「欧米が植民地支配について歴史上初めて謝罪した!!」 世界中に衝撃が走った。

日本が中国、韓国、北朝鮮から植民地支配や第二次世界大戦時の行為について謝罪を求められるたびに言及される有名な論点がある。

それは、
 「欧米はこれまで植民地支配を謝罪・賠償したことは一度もない」
ということだ。

 

換言すれば、植民地支配の「違法性」や加害の「罪」を認めることは絶対にしない。

 (例外的にあまり有名ではない事例として2020年にベルギー国王がコンゴの植民地支配を謝罪したことがある)




ドイツはユダヤ人大虐殺・ホロコーストについて、謝罪・賠償したことはあるがその他の第二次世界大戦時の侵略行為やましてや植民地支配について謝罪したことはなかった。

今回、ドイツは、旧植民地・ナミビアでの虐殺について謝罪しただけで、植民地支配自体について謝罪したわけではない。


しかし、世界中を植民地支配した欧米列強は多かれ少なかれ暴動を鎮圧しており、また、奴隷狩りという拉致監禁を行い、奴隷海岸から奴隷船に乗せて数千万人単位を欧米に強制連行する奴隷貿易のプロセスにおいて膨大な数の虐殺が行われていたことは誰でも容易に想像できる。

 

 

ドイツが謝罪すると、「イギリスやフランスは謝罪しないのか」と批判が出てくる。

歴史のパンドラの箱が開いた。

植民地謝罪の波、謝罪ドミノが起こるのか?

現在、黒人差別・BLМ運動が活発化しているが、黒人差別の歴史的背景にはアフリカから始まる植民地支配がある。

 

このことはこのブログでも以前記事を書いたことがある。

黒人差別はそもそもなぜ始まったのか?

 

欧米が「植民地支配は悪いことだった」と総括して、謝罪・反省して賠償していない現状において、いくら白人が「黒人差別はいけない」と言っても、うすら寒い綺麗ごとである。

 

「欧米は植民地支配を謝罪せよ」という声はこれから世界中に広がるだろう。



植民地謝罪問題が気候変動・地球温暖化問題と並び世界的なリスクとなる。



【参考ニュース】
 NHK「ドイツ政府 植民地だったナミビアでの虐殺行為を認めて謝罪」
 2021年5月29日 5時30分 

 時事「ドイツ、ナミビア虐殺認め謝罪 1500億円支援、賠償は否定」
 2021年05月28日18時36分