北欧現地の一般家庭のインテリアコーディネート事例<北欧の暮らしをめぐる旅2017 ④> | ふしぎと夢が叶う人のインテリア―北欧と日本、ときどきパリ
今日は、リーッタさんのお宅のインテリアを一部ご紹介します。

まず、ダイニングキッチンのインテリア。



北欧のお宅は白が基調です。北欧インテリア=カラフルというイメージの方も多いと思いますが、基本は白や木がベース。

そこに色などワンポイントで個性を表現しているので
日本人の私たちにも取り入れやすいんです。

室内にカーテンがかかっていないことがほとんど。
自然光をなるべく室内に取り込み、拡散して少しでも明るくするためなんですね。

窓の上部には日本で言う「バランス」という飾りがしてありました。

日本でも最近、タワーマンションの上層階にお住まいの方は、
カーテンはレースだけ、という方も増えていますが、
こんなふうに飾りとして「バランス」をつけるだけで、
ぐっとお部屋の印象が変わります。


北欧に行ったら、生地屋さんにもぜひ訪れてみてください。
現地の人が気軽にインテリアを楽しめんでいる布がいっぱいあって
日本にはないようなデザインや色が豊富でワクワクします!



フィンランドの生地屋さんには、オーダーメイドのバランスや、自分でつけられるバランスのいろいろなデザインものが売られていました。手軽にインテリアを楽しむ文化が根付いていることがうかがえます。






リーッタさんのダイニングのテーブルクロスはビニル製のマリメッコ。

マリメッコはこういうシックなものもあり、これなら日本でも採り入れやすいと思います。

「普段食事をする場所は汚れても掃除しやすいものにしているのよ。」というリーッタさん。

共働きが当たり前の北欧の家庭では「出しっぱなし」で「メンテナンスしやすいもの」で、かつ「美しいもの」でインテリアがつくられています。

かつて北欧も今の日本のように深刻な労働者不足に悩まされ、女性が社会進出せざるをえなくなり、共働きが当たりまえとなりました。

女性も働くとなると、家事や子育てはどうするのか?という問題から、子育てなどのシステムを整えていったのです。

家事についても「出しっぱなしでも美しい雑貨を」ということでデザインされるようになりました。

北欧の雑貨が美しく、その中でもキッチン雑貨が特に多いのはこういう背景からきています。デザインは「おしゃれ」のためにあるのではなく、暮らしの「問題解決のためにある」という表れです。


現地のスーパーに行くと、出しっぱなしでもカワイイ牛乳パックなどパッケージデザインが素敵なものでいっぱい!

雑貨店に行けば、特にキッチン雑貨が豊富に売られています。
これも、「出しっぱなしでいい家事」のためのデザインなんです。


「私の好きな色はバイオレットなのよ!」とのリーッタさん言葉通り、リビングは紫がキーカラーで統一されていました。




テーブルクロスやナプキンまで紫で統一するという徹底ぶりです。





北欧の人たちは「私はこれが好き」と好きなものが明確なので、お宅訪問先へのお土産を選ぶときにとても選びやすい。

リーッタさんへは紫色の和小物をプレゼントしたら「イッツ・マイ・カラー!」と大変喜んでくれました。




私もこの日の服は紫が入っている服に。
こんなちょっとしたことで、相手との距離がぐっと縮まります。


このように自分が好きなものを「ひとつだけ」明確にすると、まわりにちゃんと伝えておくと

家に余分なモノが増えない

人とのコミュニケーションも円滑になります。


紫という難しい色でさえも、「マイカラー」を中心にグラデーションで変化させるやり方ならインテリアもまとまりやすい。


北欧のお宅訪問先で「インテリアコーディネートのポイントは?」と聞くと
「緑・黒・黄色の三色にしてるの」とか
「水色・黄色・白で揃えているのよ」と
必ずテーマカラーが返ってきます。

こちらが質問しなくても、テーマカラーが一目瞭然。

だから、スッキリシンプルな印象のインテリアができるんですね。

「自分の好きな色は何か?」を考えてテーマカラーを決める。

簡単にできる、参考にしたいインテリアコーディネートテクニックです。