仲がいいのか、悪いのか | 道普請人_http://coreroad.org/のブログ

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 エンガ州と同様、対象州であるサザンハイランド州でもプロジェクト活動紹介ワークショップを10日に行いました。


 ワークショップ開催に至るまでの最大の課題は、どう対象道路を選ぶのか、ということでした。数多くある農道の中からたった4つの道路を選ばなくてはいけません。


 アジア開発銀行が(ADB)指定してきた条件、①他のADBプロジェクトで幹線道路を整備していますがその幹線道路に接続する農道であること、②道路沿線の人口が多いこと、があります。その条件を道路省州事務所に伝え、候補地を挙げてもらうこととしました。そのとき、州政府からもその候補地について同意を得ておいてほしいと伝えました。


 ところがプロジェクトには道路省提案の候補地道路リストと、州政府提案の候補地道路リストが送られてきました。両者の間に、コミュニケーションはない状態だったのです。道路整備に関しては道路省の協力は外せないし、コミュニティへの研修、保健教育という本プロジェクトの活動に関しては州政府の協力が欠かせません。プロジェクトが選定した4つの道路に、両者の合意を得ることが重要です。


 二つのリスト上の道路を実際に訪問し(12か所)、整備の緊急性、優先度、道路沿いの保健所や学校、農地などの立地の様子を把握し、かつ州内のより多くの県をカバーできるようにと4つの道路を選定しました。その選定過程のレポートをつけて、道路省、州政府の同意を求めたところ、すんなりと合意を得ることができました。


 ワークショップ会場に道路省州事務所を選んだので、州政府側の招待客の出席率はどうなんだろうか、と心配しましたが、多くの参加者を得ることができました。本プロジェクトがきっかけで両者の関係がよくなったとしたら、これも成果の一つかなと考えています。



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会場の道路省州事務所


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プレゼンテーションの様子


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ワークショップのあと、交流を深める参加者


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昼食の様子、写真中央、黄色のシャツの男性が道路省州事務所所長

参加者に食事をよそうような、こういうタイプのリーダーもこの国にいるんだなあと、感心しました。


 道路省の協力、州政府や教会、NGOからの参加者の高い関心、プロジェクトメンバーの段取りのよさもあって、有意義なワークショップになりました。


 ただ、まだスタートラインに立っただけでこれから現場で活動、成果を示していくことが重要です。来週から、環境アセスメントと道路整備計画の確認、また対象道路沿線のベースライン調査、と二手に分かれて活動を開始します。