☆そして、また 冬が来る。。。

☆そして、また 冬が来る。。。

一年という時間は
毎年同じように流れてゆくけれど

大きすぎる別離（わかれ）に
時間が歪められてゆく

切なさゆえに 長く
愛しさゆえに 短く
異形の一年は 定まらない

毎年あなたが
親しい人だけに送っていた
特別な蜜柑が
今年も店頭に並ぶ

今年は誰も
受け取れない蜜柑
あなたに呼ばれるのを
待っているかのように

私が買って
送ってみようかとも思ったけれど
それは たぶん
あなたが毎年やってきたことへの
冒涜になる

あなたが やってきたことは
あなたと共に 終わる
あなたの存在があってこそ
成り立っていたもので 終える

その方が いい

霜月の便りも
そろそろ読み終わりが見えてきて
新しい年のお祝いも
今年は素通りして歩く

まだまだお手柔らかな木枯らしも
やがて本気を出すだろう

大好きな冬が
今年も また始まる

あなたのいない冬

いつもより 背を伸ばしてゆこう


with らぶ♡小原ミチル