独立起業して仕事が途切れない理由 | ふしぎと夢が叶う人のインテリア―北欧と日本、ときどきパリ
世間はお盆休みですね。

私はずっと絶賛お仕事中です。

お盆休みに入る前に、長野のある会社から、デイサービス施設のインテリアプロデュースのご依頼が入りました。

私の仕事場は東京ですが、企業・個人に関わらず、地方からもご依頼いただきます。ありがたいことです。

独立起業して15年以上。おかげさまで仕事が途絶えたことがありません。

この長野の会社とのご縁は、ゴールデンウェーク前にサ高住(サービス付き高齢者住宅)のインテリアプロデュースの仕事をさせていただいたことがきっかけです。

クライアント企業の担当者と、はじめてサ高住のオーナーとお打ち合わせのためにおもむいた時のこと。

オーナーのご意向とか予算とかヒアリングするはずでした。

先に現場に入って、担当者レベルのヒアリングや現場調査をし、最後にオーナーとの打ち合わせ。準備万端!と打ち合わせに臨んだら・・・


「え?今日提案が出てくるんじゃないの?」

とオーナーが一言。

しーーーーーん


場が静まり返ったことはいうまでもありません。


クライアント企業の担当者をちらっと見ると「困ったなあ」という表情。

「だって、もうすぐゴールデンウィークなのよ。その前にできていないと意味ないじゃない!」とオーナー。


ごもっともです。


私は、状況を一瞬にして悟りました。


オーナーは一代でこの事業を築いた方で、こういうやり手のオーナーは、常に先を考えていて、仕事のスピードが違う。


今日指示したことは、明日には考えが変わっている

今日報告したことは、明日には忘れている

・・・ということもしょっちゅうです。


これについていく周りの担当者も大変。


私はそんな企業もたくさんみてきました。


この窮地をどう解決するか?が今回の私の役割だな、と。


・・・でなければ、私に声をかけてくださった担当者の方の立場がありません。

「ゴールデンウィークまでにはすべて準備できるようにします。」



そう宣言しました。

ゴールデンウィークまであと数日。

時間もない

予算もない

スペースも狭い

そもそも家具なんて一日で手に入るところなんてそうそうない。

通常、発注してから納品されるまで1~2週間はかかります。

しかも、介護家具という特殊家具も含まれている。

家具の納期を考えたら、提案は1日でつくるしかありませんでした。

でもね、やり切りましたよ。

それだけじゃない、オファーは部屋の1タイプだけでしたが、他の部屋にも使いまわせるインテリアをご提案しました。


ちゃんと、ご提案の理由も添えて。


そしたらね、担当者からこんなお礼の手紙が届いたんです!


昨日、現地に行き、状況を確認してきました。写真をお送りいたします。

先方様は香取様のご提案を凄く気に入られ、それを基に予算と合わせてお部屋の全タイプ、インテリアを揃えられました。

私は、香取様のプロのお仕事に感動しました。私も更にレベルアップを!



プロに褒められちゃった(笑)

嬉しかったですね。

仕事というのは、相手の「お困りごと」を解決すること。

インテリアの情報やセンス、スキルをもってればいいというものではありません。

この一大事を乗り越えたチームの結束は固くなり、今回の新たなお仕事のお声がけにつながりました。


実は、このゴールデンウィークの仕事は、もう8年前に手掛けた『Lacine(ラシーネ)』(パナソニックホームズ)の仕事をご覧になったとのことで、お声がかかりました。


クライアントの「お困りごと」を解決する

クライアントの期待を超える仕事をする

ひとつひとつの仕事をそうやってあたれば、おのずとひとつの仕事が次の仕事をよんでくれる。

これまでの経験からそう断言できます。


今日も私は、今ご依頼いだいている仕事に向き合っています。

完成した時のお客さまの喜ぶ顔、感動する瞬間を想像しながら、ね。