私たちは、野良猫を捕獲して手術をして元の場所に戻す、という活動を基本に動いています。

しかし、様々な理由によって捕獲した場所に戻せない猫は、止む無く保護をする場合があります。

去年の初夏に飼主が亡くなり、行き場を失った猫です。

トイレの躾がされておらず、保護当時はトイレ以外で糞尿をする状態でした。

飼主が猫砂ではなく、新聞紙とシートをトイレに使っていたのが原因だったようです。

猫砂トイレを憶えてもらうのに7ヶ月かかりましたが、現在は普通の猫と同じようにトイレができています。

お腹の調子も悪く、排泄の度にトイレを入れ替えないといけないくらい酷い下痢で、消化器系をケアできる食事を与えても薬を飲ませても一向に液状の下痢は治らず、獣医さんのアドバイスで、ロイヤルカナン消化器サポート可溶性というドライフードを与えたところ、なんとか形のある便が出るようになりました。

少し可愛らしくなってきました。

元々人懐こい子なので、人間にも猫にもスリスリで、性格の良い面が現れ出しています。

但し、今まで台所の流しに上がって食べ物を漁っていたのか、その癖は制御が難しく、目を離すと台所で何をしでかすかわからないので、ケージの中にて生活しています。

 

 

以前、動物病院にタクシーで乗り付け、杖をつきながらロシアンブルーの若い猫を連れてきていた80歳のご婦人を見たことがあります。去年ペットショップでこの子を薦められ飼い出したのよ、とおっしゃっておられました。

性格がきつくて困っているの、とのこと。

80歳で、お一人暮らしで、これからどうやって猫のお世話を続けるのでしょうか。

 

保護猫の譲渡の場合、75歳以上の方に猫をお譲りすることはまずないので、ペットショップの非常識には驚きました。

命というよりも、犬猫を単なる商品として扱っていることが明らかになりました。

あのロシアンブルーの行く末を憂えずにはいられません。

 

入院されたおじいさまが餌をあげていた5匹中の1匹の、薄茶トラ君です。

代理で餌をやりだし4週間目にして、やっと姿を見せてくれるようになりました。

おじいさまから連絡はなく、まだまだ入院が長引きそうな予感です。

 

 

保護猫であれ、ペットショップで買った猫であれ、ブリーダーから譲り受けた猫であれ、また餌やりをしているだけの猫であれ、人間の側には関わってしまった猫の命を守る義務が発生します。

人間の都合で猫を邪魔者扱いにされてしまうような事が起きないように、注意して猫の面倒を見続けないといけません。

 

一方的に癒されたいのなら、猫を飼わない方が無難ですね。

猫との無責任な関わりはとても楽しい時間ですが、責任が発生すると途端に楽しいばかりで済まされない状況が押し寄せます。

 

わかっていながら猫と関わってしまうのは、まんまと猫に取り憑かれてしまったのかなもぐもぐ

 

 

 

 

猫が敷地内にはいって庭を荒らしたり糞尿などの被害で苦情になった場合、一昔前であれば保健所が来て捕まえて、殺処分して解決することだったかもしれません。

しかし、殺処分は人間の都合で愛護動物である猫の命を奪う残酷な方法であるという認識が浸透し、多くの人々が殺処分0に賛同するようになりました。もう、犬も猫も殺されることがなくなって良かったと胸をなでおろした方も多いことでしょうが、世の中はそんなに甘くはありませんでした。

 

 

保健所が引き取らなくなった野良猫や捨て猫は、公的な保護施設が存在しない地域の場合、個人や保護団体に押し付けられる結果となっているのが現状です。

保護させられた動物の飼養も、補助金があるわけではないので、わずかな寄付や自己負担で育て続けなければいけません。

皆さんも、保護団体やボランティアの多頭飼育崩壊や飼養放棄ネグレクト等がニュースになっているのを、一度くらいは耳にされたことがあるのではないでしょうか。

 

例えば著名人が関わっているような保護団体であれば、活動の様子が人々の注目を集めることもできるでしょうから、寄付や里親希望者もそれなりに集まってくることでしょう。

一般の保護団体は、よほど勉強して上手に運営しなければ、また沢山の協力者に恵まれなければ、保護活動を続けることは容易ではありません。

 

 

猫を遺棄することも殺すことも犯罪です。しかし猫による苦情を訴える側にしてみれば、静かに生活したいだけなのに、誰かが捨てた猫があと5年もすれば死んで庭からいなくなるだろうからそれまで我慢しろ、と言われたところで納得できるものではありません。

他者の命を奪うのはいけないことだとわかっていても、殺したくなることだってあるでしょう。現に近隣で毒餌被害は度々起きています。

 

かと言って、苦情がある度に対象の猫を引き取って保護するよう依頼されても、場所と資金と人手がなければできないことですので、それは無理なお願いです。

 

殺処分はしないに越したことはないけれど、犬猫を平気で置き去りにする人間が存在し続ける限り、殺処分0は実現できないと思います。

 

私たち人間の、命に対する意識を底上げしないと、本当の意味での殺処分0も平和な世界も、遠い未来のお話です。

 

 

まれに、猫が好きでやっているのだから引き取って当たり前だろう的なことを言われることがありますが、その度に心で叫んでいます、好きでやってるわけじゃない!好きでやれるのなら誰でもやれるだろうが!

 

猫が好きでも嫌いでも、すべての人間が身近な命をもう一つずつ助ける勇気を持ってくださったら、殺処分ゼロも、世界の平和も、早々に実現されるかもしれませんチュー

 

 

 

 

 

 

近所のお宅で野良猫が出産していると聞き、訪ねてみました。

 

ある日車の周りに血の跡が点々とついていて、不審に思いカバーを開けてみると、車の中に仔猫が5匹産まれていたそうです。車の持ち主であるその方は、タオルを敷き詰めた入れ物を用意して、その中に仔猫たちを移してあげていました。それは車が汚れるからではなく、車のシートは硬いので子育てし難いだろう、という理由からの行動でした。

 

餌をあげたことはないけれど、時々目にしたことのある野良猫が母親だそうです。

人馴れしている感じではありませんが、車の陰に置かれた入れ物で子育てを続行しているところをみると、完璧な野良猫ではないように感じました。

 

 

おだんごになってスヤスヤ眠っています。

 

母猫を刺激して仔猫を移動されては困るので、暫くはそっと見守っていただくことにしました。もうちょっと大きくなってから、母猫の捕獲と仔猫たちの保護を計画しています。

 

 

お母さん猫の写真も撮っていただきました。

 

人間の車好きの方の大半は、車を汚す猫を嫌っているように思っていましたが、この方は仔猫たちが離乳するまでは車を出せない、と静かにおっしゃっておられました。

 

何軒か立ち並ぶ家々の中で、母猫は家主の人柄まで見ぬき、このお宅を選んで出産したに違いありませんねニコニコ