2023年秋:北陸鉄道旅⑬欅平→宇奈月温泉・富山 | ☆出かけよう!気のむくままに…☆

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 北陸フリーきっぷの旅4日目。フリー区間外の黒部峡谷鉄道終点駅・欅平(けやきだいら)に着いて帰りの列車まで駅周辺を散歩する。欅平は黒部川のV字谷の片側の斜面に切り開かれた駅で、鉄道自体はさらに奥まで続いているが、旅客輸送としては最上流部の駅になる。

 こじんまりした駅前広場から道を少し降りていくと下流側の猿飛峡(駅から約1.6km往復約40分)への道と上流側の奥鐘橋への道に分かれる。

▲欅平駅前から見た黒部川支流の祖母谷川

 

 黒部川河岸部と猿飛峡への道に進むが、奥鐘橋にも行きたいので猿飛峡までは行かずに下の河原展望台に下りるだけにする。

黒部川下流側

▲遊歩道から見た河原展望台と黒部川下流方向

 

 ジグザグと遊歩道を降りていき、駅から10分ほどで黒部川河岸の河原展望台に着いた。観光客の姿は途絶えることがない。谷底を流れる黒部川は豊富な水量だ。展望台の一角には河原足湯があり、何人かの観光客が足を浸けていた。

 展望台の右側には右から流れてくる黒部川本流と、真っ直ぐに流れてくる支流の祖母谷(ばばたに)川が合流していて、黒部川側の上空34mには奥鐘橋の雄大なアーチが見える。

欅平河原展望台黒部川・祖母谷川分岐

▲河原展望台の前の黒部川(右)、祖母谷川(正面)合流部

 

奥鐘橋

▲黒部川本流に架かる奥鐘橋

 

 次は遊歩道を戻ってこの奥鐘橋に向かう。傘を杖代わりに遊歩道を上っていき、駅下を抜けて真っ直ぐに歩き奥鐘橋に出た。この遊歩道は祖母谷川沿いに延びる整備された道で、名剣温泉や祖母谷温泉に繋がっている。駅から奥鐘橋に向かう人と、駅に戻る人が遊歩道を次々と行き交う。

奥鐘橋からの黒部川上流

▲奥鐘橋から見た黒部川上流部


 奥鐘橋を渡ると奥鐘山の巨岩を削って作られた祖母谷川沿いの道となる。オーバーハングした形が口を開けているようでもあり、道を歩いている人を飲み込むようにも見えることから人喰岩といわれているところだ。観光スポットではあるが、人の手によって作られたところだけに遠くから見た方が見映えがいい感じだ。

人喰岩

▲祖母谷川沿いの人喰岩

 

 日帰り入浴ができる名剣温泉はこの先で、駅からだと15~20分ぐらいの距離になるが、温泉に浸かっている時間もないのでその手前の名剣橋で引き返す。

人喰い岩・奥鐘橋・欅平

▲名剣橋近くから見た奥鐘橋と欅平

 

 駅前のビジターセンターをちょっと覗いてから駅に戻るが、改札口には凄い行列。改札を待つ列はどんどん伸びて駅舎の外までいく。改札口が開いて帰りのトロッコ列車(リラックス車両)の席取り競争。列の後ろだったのでまたもや失敗。往路と同じ側の座席になった。

 欅平1時間7分滞在の13:10欅平発、14:28宇奈月着のトロッコ列車で黒部峡谷鉄道の旅は終了。富山地方鉄道の宇奈月温泉駅に移動。ここの乗り換え時間も30分以上あるので、黒部峡谷鉄道とは反対側の宇奈月公園へ行ってみることにする。

▲富山地方鉄道宇奈月温泉駅(午前撮影)

 

▲宇奈月温泉駅前踏切新黒部方向(午前中撮影)

 

 駅前の踏切を渡って左側の道路に折れる。車もほとんど通らず、観光客もあまりいない静かな道で緩やかな下りになっている。右側の建物の途切れたところに池のある小さな宇奈月公園があった。

 道路の先に見える想影橋まで行きたかったので、公園は奥までは入らずに与謝野鉄幹・与謝野晶子の石碑の写真だけ撮った。

宇奈月公園与謝野鉄幹・晶子歌碑

▲宇奈月公園の与謝野鉄幹・晶子の石碑

 

 道路に戻ってさらに先に進むとすぐに黒部川に架かる面影橋。深い黒部川のV字谷に橋は架かり、周囲の樹木は紅葉で綺麗だ。

面影橋からの黒部川上流

▲想影橋から見た黒部川上流側

 

 橋の対岸部には変わったオブジェと景色の良さそうな想影展望台が見えたので足を運んでみた。スペイン人の建築家によって作られた黒部峡谷をイメージしたオブジェだそうだ。

想影橋展望台

▲宇奈月温泉の想影橋の脇にある想影展望台

 

 想影橋の下流側には想影公園の吊り橋も見える。時間にあまり余裕がなかったのでそこまでは行けなかった。

想影橋からの想影公園吊橋

▲黒部川に架かる想影公園吊橋

 

 駅に戻って宇奈月温泉15:06発の2両編成の普通電車に乗る。きっぷは往路で買った往復割引きっぷ。外国人観光客を含めて富山地鉄の乗車率は80%ぐらいか。空席はまだあるが、立ち客もいるという感じだ。

 途中駅で少しずつ乗客を拾っていき、15:29新黒部に着いた。乗換駅の北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅からの帰路となる上りの新幹線は16:44の『はくたか570号』までないので、ここはいったん15:42発下り『はくたか565号』で富山まで戻る。『はくたか565号』の自由席は余裕で座れた。富山15:54着。23分後の『かがやき510号』までの時間を利用していったん外に出る。

 1日目に富山で途中下車した時は北口に行かなかったので北口に出てから、ライトレール沿いにあいの風とやま鉄道と北陸新幹線の高架下を抜けて、南口に移動してみた。

富山駅北口

▲ライトレール越しの富山駅北口

 

 南口に隣接して富山地方鉄道の駅ビルが建ち、電鉄富山駅がビルに入っている。JR西日本・ハピラインふくいとえちぜん鉄道の福井駅に駅の配置が似ている。

富山駅南口電鉄富山駅ビル

▲富山駅南口の電鉄富山駅駅ビル

 

 一回りしたところで北陸新幹線のホームに戻り、富山16:17発の『かがやき510号』に乗って帰路についた。『かがやき』は全車指定席の速達タイプの新幹線で、『はくたか』よりも乗車率が高く、富山を出た時点でかなり席が埋まっていた。

 18:22上野着。3日目に体調に変調をきたしたが、3泊4日の北陸鉄道旅、なんとか都内に帰着することができた。