療育についての様々な認識について、ツラツラと書いてきたが。実際に障害児を育てる親の療育システムへの解釈ですら、こうして両極端な差がある、とご理解いただけたであろうか。
解釈の差とは、本当に恐ろしいもので。
…あ、ちなみに、間違えないでいただきたい。
数値を追うお母様を、私は『ありえない』と思っているが『否定』するつもりはない。それは、確かな目安ではあるからだ。
確かな目安ではある。だが、しかし。
発達検査の数値は『目安』にするのは良い。だが、数字は決して『目標』では無い。良くも悪くもただ、それだけである。
たかが数字。それだけに気を取られ続ければ、誤解は歪みを生み、いつしか当初の目的からは大きく離れて。せっかくの療育システムが全く効果が無いものになってしまう。
大切なことは。IQの高低や発達検査の数値などでは無い。
そして、もちろん。100点の答案の枚数や、通知表のマルの数でも無く、当然偏差値も全く関係無いね(笑)
療育によって、与えられるべきもの。
それは、わが子の本当の気持ちを、周囲の人たちに正しく伝えること、なのだ。
特性ゆえに誤解されやすい、わが子のことを理解してもらうために。まずは、わが子の持つ様々な感情を、出来うる限り正確に。その場その時の、タイミングで。正しく伝える必要があるからだ。
ノスケが中学二年生のときの事だ。
担任教師からヒステリックな呼び出しを貰った。話は、こうだ。
先生:ノスケくんが!窓からゴミを捨てました!窓から物を捨てるのは危険ですよ⁈
みっく:はぁ、そーですか。なんで捨てたんでしょうかね。
先生:、、理由‼︎?そんなの関係無いでしょう!窓から物を投げる行為を、お母様は許すんですか⁉︎
みっく:行為は悪いと思うが、今は道徳観の話よりも先に押さえるポイントがあるんだよ。
先生:…!投げたのが石なら、ケガ人が出てたんですよ⁉︎まずは彼の行為を叱るべきでしょう!躾を‼︎
みっく:とりあえず投げたのは、鼻水かんだティッシュですよね?投げるのは止めさせるんで。…ノスケ、ティッシュ投げたんか?
ノスケ:投げた( ̄ー ̄)
みっく:なんで?
ノスケ:Aくんが、ガムを窓から投げたから( ̄ー ̄)
みっく:で、なんでお前はティッシュなんだよ?
ノスケ:鼻水は汚いから、教えた( ̄ー ̄)
みっく:鼻水汚いから、ガムも止めろって?
ノスケ:そう( ̄▽ ̄)
みっく:ティッシュが誰かに当たったら、どうする。
ノスケ:…?( ̄◇ ̄;)?
みっく:ティッシュ、鼻水ついて汚いんだろ?お前に投げてやるよ。ほれ。…アタマにくっついたら、どうだ?
ノスケ:ヤだー!汚い!( ̄◇ ̄;)
みっく:じゃあ、窓から投げちゃダメだ。
ノスケ:鼻水くっついたら汚いから、ヤだ( ̄◇ ̄;)
みっく:そうだ。みんなも、ヤだから、やるな。
ノスケ:わかった。やらない( ̄◇ ̄;)
先生:お母さん!なんで叱らないんですか!
みっく:止めさせたんだから、成功でしょうが。
先生:だから!その行為を!
みっく:想像出来ないノスケに、今の時点で危険の予測なんて出来ないんです。だったら確実に止めることが先決なんで。
先生:またやったら、どう責任取るつもりなんです!?石を投げたら!
みっく:その時は、先生の目の前でボコボコにしてやるんで。ノスケを地面に括り付けて、私が上からコンクリ投げてやる。
ノスケ:母さんは本当にヤルから、もうしない( ̄◇ ̄;)
先生:だから!ちゃんと叱らないと!
みっく:先生、叱られて泣くノスケを見たいのか、本当にその行為を止めさせたいのか、どっちなんです?
先生:…!止めさせたいだけですっ!
みっく:じゃあ、終わり。二度とやらないから。やってもいないことを想像して、今叱っても。全く理解出来ないんですよ、ノスケは。
普通の人は、行動を叱責する。それが悪いことだと判断すれば、自重し反省するのだが。
ノスケの場合、納得できる理由がなければ、『友人のガムを投げた行為に対する批判』という自分の主張を取り下げることが出来ないワケである。
先生は、『自分のした事を棚に上げて人の行為を注意するなんて!ノスケは最低だ!』とご立腹なワケだが、ノスケに取っては『先にガムを投げた行為の方にこだわってしまう』。
で、この場合、どっちが悪いかと言う話は不毛である。アスペルガーゆえの独特な主張を繰り返し、話は堂々巡りになるので。
障害児の特性は『治る』ワケではない。つまり、この部分については、ノスケの『個性』として認める方を取る。
問題行動であるノスケの『窓から物を投げる』行為だけを止めさせる方法は、一つ。今やった行為のイヤな部分をピンポイントで強調し、他人への悪影響を納得させる。その上で『罰則』を伝える。三段階論法で、ノスケは『納得』するワケである。
事実、その後は『何一つ窓から物を投げることは無かった』。
投げれば地面に貼り付けの上、コンクリートを投げつけられるから、である(笑)