音頭に戻る。
今年に入って、出口寿夫氏を紹介してきたが、いずれの音源も実にお粗末なもので、どうにも聞き取れないものばかりである。申し訳なく思う次第。とにかく、この南勢地域のものは他にもあるが、いずれも音は悪い。特にこの時期のものは。
例外もある。それを今日紹介する。出口氏が自宅で吹き込まれたものである。彼の繊細な唄いの技能がよく読み取れる。彼の芸の研究にはもってこいである。
それにしても、本題までが実に長たらしい。よく言えば丁寧。笠原氏がやはりそうであった。「徹夜で踊る時代ではないからそんなに長くなくても」。と進言しても「やった気がせん」と、聞く耳持たず、であった。つまり、これが伝統的に一般的な形式なのである。
私はというと、、その芸風は型破りなものでありたいと思っている。しかしながら、人はそれぞれであって、ぴったり型にはまることを良しとする人もいる。生まれつき備わった体質であろう。あきらめていただくしかない。奥方様には。