飼い猫を外に出す飼主さまの言い分は、猫は自然が大好きだから、とか、自由にさせてあげないとかわいそうだからとか、まるで家の中だけで生活する猫がかわいそう、と言わんばかりです。本当に、そうなのでしょうか?猫は家の中では不自由なのでしょうか?外の自由って、そんなに素晴らしいのでしょうか?

年が明けて間もなく、室内飼の猫が脱走してしまったという知らせがありました
飼主さんは迷い猫のポスターを配りSNSで拡散するなどして、必死に猫を捜し続けました。

飼主さんが毎日近隣を歩き名前を呼びながら捜していたところ、5日後の夕方、他所のお宅の庭でくくり罠に後脚を捕えられた我が猫を見つけ、助け出す事ができました。

しかし、くくり罠がくい込んだ脚は壊死寸前で、診察した獣医によると、今後普通に歩けるまでに回復するかはわからないのだそうです。


罠について調べたところ、狩猟用の罠は、設置する場所が属する県に登録するよう、法律で定められており、くくり罠の場合だと、罠を抑える支柱などに登録証と所有者の住所氏名を明記しないと違反になることがわかりました。また基本的なルールとして、近隣に罠がかけられている事を告知し事故を防ぐ努力をしなければなりません。

猫の脚を捕えたくくり罠には、登録証も所有者の氏名もなく、明らかに違法に仕掛けられた罠でした。
県の農林事務所が、所有者と思われるお宅に警告の通知を出しているはずですが、猫の脚が元にもどることはありません…

4〜5年程前、罠のあった場所の近隣で、ご老人の飼っている猫が行方不明になり、目撃情報もないまま未だ見つかっていないことを思い出しました。
罠をかけている場所は別荘として利用されているお宅らしく、頻繁に利用するお宅でなければ、罠に捕まった猫を生きた状態で見つける可能性は低いでしょう。また、死体は他の獣に食べられてしまうでしょうから、死んだ事すら気付いてもらえないかもしれません。


先日雨の中、我が家の猫も、窓をこじ開け脱走しました。捕獲器を2台かけましたが全く入らず、5時間程経ってから、2軒先のお宅のベランダを覗き込む私の目の前に現れて、鳴きながらゆっくりついて来てくれたので、時間をかけて誘導し、家の中に連れ戻しました。



確かに猫は、自由な生き物かもしれません。

その一方、罠を仕掛け動物を殺すのだって、猫の自由と同じ様に人間の自由です。

法律を違反し罠を仕掛けたとしても、人間は大した傷を負うことはありません。おそらく、違法だと知らなかった、で済まされてしまうでしょう。猫は歩けなくなったと言うのに。

自由て、とても残酷です。



今回の事故は、脱走した猫ちゃんが、身を挺して外猫たちの命をかけた暮らしを示してくれたように思いました。また、飼主さんが必死で猫の命を守ったことは、猫と共に生活するものにとって大きい喜びでもあります。

罠は届出なく自由にかけてはいけない代物だという事も知りました。

あとは、猫ちゃんの回復を願うばかりです。


年明け早々、餌やり場の猫の様子がおかしくなりました。寝床に戻っていない日が続き、やっと現れた時には動きが鈍くなっていて、体に触れようとすると、声を上げ嫌がりました。明らかに何処かが痛そうなので、餌やりを手伝ってくださる方に相談し、病院で診察してもらうことになりました。

診察の結果、お腹に筋肉まで届くほどの深傷がある事がわかりました。ケンカでついた傷ではないとのこと。
とりあえずしばらくは安静が必要との事でしたので、深傷の猫はケージで面倒をみることとなりました。



餌やり場は、猫好きの元家主が引っ越しをし、5匹の猫が置いてきぼりにされた場所です。

昨年の夏から2匹が戻らなくなって3匹になってしまいました。


猫達の餌場にはガラスの破片や金属の廃材などが散乱していて、ゴミの間を整理して餌場にしていたので、他の野良猫や獣から逃げる時、廃材やガラスに脚をとられて怪我をしたのかもしれません。
また、新しい家の持ち主は、猫が邪魔だと苦情を言っていたそうなので、もしかして、いつまでも庭に居着いている猫たちをみて腹を立て、お腹を蹴り上げたのかも、と、勘繰っています。



野良猫たちは、過酷な生活を強いられています。
餌場の飲み水は凍りつき、断熱シートや段ボールや発泡ステロールを駆使して作った寝床でも、氷のように冷たいのです。
もしも心ある猫好きの方々が、猫を選り好みすることなく保護してくれていたら、これ以上寒さに凍える猫が増えることはないかもしれません。
しかし人間の性なのか、見た目が良い猫を欲しいと思い、ちいさい子猫を飼いたいと思う…それは、仕方のないことです。責める権利は誰にもありません。私も濁った目の猫よりも、美しい目をした猫を飼いたいです。
せめて、いま目の前の猫を幸せにできるよう、心を尽くしてくれていたら、それで充分です。偉そうですみません。
家族の一員として、猫も、もちろん家族も、大切にしてください。



わたしは捨てられちゃったみたいにゃんだけど、あんまり気にしてにゃいわよ


先日、初めて脱走を試みたサビちゃんは、やっぱりおうちで寝るのが1番、だそうです。

猫の脱走対策に100点はありませんね!



2020年の秋に保護した片目の元気くんは、我が家のベランダのケージで暮らしていましたが、個人的に面倒をみることができない状況に陥ってしまい、昨年の夏から、お世話になっている病院で預かっていただいておりました。

 

適温のお部屋で、朝晩手厚くケアをしていただき、何不自由なくふにゃふにゃのんびり5ヶ月間病院で暮らしていた元気くん。

私の個人的な用事もひと段落したので、春になったらお迎えに行くつもりでしたが、昨日、私より先に、神様がお迎えにいらしてしまいました。

 

暖かい部屋で、やさしいひとたちにかこまれて、眠るように亡くなったそうです。

 

保護時には片目が潰れ、採血できないくらいに血がドロドロで、血まみれの腸壁をお尻からだし、歯もボロボロ。猫白血病に感染していたので、いつ死ぬかわからない覚悟の上で、お世話をしていました。

とうの元気くんはというと、お腹すいたーとか遊んでーとか、苦しみとは無縁の猫生を楽しんでいるようで、その結果、我が家で2年弱、病院で5ヶ月間生き続け、癒しだけを残し、去っていったのでした。

 

 

 

ご近所の方にお世話していただいた期間もあり、本当にたくさんの方々のお世話になりました。

元気くんはもう猫の衣を脱ぎ捨てて何処かへ行ってしまいましたが、残してくれた贈り物は沢山あります。

ありがとう、ということばが、薄っぺらく感じるくらい。

元気くん、またどこかで会いましょう。