ドミル。
「パプアニューギニアの奇跡」というと、言いすぎかもしれないけれど、こんなに進んでいるコミュニティを見たのは2005年からこの国で活動を始めて以来初めてのことだ。

1. コミュニティ自治組織、またNGOのメンバーが、訪れたプロジェクトチームを整然と迎えてくれました。

2.コミュニティNGOの組織図。右がコミュニティをまとめNGOを導いている、強いリーダーシップと情熱をもったコーディネーター。語り口はとてもおだやか。

3.コミュニティNGOリソースセンター。農業、保健衛生に関する資料が陳列。また。研修が行えるスペースになっている。作って終わり、でなくきちんと管理され利用されている。

4.多くのプロジェクトが実施中であることを示す看板。自ら汗を流して発展していきたいという意志を持ち、意志決定過程が公平に行われ、指揮系統が機能しているコミュニティだからこそ、外部からの信頼と支援を得て成長路線に乗ることができる。
看板の間から見える建物が、コミュニティ自治のために意志決定が行われる建物。伝統的にも、決められた建物内で長老たちが話合い出された結論は尊重され、人々はそれに従ってきた。その建物の現代版である。

5.自治がおこなわれる建物の中にある表示。コミュニティ自らが人口や銀行口座残高を把握し、公表している。道路や保健衛生状況などの管理を担当者を決めて実施しており、その名前が表示されている。

6.ボトムアップアプローチの自らのコミュニティ自治のコンセプトを語るチェアマン。模式図を利用してのなかなかのプレゼンぶりだ。うちのプロジェクトスタッフにも見習ってほしい。

7.キャッサバ加工プロジェクト。政府機関の農業研究所と連携した取組だ。キャッサバから養鶏用飼料を作成する。

8.このプロジェクトで作成される飼料用のパッケージ

9.自家製飼料を使って育てた鶏の肉。自家製飼料を使うと生育がよいようで、短期間で加工できたらしい。鳥の体重計測結果が予想以上に大きいので、重量計のエラーと思ったようでいくつか重量計を買い足したらしい。冷蔵庫もプロジェクトの一環で調達。
停電がしょっちゅう起きるので、発電機の設置準備も進んでいる。

10.鳥肉の値段表。飼料加工手間、冷蔵など費用を考慮しきちんと益がでるように値段設定をしているらしい。
設備投資では外部からの支援を得ているが、人々がきちんと自分達でやる、収入向上につながる機会を与えてもらっているという意識がある。
教会グループによる保健衛生改善プログラムから、始まったこのコミュニティ開発事業。約15年間を経て今の姿がある。コミュニティ道路整備活動からもやり方次第で、このようなコミュニティ開発ができるのではと考えている。