神の山々北に仰ぎ見て 南を望めば太平洋 山と海とのその間(愛)に 生きるあなたは志摩の人
今日のこの日の英虞の海 いつにもまして群青の 岬、入り江や島々を 横山より見下ろせば 何やら浜辺が騒がしい それもそのはず皆さまよ 真珠筏を縫うように 七福人の舩遊び
マストに福録宝船 毘沙門天が帆をあげて 布袋和尚が舵を入れ 山海珍味やお酒など
盛りだくさんにと積み込んで 弁財天の伴奏で 寿老人が伊勢音頭 大黒様の舞踊り ほろ酔い気機嫌で恵比寿様 引っ張り出したが皆さんよ 命も長き釣竿か あやや錦の糸を垂れ 金銀ちりばむ針をつけたは、シマノかダイワかがまかつか 手ごたえあったと馬手弓手 引っ張りあげたが、これはめでたい アワビが鯛に取りついて これを抱えた伊勢海老が
神在り月やら神無月 八百万の神々も 年に一度の総会に 出席されたるそののちの 消息訪ねてみるなれば 行方不明もある中で 七福人の面々が なぜにこの地に集りおるか 謎が謎呼ぶミステリーなぞと 馬鹿なことなど云うでない 志摩の国なら賢島 世界を引っ張る七か国 その頂上人たる七人が まさにこの地に集まりて 持てる英知をだしおうて(寄せおうて) 真に世のため世界のために あすの幸せ話し合う 世界平和のそのために
ここはわしらが出番じゃて ここで行かずに、わしらがいかずになんとするとの 大黒様の呼びかけに おう!と答えて勢ぞろい 集合しました松阪に われら水先案内人 ただいま到着されました 皆が帰らるそのあとも ずっとこの地に居る所存 成功させます伊勢志摩サミットとパルケエスパーニャ かように申されおりました 天上よりのプレゼント どうぞお受けなさいませ 確かにお届けいたしました 大役果たして我々も 心軽々身も軽く よいさあれわいさでもう一踊り
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志摩のアネラは長持いらん、ノミとサワラの桶ひとつ
耳をすませば磯笛の ドーマンセーマン身に着けて 女のたしなみイソナカネ
名所旧跡数あれど 天岩戸と鸚鵡岩 竜宮様か、宮殿か
七本鮫に連れられて 参りまするは 伊雑宮(イゾウグウ)
なごらの浮石、山へと上げて ダンダラボッチを追い払い クス姫さまが住まわれる
石経おらし(イシギョウオロシ)の青峰参り 槇の生け垣、国府の町
御食(みけつ)の国よ 志摩の国 成功させます伊勢志摩サミットと パルケエスパーニャ
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確かにお届けいたしました これで務めは済みました
私ら、これにて失礼を またのご縁を楽しみ
に
サミット成功お祈りし
ここら良いとこ お手打ち頼む
四月二十三日 伊勢志摩サミット関連の行事に参加する。会場は志摩市立体育館。その時の音頭の文句を作っておけ、との要請があった。で、ひねり出したのがこれである。「七福神の舟遊び」については「かわさき」の定番であるが、それに手を加えたもの。この作についてはもちろん自分でやるつもりであるが、体調良く、声が出ればである。