外来に行きなさいって言われたから。




女医さん:うえっ!?…あー、。あ、それでは、説明しますね。一昨日撮ったCTで、異常があったということで、昨日は呼吸器内科に行かれたんですよね。




みっく:はい。コロナかなぁってCT撮ったら、肺に腫瘍が、って。




女医さんは、CTをスクロールする。肺の、部分。
腫瘤が見える。なんとも忌々しいカタチをしていやがる。




女医さん:コレですねー。コレが肺の腫瘍でぇ。




更にスクロールする。




女医さん:で、甲状腺にも、腫瘍が2つあるんですよね。




みっく:…はぁ!?




女医さん:え?昨日、お伝えしてなかったですか?




みっく:初耳なんですけど!?って、私、肺にも甲状腺にもあるの!?




女医さん:すみません、そぅなんですよねぇ…。




いやいや。こちらこそ申し訳ない。別に腫瘍は先生のせいじゃないし。
私の身体が勝手に作っちゃったんだし。




みっく:…コレさぁ。ヤバそうかな?




女医さん:うーん、なんとなくだけど、悪いものじゃない気がするけど。




おい。〝じゃない気がする〟で、安心なんか出来ねーよ。




みっく:…まぁ、私、良性腫瘍出来やすい体質みたいで、口頭部だの子宮だの胃だの、あちこちに見つかってんだよね。





女医さん:そうなんですねー。とりあえず、この写真だけでは断言は出来ませんが、経過を見ながら検査していくほうが良いと思います。




みっく:ですね。肺にもあるし。




女医さん:ええ、むしろ肺のほうが心配です。




みっく:わかりました。




会計待ちしながら、再びダンナさんにLINEした。

ヤバそう。腫瘍、肺だけじゃなかった。甲状腺にもある。それも2つも。


既読ついたけど、ダンナさんからの返事は無い。
きっと動揺してるだろう。かわいそうなことをした。




帰り道、クルマ運転しながら。不謹慎にも思ってしまった。

いっそ、軽症のコロナですね、って言われたほうが幸せだったのかな、って。



こんな時期に。こんなタイミングで。

病院なんか何処も大混乱だ。ガンかも知れない病気を検査する余裕がある病院なんて、何処にも無い。
腫瘍は確定、しかも肺。うっかり検査に出かけて、本物のコロナなんか拾ったら。今の私は一発終了じゃんか。


行く病院が、無いのだ。ちくしょー!














自宅に帰って、気づいたら2時過ぎてて。

あ、ごはん食べてなかったな。


そう思ってたら、ダンナさんが帰って来た。





ダンナさん:どんな感じ?




みっく:いや、まだ何にもわからない。とにかく明日は甲状腺外来に行きなさいって。




ダンナさん:多分悪性じゃないだろ!大丈夫だ、大丈夫!オレは信じないぞ!




いや、ソッコーで現実逃避すんなや(笑)




みっく:…ソウダネー。ソウダトイイネー。




ダンナさんは、気が弱いんだよね。昔、お義父さんが肺癌で亡くなったときも言ってたな。

〝もしも、オレがガンになったら。絶対に余命とか知らせるな。もちろんおまえがガンになっても、オレには黙ってろ。〟


もしもーし。私は死ぬときも、あなたに黙って一人で闘病するのデスカ?


そのあとは耳を塞いで聞こうとしないダンナさんに諦めの気持ち。

夜、ちび子に話した。




みっく:母さんな、肺に腫瘍が見つかったよ。




ちび子:…( ` ー ´ )。…ガンなの?




みっく:まだわからない。これから調べる。




ちび子:…わかった( ` 口 ´ )




ノスケにもLINEする。


『そっか。じゃあ詳しくは検査結果なんだね。
無理せず、体力温存。あまり考えすぎないようにね( ̄ー ̄)』



ありがとう。

ダンナさんはともかく、ちび子とノスケの対応に安心。ちょっと気持ちが落ち着いてきた。



とりあえず。甲状腺外来ってなんだろうな。
あ、ガンだとリンパ腺とか調べるって言うっけ?
検査ってことか。
よし、一つずついこう。




翌日。

私は更に悩むことになる。